ラウトカのビーチを守るために気候変動と向き合う(第101回ピースボート・フィジー)

プロジェクト:SDGs キャンペーン 寄港地エリア:太平洋 クルーズ: 第101回 地球一周の船旅
ラウトカのビーチを守るために気候変動と向き合う(第101回ピースボート・フィジー)
ここでは、第101回ピースボート地球一周の船旅で訪れたラウトカ(フィジー)で行われたツアーの様子をご紹介します。2019年7月13日、ピースボートが寄港したフィジーのラウトカでは、地元の若者たちと気候変動や環境問題について学ぶ交流プログラムが行なわれました。

マングローブの植林と浜辺の清掃作業に参加

ラウトカのビーチを守るために気候変動と向き合う(第101回ピースボート・フィジー)マングローブを植林する
ツアー参加者は、朝の市場に訪れたあと、植林と清掃活動を行うためにサウェニビーチに足を運びました。受け入れてくれたのは、次世代のための連盟 (AFG)と、ママヌカ環境組合(MES)という環境問題に取り組む2つの団体です。

次世代のための連盟は、2018年に若者たちがはじめたボランティア団体で、環境教育や気候正義についての活動をしています。ママヌカ環境組合は主に固有種の絶滅やサンゴの白化現象を止めるため、植栽の方法やサンゴの移殖について指導しています。

現地でコディネーターを務めてくれた環境活動家のエパラマさんは、以前ピースボートにオーシャンユースアンバサダーとして乗船したこともあり、ピースボートと再会できたことを喜んでくれました。

地元のボランティアとともに、引き潮のビーチで植林したのはフィジーで大切に扱われているマングローブの苗木です。マングローブは強靭な根っこを生やすため、天然の防波堤に育つことに加えて、周辺に豊かな生態系をつくります。苗木は小さくて地面に挿しやすく、およそ600本を植えることができました。時折、干潟から小さなカニや海の生き物が飛び出して、参加者を驚かせました。

その後、浜辺の清掃作業も行いました。プラスチックゴミ、ペットボトル、タイヤ、さらには壊れたテレビも拾い集めて、約30分間で50メートルほどの浜辺をキレイにしました。

伝統儀式カヴァで出迎え

ラウトカのビーチを守るために気候変動と向き合う(第101回ピースボート・フィジー)カヴァを飲む伝統儀式
足についた泥を洗い流して、午後のプログラムが開かれるガーミットセンターに移動しました。センターでは、フィジーの伝統的な歓迎の儀式であるカヴァ(木の根っこを乾燥させた粉末でできた飲み物)、そして力強いハーモニーに乗せた魅力的なメケダンスに出迎えられました。

ランチは新鮮な果物とお刺し身、タロイモやキャッサバ、ココナッツとパパイヤのジュースなど丹念に作られた美味しい料理をいただきました。

迫る気候変動の脅威

ラウトカのビーチを守るために気候変動と向き合う(第101回ピースボート・フィジー)
午後はコミュニティリーダーの2人が、フィジーの環境問題やコミュニティの取り組みについて話してくれました。次世代のための連盟のラベタナラギ・セルさんと、ママヌカ環境組合のメレワレシさんです。

ラベタナラギさんは、「気候正義とは自らの経済発展によって気候変動を進ませてしまっている国に対して、改善や正しい行動を求めていくこと」と言います。2人は、フィジー政府が環境よりも利益を優先していると指摘、CO2排出削減に向けてもっと努力すべきだと訴えます。

もしこのままの状態が続けば、2050年には海面上昇が3メートルにも達する可能性があります。フィジーでも、すでに3つの地区の農園が海水の塩害により内陸へ移動し、さらにあと43もの地区が移動を強いられる予測されています。

ラベタナラギさんは「教育こそが、私たちが抱える不公平なシステムと、多くの社会問題を解決するカギとなります」と訴えました。

国境を越えて広がる影響

ラウトカのビーチを守るために気候変動と向き合う(第101回ピースボート・フィジー)
交流から数日後、ツアー参加者たちは船上で報告会を開きました。ある人は、マングローブがもたらすラウトカの環境へのメリットについて、またある人は気候変動によって強制的に移動させられているコミュニティへの影響などについて話しました。

今回のツアーには、元オーストラリア緑の党の議員で反核活動家であるスコット・ラドラムさんも参加していました。オーストラリアでは、2019年6月にインド企業アダニ・マイニングが所有するカーマイケル炭鉱の開発を許可されています(クイーンズランド州政府)。

この世界最大の炭鉱からは、オセアニア全22カ国のCO2排出量の約3倍もの例が排出されています。しかしCO2による悪影響は、オーストラリアだけではなくフィジーを含めた小さな島々にも襲ってくるのです。スコットさんは、フィジーで気候変動の被害を受けた人々から直接話を聞けたことに感謝していました。

報告会参加者は、国境を越えて広がる気候変動の脅威を感じ、そこに向き合う思いを共有しました。

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