Voyage118で「ガラパゴスの森再生プロジェクト」植林ツアーを実施しました
ピースボート地球一周の船旅Voyage118では、2024年10月に「進化の小宇宙・ガラパゴス諸島」ツアーを開催しました。参加者25名はニューヨーク(米国)で一時船を離れ、空路でエクアドル本土から西におよそ1,000km離れた赤道直下にあるガラパゴス諸島を訪問しました。
- プロジェクト: ガラパゴスの森再生プロジェクト
- 寄港地エリア: 南北アメリカ&カリブ
- クルーズ: 地球一周の船旅 Voyage118
- 関連キーワード: 環境・エコ
船
2024.12.25
2024.12.25
ピースボート地球一周の船旅Voyage118では、2024年10月に「進化の小宇宙・ガラパゴス諸島」ツアーを開催しました。参加者25名はニューヨーク(米国)で一時船を離れ、空路でエクアドル本土から西におよそ1,000km離れた赤道直下にあるガラパゴス諸島を訪問しました。
チャールズ・ダーウィン研究所
ガラパゴス諸島の中心に位置するサンタクルス島に到着後、まず向かったのは「チャールズ・ダーウィン研究所」です。ガラパゴス諸島の動植物の調査や研究、自然保護活動を行っています。
ネイチャーガイドの案内で、小さな森のようなところを遊歩道に沿って歩いていきます。展示されているパネルを使ってチャールズ・ダーウィンや「種の起源」について学んだり、たくさんのゾウガメを見ることができました。
ここでは、ガラパゴスゾウガメの保護と繁殖に力を入れています。手の平ぐらいの小さなものから、1mを超すものまで、様々な大きさ・種類のゾウガメを近くで観察しました。
ガラパゴス諸島では、それぞれの島ごとに違う種類のゾウガメが生息しています。それぞれの島の環境に適応して進化した結果です。
ネイチャーガイドの案内で、小さな森のようなところを遊歩道に沿って歩いていきます。展示されているパネルを使ってチャールズ・ダーウィンや「種の起源」について学んだり、たくさんのゾウガメを見ることができました。
ここでは、ガラパゴスゾウガメの保護と繁殖に力を入れています。手の平ぐらいの小さなものから、1mを超すものまで、様々な大きさ・種類のゾウガメを近くで観察しました。
ガラパゴス諸島では、それぞれの島ごとに違う種類のゾウガメが生息しています。それぞれの島の環境に適応して進化した結果です。
この研究所には有名な「ロンサム・ジョージ」のはく製が展示されています。ロンサム(英語で「孤独な」の意味)・ジョージは、ピンタ島で発見された最後のピンタゾウガメでした。
2012年にジョージが亡くなったことで、ピンタゾウガメは絶滅してしまいました。ガラパゴス諸島では人間による乱獲や環境汚染によって絶滅したゾウガメは他にもいます。
一方で、チャールズ・ダーウィン研究所では絶滅寸前だった種の繁殖に成功し、絶滅の危機を脱した種類もあります。研究所の尽力によってゾウガメたちが保護され、少しずつ数を増やしています。
2012年にジョージが亡くなったことで、ピンタゾウガメは絶滅してしまいました。ガラパゴス諸島では人間による乱獲や環境汚染によって絶滅したゾウガメは他にもいます。
一方で、チャールズ・ダーウィン研究所では絶滅寸前だった種の繁殖に成功し、絶滅の危機を脱した種類もあります。研究所の尽力によってゾウガメたちが保護され、少しずつ数を増やしています。
森を取り戻すための植林活動
ガラパゴスでは外来植物の繁殖も大きな問題です。本来の生態系を取り戻すため、外来種を駆除した土地へのガラパゴス固有種の植林活動が続けられています。
本ツアーでも地元の高校生と一緒に植林活動を行なっています。参加者と高校生は2~3人ずつのグループに分かれて、固有種であるスカレシア、チャラ、カフェティージョを合計170本植えました。
昼食時には、高校生たちと翻訳アプリを使いながら話をしたり、折り紙で交流しました。参加者も折り紙をするのは数十年ぶりという人もいて、折り方をケータイで調べたり、途中でわからなくなったりしながらも楽しそうな時間を過ごしていました。
本ツアーでも地元の高校生と一緒に植林活動を行なっています。参加者と高校生は2~3人ずつのグループに分かれて、固有種であるスカレシア、チャラ、カフェティージョを合計170本植えました。
昼食時には、高校生たちと翻訳アプリを使いながら話をしたり、折り紙で交流しました。参加者も折り紙をするのは数十年ぶりという人もいて、折り方をケータイで調べたり、途中でわからなくなったりしながらも楽しそうな時間を過ごしていました。
高校では植林した植物に付ける木製のネームプレートを生徒たちが手作りして販売しています。売り上げは高校への寄付になると知って参加者の多くが購入していました。グループになったメンバーで名前を記入して、苗に付けました。
今回植林した横には少し大きくなった植物が植わっていました。これは今年6月に開催したVoyage117のツアーで植林したものです。20-30cmだった苗が、4カ月で小さいものでも45cmほど、大きなものは1メートルほどに成長していました。
小さな苗がやがて成長して森になることを願って、植林活動を行ないました。
今回植林した横には少し大きくなった植物が植わっていました。これは今年6月に開催したVoyage117のツアーで植林したものです。20-30cmだった苗が、4カ月で小さいものでも45cmほど、大きなものは1メートルほどに成長していました。
小さな苗がやがて成長して森になることを願って、植林活動を行ないました。
ガラパゴス諸島でしかできない貴重な自然体験
ツアーでは、2日間にかけてガラパゴス特有の動植物を観察しました。グンカンドリやアオアシカツオドリのヒナを見られたり、海イグアナが上陸する瞬間に出くわすなどの珍しい体験ができました。
訪問した島の1つであるサウス・プラザ島では、特に貴重な光景を目の当たりにしました。
この島は陸イグアナが多く生息しています。陸イグアナはサボテンの葉を食べるのですが、木のように上に伸びたサボテンには登れないので、自然に落ちてくるのを待つか、地面付近の葉を首を伸ばして食べるしかありません。
訪問した島の1つであるサウス・プラザ島では、特に貴重な光景を目の当たりにしました。
この島は陸イグアナが多く生息しています。陸イグアナはサボテンの葉を食べるのですが、木のように上に伸びたサボテンには登れないので、自然に落ちてくるのを待つか、地面付近の葉を首を伸ばして食べるしかありません。
そう説明を聞いていたところ、サボテンに登っている陸イグアナを発見しました。サボテンの葉の上を歩いて葉を食べています。同行したナチュラルガイドも初めて見たと驚いていました。
もしかしたらこれから陸イグアナがサボテンに登ることを覚えていって、やがてそれが普通になるかもしれません。進化の一部を目撃しているかもしれないと、ワクワクする時間となりました。
もしかしたらこれから陸イグアナがサボテンに登ることを覚えていって、やがてそれが普通になるかもしれません。進化の一部を目撃しているかもしれないと、ワクワクする時間となりました。
※ガラパゴスの環境問題とピースボート
ガラパゴス諸島は、1978年に世界遺産(自然遺産)第一号に登録されました。しかし、観光客や島民の増加による環境汚染や、外来種の侵入などにより、独自の生態系の維持が危機的状況にあるとして、2007年6月に「危機にさらされている世界遺産リスト(危機遺産リスト)」に登録されました。その後、保全の取り組みなどが評価され、2010年7月には危機遺産リストから削除されましたが、今も環境汚染は深刻です。外来種の駆除や固有種の保護など、自然環境保全が進められています。
ピースボートは、ガラパゴス諸島が危機遺産リストに登録される前月の2007年5月、藤原幸一さん(ガラパゴス自然保護基金代表/フォトジャーナリスト)と現地チャールズ・ダーウィン財団と共に『ガラパゴスの森再生プロジェクト』を立ち上げました。ガラパゴス諸島が危機遺産リストに登録されたことを受け、このプロジェクトの必要性をさらに実感し、それ以降も継続してガラパゴス諸島で植林活動を続けています。
ピースボートは、ガラパゴス諸島が危機遺産リストに登録される前月の2007年5月、藤原幸一さん(ガラパゴス自然保護基金代表/フォトジャーナリスト)と現地チャールズ・ダーウィン財団と共に『ガラパゴスの森再生プロジェクト』を立ち上げました。ガラパゴス諸島が危機遺産リストに登録されたことを受け、このプロジェクトの必要性をさらに実感し、それ以降も継続してガラパゴス諸島で植林活動を続けています。