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ノーベル平和賞メダル携え核廃絶訴える。第98回ピースボートが横浜港に帰港しました!

ノーベル平和賞メダル携え核廃絶訴える。第98回ピースボートが横浜港に帰港しました!
8月21日、第98回ピースボート地球一周の船旅が、106日間の旅を終え横浜港へと帰港しました。当日行われた帰港記者会見では、クルーズで実施されたおりづるプロジェクトの報告が行われました。今回のクルーズではノーベル平和賞のメダルと賞状の公式レプリカを携え、被爆者2名と被爆二世1名が外務省から委嘱された「非核特使」として乗船、15カ国18都市で核兵器禁止条約の早期発効を訴えました。また、世界の様々な核被害者との交流、ヒバクシャ国際署名(684筆)を集めました。被爆体験の継承をめざす「おりづるピースガイド」養成講座では、16名の方が修了されています。以下に記者会見の内容をご紹介します。
8月21日、第98回ピースボート地球一周の船旅が、106日間の旅を終え横浜港へと帰港しました。当日行われた帰港記者会見では、クルーズで実施されたおりづるプロジェクトの報告が行われました。今回のクルーズではノーベル平和賞のメダルと賞状の公式レプリカを携え、被爆者2名と被爆二世1名が外務省から委嘱された「非核特使」として乗船、15カ国18都市で核兵器禁止条約の早期発効を訴えました。また、世界の様々な核被害者との交流、ヒバクシャ国際署名(684筆)を集めました。被爆体験の継承をめざす「おりづるピースガイド」養成講座では、16名の方が修了されています。以下に記者会見の内容をご紹介します。

人類史でも特筆すべき条約/上田紘治さん(広島で3歳のときに被爆)

ノーベル平和賞メダル携え核廃絶訴える。第98回ピースボートが横浜港に帰港しました!
上田紘治さん
昨年、核兵器禁止条約が国連で採択されたこと、またICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞を受賞したことが、私たちの寄港地での活動を力強く後押ししてくれました。

それぞれの地域で大変歓迎いただいたし、各国政府の方たちともお話することができました。核兵器禁止条約の批准国は、このクルーズの最中にも4カ国増えました。

来年には発効するはずです。核兵器を禁止する法律ができる、ということは、人類史でも特筆すべきことで、被爆者にとっても悲願です。そのことをもっと多くの人に感じていただきたいと思っています。

船内では、若い方たちに熱心に参加してもらって、被爆者の話を継承する「おりづるピースガイド」になってくれました。帰国してすでに、地元でイベントを企画したらぜひ来て欲しいという声もいただいています。それが何より嬉しく感じます。

長崎を最後の被爆地に/倉守照美さん(長崎で1歳のときに被爆)

ノーベル平和賞メダル携え核廃絶訴える。第98回ピースボートが横浜港に帰港しました!
倉守照美さん
私は被爆者といっても当時1歳だったので、そのときの記憶はありません。それでも、「長崎を最後の被爆地に」という思いから、さまざまな活動に関わってきました。

今回のピースボートへの参加は、長崎でも被爆者の高齢化が進んでいるため、先輩の被爆者の方で乗れる方が減っており、もう私の出番かなという思いがありました。ICANがノーベル平和賞を受賞したことは、その決意を奮い立たせてくれました。

それぞれの寄港地で、この人たちに原爆の被害者になって欲しくないとの思いでせいいっぱい証言活動を行わせていただきました。

核兵器禁止条約が発効すれば、核兵器を持っていることが悪であると世界は認めたことになります。これを世界中のひとりひとりの市民が後押ししていく必要があると思います。

寄港地でも船内でも、若い方たちが熱心に被爆者の声に耳を傾けてくれましたし、「聞いたからには伝えていく責任がある」と感じてくれた方が多かったのが嬉しかったです。

被爆者の生の声が聞けない時代になってきたいま、若い方たちが継承していくことが大切です。これからも続けていきたいと思います。

世界中が核を不安に感じていた/品川薫さん(広島の被爆二世)

ノーベル平和賞メダル携え核廃絶訴える。第98回ピースボートが横浜港に帰港しました!
品川薫さん
私は被爆二世で、広島の平和公園でボランティアガイドをしております。今回ピースボートに参加することができて、世界中の多くの人たちと話をして、平和の大切さを改めて感じました。

核兵器廃絶に対して非常にがんばっている姿勢の国もあれば、反対の国もたくさんありましたが、核兵器に対する不安が非常に大きいことはどこでも共通していたのが印象的でした。

いま改めて、世界に核の惨状を訴えていくことで、多くの賛同を得られると確信しています。

核廃絶への機運は高まっている/川崎哲(ピースボート/ICAN)

ノーベル平和賞メダル携え核廃絶訴える。第98回ピースボートが横浜港に帰港しました!
ICAN国際運営委員をつとめるピースボートの川崎哲
今回は、ノーベル平和賞のメダルと賞状(公式レプリカ)を、各地でお見せしてきました。そのこともあって、ギリシャのチプラス首相や、アイスランドの外務大臣などとも面会することができました。

なお、メダルと賞状は途中で日本に運び、広島の平和記念資料館と長崎の原爆資料館で展示されています。

核兵器禁止条約は、すでに各国の署名が始まっていて、発効に向けて進んでいる状況です。ICANのノーベル平和賞受賞も後押しになっていて、各国を回って感じた手応えは、これまでと比較にならないくらい強いものがありました。

核兵器を許してはならない。そのために国際ルールを打ち立てるんだ、という機運を感じています。いまこそ被爆者の方とそれを支える若者たちとともに、この動きをさらに広げていきたいと思っています。

おりづるプロジェクトは、9月1日に出航する第99回ピースボート地球一周の船旅でも実施することになっています。 

なお、帰港記者会見の様子は、以下のメディアで紹介されました。

◆8月21日
・NHK 首都圏ニュース:核兵器廃絶訴えるICANの運営団体 メダルとともに帰港
・朝日新聞:ピースボート帰国、15カ国18都市で核兵器廃絶訴え
・テレビ神奈川:被爆者乗船のピースボートが帰港
◆8月22日
・神奈川新聞:核廃絶、世界で訴え ピースボートが横浜帰港

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