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水先案内人アンナ・マリー・セウェルさんから学ぶ、カナダ先住民の多様な文化

水先案内人アンナ・マリー・セウェルさんから学ぶ、カナダ先住民の多様な文化
ピースボート地球一周の船旅 Voyage115がカナダに向かう船内での学びの様子を紹介します。
ピースボート地球一周の船旅 Voyage115がカナダに向かう船内での学びの様子を紹介します。
水先案内人アンナ・マリー・セウェルさんから学ぶ、カナダ先住民の多様な文化
Voyage 115には、水先案内人として、カナダのリストゥグジュの先住民族・ミクマク族の一員で、作家のアンナ・マリー・セウェルさんが、パナマから乗船。カナダの先住民族の多様な文化や、アイデンティティについて話しました。

アンナ・マリーさんは、ポーランドと先住民族アニシナベ族にもルーツがあり、またミュージシャンでもあります。船内での4回にわたる講座は、オープニングとクロージングを歌で演出する伝統的な方法と、先住民族に対する従来の認識に疑問を投げかける内容などで、聴衆を引き込みました。

「第4世界へようこそ:先住民のカナダ」

水先案内人アンナ・マリー・セウェルさんから学ぶ、カナダ先住民の多様な文化
初回の講座では、他の生命体との関連で人間を位置づける先住民族の世界観を紹介しました。

アニシナベの言葉でメープル(カエデ)は「イニナタック(Ininataq)」と呼ばれ、人間の木という意味をもちます。メープルシロップの起源と歴史を語る「イニナタックの歌」を紹介しながら、アンナ・マリーさんは、自身の家族とメープルのつながりについても話しました。

「第4世界におけるアイデンティティ:単一性への挑戦」

水先案内人アンナ・マリー・セウェルさんから学ぶ、カナダ先住民の多様な文化
2回目の講座では、先住民の多様性について掘り下げました。カナダの先住民のイメージについて考えた上で、実際の人の多様さを説明し、固定観念を疑うことが重要であることを強調しました。

また、音楽を通して文化の豊かさ表現しました。

「第4世界の旅:『海を渡る』」

水先案内人アンナ・マリー・セウェルさんから学ぶ、カナダ先住民の多様な文化
3回目の講座では、貿易や文化交流、移住のための主要な通り道としての水路を取り上げました。

アンナ・マリーさんは、特に北米の東部に位置する水路に焦点をあて、その周辺の近代都市の発展において先住民の鍛冶職人が果たした役割を説明しました。

また五大湖周辺を歩いて巡り、人間と水の関係性の修復が必要だと伝える年配の女性たちの活動を紹介しました。

この講座は、「Nibi Song(水への歌)」で締めくくられ、参加者も一緒に口ずさみました。

「食卓を整える:先住民の感謝祭」

最後の講座は、カナダの感謝祭に先立って開催されました。アンナ・マリーさんは、典型的な感謝祭の献立である七面鳥、トウモロコシ、ジャガイモ、カボチャなどの主食が先住民の文化に由来するものであることや、その歴史はヨーロッパ人による植民地化以前にさかのぼることを説明しました。

参加者は、初回の講座で登場した「イニナタック(Ininataq)の歌」について再度考え、すべての生命は分け合うべき贈り物であるというメッセージをあらためて確認しました。

最後の講座のクロージングソングは、「上を向いて歩こう」というサプライズで、大勢の参加者による合唱となり、分かち合う感覚を共有しました。

「平和のドリーム・キャッチャー」

水先案内人アンナ・マリー・セウェルさんから学ぶ、カナダ先住民の多様な文化
アンナ・マリーさんは、講座に加えて、ワークショップも行いました。コミュニティの重要性と前向きな姿勢を象徴するドリーム・キャッチャーの作り方を、伝統的な物語と織り交ぜて紹介する内容で、年代や背景が異なるたくさんの方が参加しました。


4回の講座とワークショップを通して、多くの参加者が伝統的な歌を学び、カナダの先住民の躍動的な文化について理解を深めました。また、先住民の人々との連帯やつながりを感じ、もっと知りたいという好奇心を育みました。
このレポートは、英語の報告記事を訳して編集したものです。

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