パンフレットをでお届け
資料請求

畠山澄子サンデーモーニング出演(5月31日)「核兵器こそ安全保障の脅威」

畠山澄子サンデーモーニング出演(5月31日)「核兵器こそ安全保障の脅威」
ピースボートの畠山澄子が、5月31日、TBS「サンデーモーニング」にコメンテーターとして出演しました。以下、各トピックに関する発言要旨です。畠山は、今後も継続的に同番組に出演する予定になっていますので、ご注目ください。
INFO
ピースボートの畠山澄子が、5月31日、TBS「サンデーモーニング」にコメンテーターとして出演しました。以下、各トピックに関する発言要旨です。畠山は、今後も継続的に同番組に出演する予定になっていますので、ご注目ください。

トランプ氏とイランの核問題について

今この瞬間だけみると、「トランプ大統領は核開発の疑惑を持たれているイランに毅然と対応しているんだな」と思う人も一部いるかもしれません。

でも思い出したいのは、もともとアメリカとイランの間には2015年のオバマ政権時代に結ばれた核合意(JCPOA:包括的共同作業計画)というものがあったということです。これは、イランがおこなっている原子力活動を国際原子力機関(IAEA)の規定よりもさらに厳しい内容に制限するもので、それが担保されればイランは核兵器の開発まではできないと、そのような内容でした。これに双方合意して、イランもIAEAの査察を受け入れていた。

この合意から2018年に一方的に離脱を宣言したのはトランプ大統領です。しかもその離脱の大きな理由は、自分であればオバマさんよりももっと「いい」形でイランの核開発を封じ込められると主張したかったからだと言われています。

トランプ大統領はその後イランに対する制裁を強化し、最終的にイスラエルとのイランへの攻撃とつながるわけですが、その結果、明らかに取引や合意は難しくなっていて、なんなら今話し合われている合意内容も核問題よりもホルムズ海峡のほうが優先されている印象です。これだったら核合意を保持しておけばよかったのではないかと思うわけです。

こう冷静にみていくと、トランプ大統領がやっているのはディールではなく「マッチポンプ」。それに世界が巻き込まれているという構図。そこは忘れないでいたいですね。

NPT再検討会議について

私も現地にいっていましたが、確かに核兵器国と核兵器国に依存する国々が核や核抑止を正当化する議論が目玉でした。フランスは外務大臣を派遣し、「前方核抑止力」を正当化するスピーチを行いました。最終的にこれまでのNPTで合意されてきたコミットメントを再確認するという最低ラインの最終文書にも合意ができなかったので、軍縮・不拡散のもとにあつまる締約国の責任は何なのかといいたくなってしまいます。

他方、NPTの空洞化・形骸化を黙ってみている国ばかりではありません。非核兵器国のなかには核の存在が安全保障上の脅威なのだと主張する国は多かったですし、非核兵器地帯の重要性を語る国も多かったです。議長国のベトナムは通常よりかなり早いタイミングで最終文書案を出して4度の改訂をおこなうなど、努力を尽くしていました。

日本被団協は独自でフランスやロシア、スウェーデンなどと面会して直々に核廃絶を訴えていました。世界には核軍縮を信じ、そのために行動する国も人もたくさんいるということは知ってもらいたいです。

「国旗損壊罪」の議論について

いまの日本で、日常的に日の丸が焼かれ破られているといった事実はないですよね。仮にあっても、日本の既存の法律があれば実害には十分に対処できます。そもそも刑罰は「最後の手段」なので必要最小限にすべきということも踏まえると、国旗損壊罪法は正当な根拠=立法事実がありません。

外国の国旗だったら罰せられるのに…と「外国国章損壊罪との不均衡」を自民と維新は主張しますが、外国国章損壊罪は外交問題に発展する危険性を防ぐためで、法律が守ろうとする利益=保護法益が明確です。日本国旗に同じ議論はあてはまりません。

他方、この法案は憲法が保障する「表現の自由」と決定的に衝突します。「自由権規約」という日本も批准する国際規約に抵触するおそれも指摘されています。

日の丸の歴史的な経緯もやはり無視はできず、国旗・国歌法が制定された際の国会答弁で政府は、国旗に対する敬意の表明を法的に義務付けることは適当ではないと明言しています。

必要性も正当性もない、危険性はある。過去の政府も適当でないとしてきた。それを、時の首相の悲願だからと法律にしてしまうことはきわめて危ういと私は考えます。

このレポートを読んだ方におすすめ