侵攻から1年、今こそ人道支援と停戦への努力を
ロシアによるウクライナ侵攻の開始から2023年2月24日で1年となりました。ピースボートはこれに合わせ、2月23日に「侵攻から1年 ウクライナに持続可能な平和を!」をパルシステム連合会との共催で行いました。ウクライナや周辺国とオンラインでつなぎ、4名のスピーカーに現地の状況を伝えてもらいました。また、主催団体のパルシステム連合会とピースボートの連名で、国連事務総長への要望書も発表しました。
戦争は”生きながらの悪夢”実感して
現状レポートでは、ウクライナのほかドイツやポーランドとオンラインでつなぎ、支援や避難といったそれぞれの立場から現状を報告してもらいました。
ルーマニア平和研究所(PATRIR)所長のカイ・ブランド・ヤコブセンさんは「ウクライナでは侵攻が始まるまで、ほとんどの人が普通の生活を送っていました。それがこの1年で愛する人が殺され、さっきまで住んでいた家が消失し、言葉が通じない国へ行く――戦争は”生きながらの悪夢”です。遠くにいる日本のみなさんも実感し、引き続き支援してださい」と訴えました。
隣国のポーランドで避難生活を続けながら支援活動に携わるカテリーナ・グリニュクさんは「避難側と受け入れ側、国外避難者と国内居住者、戦争へ行く人と残る人など、ウクライナ人の間でも立場による考えや感情の対立が目立っています。子どもへの教育や、精神的な被害を受けた人へのサポートも、必要性が高まっています」と体験に基づく課題を語りました。
後半のリレートークでは、国連広報センター所長の根本かおるさんが被害の状況や国連の活動を報告したほか、国内の諸団体の活動が紹介されました。ピースボート災害支援センターの小林深吾さんは「人道支援を受ける権利は誰にでもある、また、人道支援は国ではなく人に向けられるもの」と、今後一層の人道支援が必要となることや、差別なく支援が行き渡ることの重要性を強調しました。
ルーマニア平和研究所(PATRIR)所長のカイ・ブランド・ヤコブセンさんは「ウクライナでは侵攻が始まるまで、ほとんどの人が普通の生活を送っていました。それがこの1年で愛する人が殺され、さっきまで住んでいた家が消失し、言葉が通じない国へ行く――戦争は”生きながらの悪夢”です。遠くにいる日本のみなさんも実感し、引き続き支援してださい」と訴えました。
隣国のポーランドで避難生活を続けながら支援活動に携わるカテリーナ・グリニュクさんは「避難側と受け入れ側、国外避難者と国内居住者、戦争へ行く人と残る人など、ウクライナ人の間でも立場による考えや感情の対立が目立っています。子どもへの教育や、精神的な被害を受けた人へのサポートも、必要性が高まっています」と体験に基づく課題を語りました。
後半のリレートークでは、国連広報センター所長の根本かおるさんが被害の状況や国連の活動を報告したほか、国内の諸団体の活動が紹介されました。ピースボート災害支援センターの小林深吾さんは「人道支援を受ける権利は誰にでもある、また、人道支援は国ではなく人に向けられるもの」と、今後一層の人道支援が必要となることや、差別なく支援が行き渡ることの重要性を強調しました。
アントニオ・グテーレス国連事務総長へ要請文を提出
フォーラムの最後には、ピースボートとパルシステム連合会がアントニオ・グテーレス国連事務総長あてにまとめた要請文「ウクライナにおける即時停戦とロシア軍の全面撤退を求めます」が発表されました。この要請文ではロシアの侵攻が明らかに国連憲章と国際法に違反したものであることを強調し、現在の状況は人道上、また人権擁護の観点から許されることではないことを明記した上で、環境破壊や原発へのミサイル攻撃への憂慮を示し、国連には市民社会とのさらなる連携を通して人道支援と今後の復興支援に力を入れていくことを求めています。
要請書は近日、国連グローバルコミュニケーション局を通じてグテーレス事務総長へ手渡す予定です。
要請書は近日、国連グローバルコミュニケーション局を通じてグテーレス事務総長へ手渡す予定です。