核兵器禁止条約第3回締約国会議にピースボートが参加しました
核被害者フォーラム2025の参加者/©︎Darren Ornitz
核兵器禁止条約(TPNW)の第3回締約国会議が、3月3~7日にニューヨーク国連本部で開催されました。この会議では、核兵器を明確に否定し、核抑止力の正当性に挑戦する力強い政治宣言が採択され、条約のプロセスを強化する多くの決定がなされました。

©︎Darren Ornitz/ICANの声明を発表するピースボートのロバートソン石井りこ
核兵器の初めての実験と使用から80年が経とうとするなか、この会議には、核兵器の完全廃絶という条約のビジョンをさらに推進させるため、世界中の政府関係者と市民社会が集まりました。1週間にわたり行われた公式会合に加え、核の正義、芸術、若者の関与など多様なテーマに関するサイドイベントも多数開催されました。
ピースボートは、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の他のパートナー団体と共にこの会議に参加し、核兵器の被害を受けた人々やコミュニティの声を届けること、そして日本のキャンペーン参加者、国会議員、専門家たちの活動をグローバルな運動とつなぐことに特に力を入れました。日本からは与野党計6人の国会議員がこの会議に参加しましたが、ピースボートは、それら国会議員の参加をサポートしました。
また、ピースボートのロバートソン石井りこは、3月6日に開催された「会期間のプロセス」に関するICANの声明を発表し、市民社会、特に核兵器の被害を受けたコミュニティをプロセスに含めるための実践的な提言を行いました。
ピースボートは、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の他のパートナー団体と共にこの会議に参加し、核兵器の被害を受けた人々やコミュニティの声を届けること、そして日本のキャンペーン参加者、国会議員、専門家たちの活動をグローバルな運動とつなぐことに特に力を入れました。日本からは与野党計6人の国会議員がこの会議に参加しましたが、ピースボートは、それら国会議員の参加をサポートしました。
また、ピースボートのロバートソン石井りこは、3月6日に開催された「会期間のプロセス」に関するICANの声明を発表し、市民社会、特に核兵器の被害を受けたコミュニティをプロセスに含めるための実践的な提言を行いました。
核兵器をなくす日本キャンペーンとの連携

核兵器をなくす日本キャンペーン事務局スタッフ浅野英男さんによる締約国会議での提言スピーチ
ピースボートは、核兵器廃絶日本NGO連絡会の一員として、同会議に参加した他の日本の市民社会組織、専門家、若者たちと連携し、ニューヨークと日本をつなぐ日々のライブ配信イベントを開催し、日本の一般市民やメディアに向けた情報発信を行いました。
また、ピースボートは2月8日から9日にかけて行われた「被爆80年 核兵器をなくす国際市民フォーラム」での議論が元になった、今会議に提出された2本の作業文書の作成にも関わりました。条約の普遍化に関する文書は、3月5日に核兵器をなくす日本キャンペーンの浅野英男さんによって読み上げられた声明でも紹介されています。2本の作業文書のタイトルと内容は以下のとおりです。
●被害者援助―核被害者コミュニティが参加する仕組みづくりへ
●TPNWの普遍化に向けて―核依存国を関与させるために
また、ピースボートは2月8日から9日にかけて行われた「被爆80年 核兵器をなくす国際市民フォーラム」での議論が元になった、今会議に提出された2本の作業文書の作成にも関わりました。条約の普遍化に関する文書は、3月5日に核兵器をなくす日本キャンペーンの浅野英男さんによって読み上げられた声明でも紹介されています。2本の作業文書のタイトルと内容は以下のとおりです。
●被害者援助―核被害者コミュニティが参加する仕組みづくりへ
●TPNWの普遍化に向けて―核依存国を関与させるために
被爆者との連帯と支援

日本被団協を代表して会議に参加した濱住治郎さん(左)と和田征子さん(右)
広島や長崎の被爆者を含む、核兵器によって健康や環境に被害を受けたコミュニティの代表者たちがニューヨークに集い、会議の中で経験を共有し、正義を求める運動について話し合いました。
ピースボートは、2024年にノーベル平和賞を受賞した日本被団協の代表者、和田征子さんおよび濱住治郎さんの締約国会議参加をサポートし、ピースボートの畠山澄子が通訳と同行のサポートを行いました。
またピースボートはICANと共に、第4回目の開催となる「核被害者フォーラム2025」を共催しました。
フォーラムは、さまざまな事情で参加できなかった人々や、運動の中で亡くなった人々への黙祷から始まりました。参加者同士で簡単な自己紹介をした後、濱住治郎さん(日本被団協事務局次長)と、朴貞順(パク・ジョンスン)さん(韓国原爆被害者協会釜山支部)の2人が、自らの体験と、被爆者たちが共有する数々の苦しみと運動の歴史について語りました。
その後、被害者支援や環境改善に関する共通の課題、成功事例、要求、さらには反核運動全体や締約国への期待について議論が交わされました。その議論では医療支援の必要性、政府からの公式な承認と謝罪、市民社会の真の包括、汚染された環境の即時かつ適切な修復など、多くの共通の課題が提起されました。
閉会の挨拶では、ICANのメリッサ・パーク事務局長が登壇し、被害を受けた当事者がトラウマ体験を勇気を持って共有してくれたことに感謝の意を示し、フォーラムは連帯のグループ写真撮影で締めくくられました。
ピースボートは、2024年にノーベル平和賞を受賞した日本被団協の代表者、和田征子さんおよび濱住治郎さんの締約国会議参加をサポートし、ピースボートの畠山澄子が通訳と同行のサポートを行いました。
またピースボートはICANと共に、第4回目の開催となる「核被害者フォーラム2025」を共催しました。
フォーラムは、さまざまな事情で参加できなかった人々や、運動の中で亡くなった人々への黙祷から始まりました。参加者同士で簡単な自己紹介をした後、濱住治郎さん(日本被団協事務局次長)と、朴貞順(パク・ジョンスン)さん(韓国原爆被害者協会釜山支部)の2人が、自らの体験と、被爆者たちが共有する数々の苦しみと運動の歴史について語りました。
その後、被害者支援や環境改善に関する共通の課題、成功事例、要求、さらには反核運動全体や締約国への期待について議論が交わされました。その議論では医療支援の必要性、政府からの公式な承認と謝罪、市民社会の真の包括、汚染された環境の即時かつ適切な修復など、多くの共通の課題が提起されました。
閉会の挨拶では、ICANのメリッサ・パーク事務局長が登壇し、被害を受けた当事者がトラウマ体験を勇気を持って共有してくれたことに感謝の意を示し、フォーラムは連帯のグループ写真撮影で締めくくられました。
サイドイベント「朝鮮半島と北東アジアにおける核危機を乗り越えるための行動」

「平和と統一を開く人たち(SPARK)」(韓国)と「ブルーバナー」(モンゴル)との共催による朝鮮半島と北東アジアの情勢に焦点を当てた合同サイドイベントの様子
第3回締約国会議の開催期間中である3月4日に、ピースボートは韓国およびモンゴルの市民社会団体である「平和と統一を開く人たち(SPARK)」、「ブルーバナー」と連携し、朝鮮半島と北東アジアの情勢に焦点を当てた合同サイドイベントを開催しました。
第二次世界大戦終結と広島・長崎への原爆投下から80年を迎える今、北東アジアでは政治的危機、緊張の激化、そして核の脅威が増しています。このサイドイベントでは、日本・韓国・モンゴルの市民社会の専門家たちが、今日の北東アジアの平和と安全保障の状況を共に考察し、特に核兵器禁止条約が提供する緊張緩和と軍縮推進の可能性に光を当てました。また、韓国人・日本人の被爆者による被害者支援についての声も紹介されました。
ピースボートは、今後も核兵器禁止条約締約国会議に関わりながら、国際社会の人々とともに、核のない世界をめざしていきます。
第二次世界大戦終結と広島・長崎への原爆投下から80年を迎える今、北東アジアでは政治的危機、緊張の激化、そして核の脅威が増しています。このサイドイベントでは、日本・韓国・モンゴルの市民社会の専門家たちが、今日の北東アジアの平和と安全保障の状況を共に考察し、特に核兵器禁止条約が提供する緊張緩和と軍縮推進の可能性に光を当てました。また、韓国人・日本人の被爆者による被害者支援についての声も紹介されました。
ピースボートは、今後も核兵器禁止条約締約国会議に関わりながら、国際社会の人々とともに、核のない世界をめざしていきます。