Voyage117で「ガラパゴスの森再生プロジェクト」植林ツアーを実施しました
ピースボート地球一周の船旅Voyage117では、2024年6月にガラパゴス諸島(エクアドル)を訪れるツアーを開催しました。参加者23名はガラパゴス固有の動植物を楽しみながら環境問題を学び、地元の高校生と植林を行ないました。
- プロジェクト: ガラパゴスの森再生プロジェクト
- 寄港地エリア: 南北アメリカ&カリブ
- クルーズ: 地球一周の船旅 Voyage117
- 関連キーワード: 環境・エコ
船
2024.9.30
2024.9.30
ピースボート地球一周の船旅Voyage117では、2024年6月にガラパゴス諸島(エクアドル)を訪れるツアーを開催しました。参加者23名はガラパゴス固有の動植物を楽しみながら環境問題を学び、地元の高校生と植林を行ないました。
ガラパゴスでしか見られない自然
ツアーの参加者はニューヨーク(米国)で一時船を離れ、空路でエクアドルから西におよそ1,000km離れた赤道直下にあるガラパゴス諸島を訪問しました。
ダーウィンの進化論の島として知られ、独自の進化を遂げてきたガラパゴス諸島は、一時は環境汚染などによって多くの動植物が危機に瀕していましたが、保全活動が実りガラパゴス固有の自然環境が戻りつつあります。
ガラパゴスの空港で飛行機を降りたところに陸イグアナがいたり、町の中でもガラパゴスアシカが寝ていたり、海イグアナやペリカンを見かけたり、他では見られない景色に驚きます。
ネイチャーガイドの案内で島を巡ると、アオアシカツオドリやグンカンドリなどの様々な鳥や、ウミガメ、サメなどを見ることができました。
自然保護のために動物とは2mの距離を保って観察しなければなりませんが、動物たちの方から人間に寄ってきたり、気づかないうちに動物が近くにいたりして慌てて後ずさりしなければならないほど、間近に観察することができました。
減少していた陸イグアナは保全活動を行なったことで増えましたが、今度は餌となるウチワサボテンが足りなくなったため、ウチワサボテンを栽培しているエリアもありました。
ダーウィンの進化論の島として知られ、独自の進化を遂げてきたガラパゴス諸島は、一時は環境汚染などによって多くの動植物が危機に瀕していましたが、保全活動が実りガラパゴス固有の自然環境が戻りつつあります。
ガラパゴスの空港で飛行機を降りたところに陸イグアナがいたり、町の中でもガラパゴスアシカが寝ていたり、海イグアナやペリカンを見かけたり、他では見られない景色に驚きます。
ネイチャーガイドの案内で島を巡ると、アオアシカツオドリやグンカンドリなどの様々な鳥や、ウミガメ、サメなどを見ることができました。
自然保護のために動物とは2mの距離を保って観察しなければなりませんが、動物たちの方から人間に寄ってきたり、気づかないうちに動物が近くにいたりして慌てて後ずさりしなければならないほど、間近に観察することができました。
減少していた陸イグアナは保全活動を行なったことで増えましたが、今度は餌となるウチワサボテンが足りなくなったため、ウチワサボテンを栽培しているエリアもありました。
観光の島の学生たち
約3万人が暮らしているガラパゴスに、2022年は26万人以上の観光客が訪れました。観光業はガラパゴス諸島の一大産業です。
観光業に就くために学ぶ調理学校を訪問しました。学校の施設をレストランのように準備して学生たちが待っていて、ここで夕食をいただきました。
食事のサーブも調理も全て学生たちが行ないます。学生たちの丁寧な接客やおいしい料理は参加者たちにも好評でした。
普段、学生たちは学校で勉強していますが、実際にお客さんがいる状況で食事を作ったりサーブする機会はありません。先生からは、ピースボートが来たからできる活動だと感謝の言葉もいただきました。
観光業に就くために学ぶ調理学校を訪問しました。学校の施設をレストランのように準備して学生たちが待っていて、ここで夕食をいただきました。
食事のサーブも調理も全て学生たちが行ないます。学生たちの丁寧な接客やおいしい料理は参加者たちにも好評でした。
普段、学生たちは学校で勉強していますが、実際にお客さんがいる状況で食事を作ったりサーブする機会はありません。先生からは、ピースボートが来たからできる活動だと感謝の言葉もいただきました。
高校生と共に植林活動
最後の日は、地元の高校生と合流して、一緒に環境について学び、植林を行ないました。
高校生たちはガラパゴスで暮らしていますが、環境問題を意識していることはあまりありません。遠くからやってきたピースボートの参加者とともに植林することで、自分たちの身近にある環境問題に興味を持ってもらいたいとの学校からの願いもあります。
外来種の植物を駆除した場所2か所に、固有種であるスカレシアとダーウィンソニアを合計150本植えました。
すぐ横の土地では、以前植えられたスカレシアが大きく育っているのを見ることができました。少しずつですが、植林によってガラパゴス本来の森が再生しています。
高校生と参加者数人でグループを作って植林を行ないましたが、土を掘って苗を植えるのは大変な作業です。協力してやっているうちに交流も進みます。翻訳アプリを使ったり、身振り手振りを交えながらコミュニケーションをとっていました。
高校生たちはガラパゴスで暮らしていますが、環境問題を意識していることはあまりありません。遠くからやってきたピースボートの参加者とともに植林することで、自分たちの身近にある環境問題に興味を持ってもらいたいとの学校からの願いもあります。
外来種の植物を駆除した場所2か所に、固有種であるスカレシアとダーウィンソニアを合計150本植えました。
すぐ横の土地では、以前植えられたスカレシアが大きく育っているのを見ることができました。少しずつですが、植林によってガラパゴス本来の森が再生しています。
高校生と参加者数人でグループを作って植林を行ないましたが、土を掘って苗を植えるのは大変な作業です。協力してやっているうちに交流も進みます。翻訳アプリを使ったり、身振り手振りを交えながらコミュニケーションをとっていました。
学生に将来の夢や家族のこと、好きなものを聞いたり、反対に学生からピースボート参加者には、地球一周についての質問がありました。
医者や学者になりたいと夢を語る学生もいましたが、同行していた校長先生からは厳しい現実も聞きました。
「島内に大学がないので、エクアドル本土に出て勉強しなければならない。経済的にも難しいし、島育ちの子どもにとって都市部で暮らすのは精神的にも大変。半分以上の子どもは今の夢をあきらめなければならない」
多くの参加者たちにとって、高校生との植林活動はガラパゴス諸島の自然環境や人々の暮らしについても考える機会となりました。
参加者からは、「高校生と一緒に植林したことは忘れられない経験になった」「これから勇敢に冒険し、深く学び、国をより良くするために努力してほしい」「ガラパゴスの人々の暮らしについて考えたこともなかったが、直接触れ合って親近感を得られた」「ピースボートでしかできない体験だった」と、感想が寄せられました。
医者や学者になりたいと夢を語る学生もいましたが、同行していた校長先生からは厳しい現実も聞きました。
「島内に大学がないので、エクアドル本土に出て勉強しなければならない。経済的にも難しいし、島育ちの子どもにとって都市部で暮らすのは精神的にも大変。半分以上の子どもは今の夢をあきらめなければならない」
多くの参加者たちにとって、高校生との植林活動はガラパゴス諸島の自然環境や人々の暮らしについても考える機会となりました。
参加者からは、「高校生と一緒に植林したことは忘れられない経験になった」「これから勇敢に冒険し、深く学び、国をより良くするために努力してほしい」「ガラパゴスの人々の暮らしについて考えたこともなかったが、直接触れ合って親近感を得られた」「ピースボートでしかできない体験だった」と、感想が寄せられました。
※ガラパゴスの環境問題とピースボート
ガラパゴス諸島は、1978年に世界遺産(自然遺産)第一号に登録されました。しかし、観光客や島民の増加による環境汚染や、外来種の侵入などにより、独自の生態系の維持が危機的状況にあるとして、2007年6月に「危機にさらされている世界遺産リスト(危機遺産リスト)」に登録されました。その後、保全の取り組みなどが評価され、2010年7月には危機遺産リストから削除されましたが、今も環境汚染は深刻です。外来種の駆除や固有種の保護など、自然環境保全が進められています。
ピースボートは、ガラパゴス諸島が危機遺産リストに登録される前月の2007年5月、藤原幸一さん(ガラパゴス自然保護基金代表/フォトジャーナリスト)と現地チャールズ・ダーウィン財団と共に『ガラパゴスの森再生プロジェクト』を立ち上げました。ガラパゴス諸島が危機遺産リストに登録されたことを受け、このプロジェクトの必要性をさらに実感し、それ以降も継続してガラパゴス諸島で植林活動を続けています。
ピースボートは、ガラパゴス諸島が危機遺産リストに登録される前月の2007年5月、藤原幸一さん(ガラパゴス自然保護基金代表/フォトジャーナリスト)と現地チャールズ・ダーウィン財団と共に『ガラパゴスの森再生プロジェクト』を立ち上げました。ガラパゴス諸島が危機遺産リストに登録されたことを受け、このプロジェクトの必要性をさらに実感し、それ以降も継続してガラパゴス諸島で植林活動を続けています。