2018年ノーベル平和賞受賞者デニ・ムクウェゲ医師の広島訪問をサポートしました

プロジェクト:核廃絶
2018年ノーベル平和賞受賞者デニ・ムクウェゲ医師の広島訪問をサポートしました2017年ノーベル平和賞受賞ICANの川崎哲と慰霊碑の前で
2018年ノーベル平和賞受賞者でコンゴ民主共和国(以下、コンゴ)の婦人科医デニ・ムクウェゲ医師が広島を訪問しました。今回の来日は、医師が現在行っている「平和、正義、女性の権利」に対する世界的なキャンペーン活動の一環で、コンゴの性暴力と紛争を考える会(ASVCC)や東京大学が中心となって招聘したものです。ピースボートは2017年ノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の国際運営団体として、ICANの加盟団体であるNPO法人ANT-Hiroshimaと共に、庭野平和財団からの支援を得て、10月5日~6日の2日間で医師の広島訪問をコーディネートしました。

被爆者の声を世界に伝える大使になる

2018年ノーベル平和賞受賞者デニ・ムクウェゲ医師の広島訪問をサポートしました被爆体験談を終えた笠岡貞江さんと
2日間の広島滞在中に、医師は平和公園を自らの足で歩き、原爆で両親を失った被爆者の笠岡貞江さんから体験談を直接聞きました。体験談の後、「暴力は、暴力しか作り出さない。私たちは被爆者の声を世界に伝える大使になる」と述べて笠岡さんに歩み寄りました。

原爆資料館では、滝川卓男・平和記念資料館館長から被爆者の身体的な被害について説明を受けました。芳名録には「この場所で完全なる恐怖を経験しました。核兵器は廃絶されるべきです。私たちの人間性は、恐怖から守られなければなりません。」と記し、原爆慰霊碑にも献花しました。

その後、松井一實・広島市長を表敬し、「広島市の活動は悲劇を繰り返さないために、記憶を残し、考えさせることだと思う」と述べ、原爆直後の広島と現在の広島を見比べることでコンゴの未来への希望を感じると伝えました。

また、コンゴで鉱物が不法採取されていることを訴え、コンゴ国内での平和首長会議の拡大に協力を表明しました。

無関心は重大な脅威

2018年ノーベル平和賞受賞者デニ・ムクウェゲ医師の広島訪問をサポートしました講演で「広島とコンゴはつながっています」と繰り返すムクウェゲ医師
10月6日、ムクウェゲ医師は平和記念資料館にて広島の市民300名に向けて講演をしました。

23年前の1996年、同じ10月6日にコンゴ東部のムクウェゲ医師の勤めていた病院が襲撃され30人が犠牲になり、そこからコンゴの紛争が始まりました。

以来23年にわたり武力紛争が事実上続いており、これまでに600万人を越えると言われる犠牲になった人々を思い、黙祷しました。 それを受けて医師は、広島で原爆の被害に遭った方々を思って黙祷を捧げました。

医師は講演の中で「性暴力が戦力、戦略として強引かつ屈辱的に使用されており、人やコミュニティへの影響を過小評価すべきでない」と強い口調で話しました。

大規模かつ組織的に行われる性暴力によって、人間性が破壊され、レイプから生まれた子どもたちは暴力の連鎖にしか生きられず、経済能力は破壊され、支配者や権力者の鉱物違法採掘に繋がることを説明しました。

それに対して、コンゴ東部のパンジにワンストップ・センターを作り、被害者を医療的、精神的、社会経済的、法的にと包括的にを支援していることを話しました。

医師はくり返し「広島とコンゴはつながっている」と述べました。広島原爆のウランはコンゴから掘り出されたものだったとされています。

今日、コンゴの武力紛争が続くことは、ウランを含む鉱物の不安定な管理が続くことであり、それは核兵器の拡散にもつながり世界中の人々を不安に陥れます。

私たちの手元にあるコンピューターやスマートフォンに使われているレアメタルが、コンゴの紛争の原因となっています。ムクウェゲ医師は最後に訴えました。「関心をもってください。無関心こそが重大な脅威であります」と。

核兵器は減らす核兵器は減らすだけでなく、廃絶すべき

2018年ノーベル平和賞受賞者デニ・ムクウェゲ医師の広島訪問をサポートしました「ヒバクシャ国際署名」にも署名
広島を訪問したムクウェゲ医師は、被爆者から直接被爆体験を聞き、資料館を見学。70年あまりが経った今でも原爆の苦しみと被害が終わっていないことを知り、「現在の世界でも脅威であり続けている核兵器を減らすのでは不十分。廃絶するべきである」と述べました。

そして、被爆者が提唱して全ての国に核兵器禁止条約への参加を求める「ヒバクシャ国際署名」にも署名しました。

ピースボートは、他者を思いやること、痛みを共感することが平和への道であると信じています。そして、コンゴで今もなお続く性暴力、紛争鉱物利用とグローバル経済のつながりに対する問題意識を高め、武器としての性暴力と核兵器のない世界をめざしてこれからも歩みを共にすることを誓いました。

多数のメディアで紹介されました

2018年ノーベル平和賞受賞者デニ・ムクウェゲ医師の広島訪問をサポートしましたANT-Hiroshima代表のからおりづるのレイを受け取る医師
ムクウェゲ医師の広島訪問の様子は、以下のメディアで紹介されています。

2019年9月20日 毎日新聞 ノーベル平和賞 平和賞の医師が語る 紛争下の性暴力など 来月6日、広島・原爆資料館
2019年9月23日 中国新聞 紛争地の性被害 目を向けて ノーベル賞を受賞 コンゴの医師講演
2019年9月25日 朝日新聞 コンゴの医師 来月広島で講演
2019年9月26日 共同通信( 宮崎日日新聞、 琉球新報、 福島民友など) 平和賞の産科医が被爆者面会へ
2019年10月5日 NHK広島 ノーベル平和賞のムクウェゲ医師 広島訪問で犠牲者に祈り
2019年10月5日 広島ホームテレビ ノーベル平和賞受賞の ムクウェゲ氏 被爆者と対談
2019年10月5日 RCC中国放送 ノーベル平和賞のムクウェゲ医師 平和公園訪問
2019年10月5日 毎日新聞 ノーベル平和賞のムクウェゲ氏が広島の原爆資料館を初訪問 被爆者と面談
2019年10月5日 共同通信 平和賞医師、原爆慰霊碑に献花 広島、被爆者と面会も
2019年10月5日 時事通信 ムクウェゲ氏「深い痛み感じた」=原爆資料館訪問、被爆者とも対話-広島
2019年10月5日 テレビ新広島 ノーベル平和賞 デニ・ムクウェゲ氏が原爆資料館を訪問
2019年10月5日 共同通信(河北新聞、 下野新聞、 秋田魁ほか) 平和賞医師、原爆慰霊碑に献花 広島、被爆者と面会も
2019年10月6日 中国新聞 平和賞の医師が原爆資料館訪問
2019年10月6日 東京新聞 被爆者と対話「声を届ける」 ムクウェゲ氏、広島へ
2019年10月6日 時事通信 核戦争への警戒常に必要=ノーベル平和賞の医師訴え-広島
2019年10月6日 北海道新聞 ノーベル平和賞医師、広島で講演 「核なき世界夢見よう」
2019年10月6日 RCC ノーベル平和賞 ムクウェゲ医師「無関心も破壊力」 広島市
2019年10月6日 広島ホームテレビ ノーベル平和賞受賞のムクウェゲ医師が講演 広島市内
2019年10月6日 TSSテレビ新広島 ノーベル平和賞 デニ・ムクウェゲ氏が原爆資料館を訪問
2019年10月6日 NHK World Nobel Peace Prize winner Mukwege visits Hiroshima
2019年10月6日 Jiji Congolese Nobel Laureate Mukwege Visits Hiroshima
2019年10月6日 Nippon.com Nobel Winner Mukwege Warns against Nuclear War in Hiroshima
2019年10月6日 NHK ノーベル平和賞のムクウェゲ医師 広島訪問で犠牲者に祈り
2019年10月6日 読売新聞 ノーベル平和賞医師、原爆死没者に献花…「深い痛み感じた」
2019年10月6日 毎日新聞 「苦しみに国境ない」 ムクウェゲ氏 被爆者と面会
2019年10月6日 共同通信 ノーベル平和賞医師、広島で講演 「核なき世界夢見よう」
2019年10月6日 読売新聞 核廃絶へ 涙の献花
2019年10月6日 朝日新聞 ムクウェゲ氏広島訪問
2019年10月7日 中国新聞 コンゴの性暴力に関心を ノーベル平和賞のムクウェゲ氏、広島で講演
2019年10月7日 NHK広島 N賞医師「広島の声を代弁する」
2019年10月7日 毎日新聞 「核、性暴力ない世に」 ノーベル平和賞、ムクウェゲ氏講演 広島
2019年10月7日 読売新聞 核兵器、性暴力ない世界を
2019年10月7日 NHK “無関心が性暴力を許す” ノーベル平和賞受賞の医師の訴え
2019年10月7日 東京新聞 ムクウェゲさん 広島で核廃絶訴え
2019年10月7日 東京新聞(共同) コンゴの平和賞医師が警告 先進国繁栄の背後に性暴力
2019年10月8日 NHK お好みワイドひろしま ノーベル平和賞受賞コンゴの医師が初来広、感じたこととは?
2019年10月8日 RCC 「遠い紛争を知ってほしい」医師の願い 広島
2019年10月9日 朝日新聞 性暴力「兵器と変わらない」

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