過去とどう向き合うのか?第102回ピースボートにドイツ・チュービンゲン大学生が乗船しました

プロジェクト:歴史と和解 寄港地エリア:ヨーロッパ クルーズ: 第102回 地球一周の船旅
過去とどう向き合うのか?第102回ピースボートにドイツ・チュービンゲン大学生が乗船しました洋上でプレゼンを行うチュービンゲン大学の学生たち(第102回ピースボート)
第102回ピースボートでは、ドイツのチュービンゲン大学の学生がグリーノック(スコットランド)からマルセイユ(フランス)間で乗船し、平和教育プログラムを実施しました。このプログラムは、2005年から始まったピースボートとチュービンゲン大学、そしてベルクホフ財団の提携の元で行われています。チュービンゲン大学の学生がピースボートに参加するのは今回で8回目です。

ナチ政権の過去と向き合うドイツ社会

過去とどう向き合うのか?第102回ピースボートにドイツ・チュービンゲン大学生が乗船しましたプレゼンテーションを行うチュービンゲン大学の学生
今回乗船したのは、チュービンゲン大学修士課程の平和研究と国際関係学部で学ぶ13人の学生です。船に合流する前に、学生たちは北アイルランドのベルフェストで、この地で起きた紛争について学び、この地域の歴史について深く学ぶ特別なツアーに参加しました。

その後、グラスゴーから船に乗船し、11月1日には「過去の清算」というタイトルで乗船者に向けてプレゼンテーションを行いました。そこでは、第二次世界大戦後のドイツ国内の状況を踏まえ、戦後に時間が経つにつれて、どのように人々の歴史上の出来事への見方が変化していくかについて取り上げられました。

発表の仕方は独特で、チュービンゲン大学政治学部の授業の様子を演劇で表現する形で行われました。 そこでは、ドイツがこれまでナチ政権の過去と向き合ってきたことの成果や課題、そして新しい論争といまもあるリスクについて焦点が当てられました。

また発表者の1人であったマックス・クラーニッヒさんは、戦後の和解について語り合うことの重要性を強調してこのように言いました。「過去を思い出すことや教育制度は、現代のドイツ社会にとって欠くことの出来ない重要なことです」。11月3日には、この発表内容に関する質疑応答のセッションも設けられました。

ピースボート参加者でロシア出身のアリーナ・クズミッチさんは、国が持つ負の過去の歴史を振り返ることを考える貴重な機会だったと感想を述べました。「ドイツでは、歴史についての教育がしっかりと行われていることに驚きました。私はロシア出身で、現在日本に留学しています。そのためこのような戦後の和解のための異なるアプローチを聞けて、とても興味深かったです」

中立な場で対話することの重要性

過去とどう向き合うのか?第102回ピースボートにドイツ・チュービンゲン大学生が乗船しましたチュービンゲン大学の学生(第102回ピースボート)
チュービンゲン大学のアンナ・ランゲルさんは、このような会話ができる中立的な場の重要性に気付いたと言います。 彼女はピースボートというユニークな場について触れ、「船で過ごした時間はとても短いものでしたが、私たちに影響を与えてくれました。ここでは、自由に意見やアイディアを出し合い、文化の違いについてより理解し合うことができました」と語りました。

チュービンゲン大学の学生たちは、この包括的な船上の環境を活かして、難民や移民問題についての課題についても議論しました。具体的には、移民手続きや移民たちが目的地に着いた後にも抱えるたくさんの課題についてなどです。

また乗船中、チュービンゲン大学の学生たちはたくさんのレクチャーや、セッションにも参加しました。例えば、ピースボートには地球大学という平和教育プログラムがあります。この地球大学の参加者とチュービンゲン大学の学生たちが、いくつかの企画を合同で行い、実りのある文化的交流や日本とドイツの文化や歴史について乗船者に新しい見方を与える機会となりました。

チュービンゲン大学のヤンナ・アルティカスさんは、ピースボートでの経験を振り返り、「平和を、世界にどう広めていけるのか。そのことについて深く考える機会となりました。ピースボートに参加することができたのは、とても光栄なことです」と語りました。

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