Voyage121で「ガラパゴスの森再生プロジェクト」植林ツアーを実施しました

ピースボート地球一周の船旅 Voyage121では、2025年10月にガラパゴス諸島を訪れるツアーを開催しました。参加者28名はニューヨークで一時船を離れ、エクアドルから西におよそ1,000km離れた赤道直下にあるガラパゴス諸島を訪問。現地の高校生たちと共に植林活動を行いました。
- プロジェクト: ガラパゴスの森再生プロジェクト
- 寄港地エリア: 南北アメリカ&カリブ
- クルーズ: 地球一周の船旅 Voyage121
- 関連キーワード: 環境・エコ
船
2025.12.9
2025.12.9
ピースボート地球一周の船旅 Voyage121では、2025年10月にガラパゴス諸島を訪れるツアーを開催しました。参加者28名はニューヨークで一時船を離れ、エクアドルから西におよそ1,000km離れた赤道直下にあるガラパゴス諸島を訪問。現地の高校生たちと共に植林活動を行いました。
言葉の壁を超えた、高校生たちとの共同作業

地元の高校生15名とツアー参加者で2~3人ずつのグループを作り、サンタクルス島の国立公園とコーヒー農園の2か所で、ガラパゴスの固有種の苗木を約150本植えました。
植林中は自動翻訳機を使ったり、身振り手振りのジェスチャーで伝えあったりと、言葉の壁を超えた交流が生まれていました。
またコーヒー農園では、今年6月に開催したツアーで植えた苗が元気に育っている姿も確認でき、活動の成果を実感する場面もありました。
植林の後は、ここで育ったコーヒーを楽しみました。この農園は標高200mに位置し、本来コーヒー栽培に最適とされる高地ではありません。しかし、火山性の肥沃な土壌とガラパゴス特有の気候が、他にはない深い味わいを生み出しています。
生態系保護のための厳しい規制もあり、生産量が少なく希少性が高いこのコーヒーは、ガラパゴスならではの特別な名産品となっています。
植林中は自動翻訳機を使ったり、身振り手振りのジェスチャーで伝えあったりと、言葉の壁を超えた交流が生まれていました。
またコーヒー農園では、今年6月に開催したツアーで植えた苗が元気に育っている姿も確認でき、活動の成果を実感する場面もありました。
植林の後は、ここで育ったコーヒーを楽しみました。この農園は標高200mに位置し、本来コーヒー栽培に最適とされる高地ではありません。しかし、火山性の肥沃な土壌とガラパゴス特有の気候が、他にはない深い味わいを生み出しています。
生態系保護のための厳しい規制もあり、生産量が少なく希少性が高いこのコーヒーは、ガラパゴスならではの特別な名産品となっています。
「島の価値」を再認識するきっかけに

「ガラパゴスの未来は子どもたちにかかっている」
植林活動に同行していた校長先生のこの言葉が、とても印象に残りました。
世界中の人々を魅了するガラパゴスのユニークな自然環境も、ここで生まれ育った子どもたちにとっては当たり前の風景です。
しかし、ピースボートのように島外から来た人々と出会い、一緒に植林することが、自分たちが暮らす島の価値を再認識することにつながっています。
「観光の時間を割いて交流や植林に参加してくれて本当にありがとう」。そう語る校長先生の笑顔に、私たちはこの活動の真の意義を感じました。
植林活動に同行していた校長先生のこの言葉が、とても印象に残りました。
世界中の人々を魅了するガラパゴスのユニークな自然環境も、ここで生まれ育った子どもたちにとっては当たり前の風景です。
しかし、ピースボートのように島外から来た人々と出会い、一緒に植林することが、自分たちが暮らす島の価値を再認識することにつながっています。
「観光の時間を割いて交流や植林に参加してくれて本当にありがとう」。そう語る校長先生の笑顔に、私たちはこの活動の真の意義を感じました。
継続が変える未来ー2007年からの歩み

ガラパゴスで植林活動が始まったのは2007年です。当時、ガラパゴスでは環境汚染や外来種の繁殖によって、多くの固有種が絶滅の危機に瀕していました。
その状況を知ったピースボートは、ガラパゴス自然保護基金代表でフォトジャーナリストの藤原幸一さん、そして現地チャールズ・ダーウィン財団と共に「ガラパゴスの森再生プロジェクト」を立ち上げ、固有種の植林活動を始めました。
当時の状況をガイドの方が話してくれました。活動開始直後は、地元の人々から「植林に意味があるのか」「森が戻るのに何年かかるのか」と、懐疑的な声も多くあったそうです。
しかし、丁寧な説明と地道な取り組みを続けたことで、エクアドル政府や地元の人々の協力を得られるようになりました。今では各国から来る旅行者もこの活動に参加しています。
多くの人々の行動によって、ガラパゴス本来の自然環境は徐々に豊かさを取り戻しつつあります。「継続の力」が、確実に島の未来を変えようとしています。
その状況を知ったピースボートは、ガラパゴス自然保護基金代表でフォトジャーナリストの藤原幸一さん、そして現地チャールズ・ダーウィン財団と共に「ガラパゴスの森再生プロジェクト」を立ち上げ、固有種の植林活動を始めました。
当時の状況をガイドの方が話してくれました。活動開始直後は、地元の人々から「植林に意味があるのか」「森が戻るのに何年かかるのか」と、懐疑的な声も多くあったそうです。
しかし、丁寧な説明と地道な取り組みを続けたことで、エクアドル政府や地元の人々の協力を得られるようになりました。今では各国から来る旅行者もこの活動に参加しています。
多くの人々の行動によって、ガラパゴス本来の自然環境は徐々に豊かさを取り戻しつつあります。「継続の力」が、確実に島の未来を変えようとしています。
未来のシェフたちによる心温まるおもてなし

夜は調理学校を訪問し、夕食を楽しみました。ガラパゴスでは観光業が主要産業であり、地元住民の約40%が従事しています。将来ホテルやレストランで働くことを目指して学んでいる学生たちが作った料理をいただきました。
普段、学生がお客さんを相手に接客や調理をする機会はそう多くありません。
「もしかしたら至らないところもあるかもしれませんが、温かく見守ってください」という先生の挨拶がありましたが、学生たちの丁寧で一生懸命な姿に、会場は終始温かい笑顔に包まれていました。
学生たちの心のこもったもてなしによって、思い出に残る夜となりました。
普段、学生がお客さんを相手に接客や調理をする機会はそう多くありません。
「もしかしたら至らないところもあるかもしれませんが、温かく見守ってください」という先生の挨拶がありましたが、学生たちの丁寧で一生懸命な姿に、会場は終始温かい笑顔に包まれていました。
学生たちの心のこもったもてなしによって、思い出に残る夜となりました。
動物たちが主役の世界・サウスプラザ島へ

滞在中は、サンタクルス島の東400mに浮かぶサウスプラザ島にも上陸しました。全長わずか500mほどの小さな無人島ですが、そこには驚くほど多くの生命が息づいていました。
上陸地点ではアシカたちが出迎え、ウチワサボテンと赤く染まった「セスビューム」という植物が織りなす独特の風景が広がっていました。
リクイグアナがサボテンの下で餌を待ち、時折テリトリーを守るために駆け出す姿に参加者からは歓声が上がりました。
アシカが私たちの列に並んで一緒に歩き出す場面もあり、「ここでは動物たちが主役」という言葉の意味を肌で感じることができました。
ガラパゴスでしか見られない風景を楽しみにしていた参加者が多く、「ずっと行きたかった場所に来ることができた」と、夢が叶ったことを嬉しそうに話す姿もありました。
人間を恐れない生き物たちの姿に、ガラパゴスの自然がいかに大切に守られているかを実感する旅となりました。
上陸地点ではアシカたちが出迎え、ウチワサボテンと赤く染まった「セスビューム」という植物が織りなす独特の風景が広がっていました。
リクイグアナがサボテンの下で餌を待ち、時折テリトリーを守るために駆け出す姿に参加者からは歓声が上がりました。
アシカが私たちの列に並んで一緒に歩き出す場面もあり、「ここでは動物たちが主役」という言葉の意味を肌で感じることができました。
ガラパゴスでしか見られない風景を楽しみにしていた参加者が多く、「ずっと行きたかった場所に来ることができた」と、夢が叶ったことを嬉しそうに話す姿もありました。
人間を恐れない生き物たちの姿に、ガラパゴスの自然がいかに大切に守られているかを実感する旅となりました。
※ガラパゴスの環境問題とピースボート

ガラパゴス諸島は、1978年に世界遺産(自然遺産)第一号に登録されました。しかし、観光客や島民の増加による環境汚染や、外来種の侵入などにより、独自の生態系の維持が危機的状況にあるとして、2007年6月に「危機にさらされている世界遺産リスト(危機遺産リスト)」に登録されました。その後、保全の取り組みなどが評価され、2010年7月には危機遺産リストから削除されましたが、今も環境汚染は深刻です。外来種の駆除や固有種の保護など、自然環境保全が進められています。

ピースボートは、ガラパゴス諸島が危機遺産リストに登録される前月の2007年5月、藤原幸一さん(ガラパゴス自然保護基金代表/フォトジャーナリスト)と現地チャールズ・ダーウィン財団と共に『ガラパゴスの森再生プロジェクト』を立ち上げました。ガラパゴス諸島が危機遺産リストに登録されたことを受け、このプロジェクトの必要性をさらに実感し、それ以降も継続してガラパゴス諸島で植林活動を続けています。



