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カンボジアで地雷被害者や地雷原の村に暮らす人々と交流しました

カンボジアで地雷被害者や地雷原の村に暮らす人々と交流しました
第102回ピースボートで「カンボジア地雷問題検証ツアー」を開催しました。本ツアーでは、カンボジア内戦とその後の復興、地雷被害者への支援や今も日々続く地雷除去活動について学びました。その中から地雷被害者との交流と、ピースボートが地雷除去支援を続けている村の様子をお伝えします。
第102回ピースボートで「カンボジア地雷問題検証ツアー」を開催しました。本ツアーでは、カンボジア内戦とその後の復興、地雷被害者への支援や今も日々続く地雷除去活動について学びました。その中から地雷被害者との交流と、ピースボートが地雷除去支援を続けている村の様子をお伝えします。

地雷被害者の社会復帰を支援するNGOの挑戦

カンボジアで地雷被害者や地雷原の村に暮らす人々と交流しました
NGO「アンコール障がい者協会(AAD)」は、地雷被害により両脚をうしなったセム・ソワンタさんが設立しました。内戦中の1990年、兵士として戦っている時に地雷被害にあい、仕事も家も失いました。ホームレスとなったソワンタさんが見たのは、同じ境遇の地雷被害者たちが人々から差別されて暴力を受けたり、病や飢えで次々と死んでいく現実でした。

地雷被害者を救いたい、被害者の人権を守りたいとの想いで、ソワンタさんはAADを立ちあげました。今では約500人の地雷被害者がAADのメンバーとなり、就業支援を受けたり、お互いに協力しあいながら暮らしています。

ピースボートはAADがおこなっている木工彫刻トレーニングを支援しています。私たちが訪問した時も3人の地雷被害者が訓練を受けていました。カンボジアでは伝統的に木製の彫刻がほどこされた重量感のある家具が人気です。彫刻技術の習得には少なくとも3年が必要です。高い技術を得るためにはさらに長い年月が必要ですが、彫刻家として仕事ができれば十分に家族をやしなうお金をかせぐことができます。

AADでは家具を作製する工房も持っていて、ここで働く職人はほとんどが地雷被害者です。私たちが見学した時には完成間近の柱時計がありました。とても細かくて繊細な彫刻がうつくしい作品です。習得した彫刻技術によってつくられた家具を販売することで地雷被害者は家族をやしない、またAADの収入にもなります。そしてその収入がAADの運営や新たな地雷被害者への職業訓練にも使われています。

地雷被害者の心を癒すスポーツの力

カンボジアで地雷被害者や地雷原の村に暮らす人々と交流しました
AADが近年、力を入れているのが障がい者スポーツです。私たちはAADのメンバーといっしょにシッティングバレーボールと車いすバスケットボールを体験しました。ソワンタさんはシッティングバレーの元カンボジア代表です。最近はAADの車いすバスケチームのメンバーがカンボジア代表にもなっています。

参加者は、これまで義足でゆっくり歩いたり車いすで移動していた人たちの素早い動きとプレーの激しさに圧倒されました。そして強く記憶にのこったのは、地雷被害者たちの表情でした。スポーツに真剣に打ち込み、点数が入った時のうれしそうな笑顔や笑い声、仲間と楽しそうに話す姿が印象的でした。

彼らは地雷被害によってつらい過去を生きてきました。今も貧困や差別、健康の問題などを抱えている人は少なくありません。職業訓練など経済的な自立を進めることに加え、スポーツなどで彼らの心を癒すことが、社会復帰に必要であることを実感しました。

地雷原の村の小学校

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ピースボートが地雷除去を支援しているスナハイ村の小学校をおとずれました。ここは、地雷除去のための募金活動「カンボジアから地雷をなくそう100円キャンペーン」であつまった募金によって、地雷除去と建設を支援して2016年に完成した学校です。

陸の孤島のようなこの村には外部から多くの人が来ることはありません。子どもたちはピースボートの訪問を楽しみにしてくれています。子どもたちと折り紙やシャボン玉、サッカー、縄跳びなどで交流しました。

スナハイ村では今も地雷が埋まったままの土地があります。この小学校の周辺も地雷原が多く残っています。2019年8月、ピースボートの募金によってあらたな地雷除去がはじまりました。小学校のすぐ裏の土地も地雷原でしたが、私たちが訪問したときには地雷除去が終了し、すでに農作物が植えられていました。子どもたちにとっては通学路としても使えるようになりました。

村人の生活の中にある地雷除去の現場

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スナハイ小学校の前は道路を挟んでほんの10mほど入ったところから奥が地雷原で、まさに除去活動が進められていました。地雷除去団体の説明や注意事項を聞いた後、参加者も除去隊員と同じヘルメットと防護服をつけて現場の近くまで行きました。気温は30℃を越えています。身を守るためには必要な防具ですが、歩いているだけでも汗が吹き出してきます。

この場所には雑草が生い茂っているため、隊員はまず草刈りから始めなければなりません。地面が見えるようになると金属探知機を使って地雷を探します。探知機に反応があればその部分を慎重に掘っていきます。一歩間違うと地雷を爆発させてしまうかも知れない危険な作業のため、慎重に進めていきます。炎天下でヘルメットや防具を身に着けてこの危険な作業をおこなうには、本当に大変な気力と体力が必要なことがわかります。

地雷除去の現場のすぐ近くには人家や畑があります。私たちがおとずれていた時にも地雷原のすぐ近くまで子どもたちが来ていました。スナハイ村では、今も人々が生活しているすぐ隣に地雷の脅威がありました。一刻も早い地雷除去の必要性を痛感しました。


※P-MACがおこなう募金活動「カンボジアから地雷をなくそう100円キャンペーン」では、スナハイ村のさらなる地雷除去のために募金を集めています。スナハイ村の人々が安全に暮らせるよう、募金にご協力ください。100円キャンペーンについては下の「この記事を読んだ方におすすめ」から詳細をご覧ください。

詳しくは

ツアーの詳しい様子は以下のピースボート地雷廃絶キャンペーンP-MACのブログをご覧ください。

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