イランの化学兵器の被害者が乗船しました−「自分たちの経験を無駄にしないために」-
イランにあるテヘラン平和博物館より、5名の参加者が第94回ピースボートのギリシャ・ピレウス(2017年5月10日)からスペイン・バレンシア(5月15日)までの区間に乗船しました。このメンバーは、1980年代に行われたイラン・イラク戦争において、化学兵器の被害を受けた経験を持っています。船内では企画を通して多くの人々と出会い、交流を深めることができました。
- プロジェクト: パレスチナ・中東
- 寄港地エリア: ヨーロッパ
- クルーズ: 第94回 地球一周の船旅
- 関連キーワード: 紛争
船
2017.9.25
2019.3.26
イランにあるテヘラン平和博物館より、5名の参加者が第94回ピースボートのギリシャ・ピレウス(2017年5月10日)からスペイン・バレンシア(5月15日)までの区間に乗船しました。このメンバーは、1980年代に行われたイラン・イラク戦争において、化学兵器の被害を受けた経験を持っています。船内では企画を通して多くの人々と出会い、交流を深めることができました。
テヘラン平和博物館とは
テヘラン平和博物館は国際平和博物館ネットワークの加盟団体で、博物館を通して平和への意識を高め、戦争が及ぼす甚大な被害、主に化学兵器が及ぼす健康・環境被害を知ってもらうために活動をしています。
テヘラン平和博物館より5名の方が第94回ピースボートに乗船され、博物館の活動とイランの文化紹介を行いました。参加者の中には原爆の日に広島を訪れたことのある方や、平和のための市町村ネットワークである「平和首長会議」に関わっている方もいました。
今回参加された5名のうち4名は、1980年代のイラン・イラク戦争で志願兵として戦い、戦場でマスタード・ガスという化学兵器の被害を受けました。それ以外にも地雷や爆弾の破片による怪我なども負っています。
こういった経験を無駄にしないために、現在ではテヘラン平和博物館でボランティアとして活動を行ったり、博物館の委員を努めています。
テヘラン平和博物館より5名の方が第94回ピースボートに乗船され、博物館の活動とイランの文化紹介を行いました。参加者の中には原爆の日に広島を訪れたことのある方や、平和のための市町村ネットワークである「平和首長会議」に関わっている方もいました。
今回参加された5名のうち4名は、1980年代のイラン・イラク戦争で志願兵として戦い、戦場でマスタード・ガスという化学兵器の被害を受けました。それ以外にも地雷や爆弾の破片による怪我なども負っています。
こういった経験を無駄にしないために、現在ではテヘラン平和博物館でボランティアとして活動を行ったり、博物館の委員を努めています。
被爆者との交流も
乗船中のハイライトはピースボートのおりづるプロジェクトのメンバーとして乗船していた広島と長崎の被爆者との交流でした。お互いに証言をし、同じ大量破壊兵器の生存者として分かり合い、会話を深めました。これだけでは話足りず、ともにティータイムや夕食をとりながら話を続けました。
一般の参加者向けにはテヘラン平和博物館の紹介を行い、自らの戦争体験や平和のためにどのような活動をしているかをお話いただきました。その後イランの文化を紹介し、イランのナッツやスイーツの試食もありました。
寄港地の一つであるバレンシア(スペイン)では、おりづるプロジェクトの被爆者とともにバレンシア大学を訪れ、証言しました。
一般の参加者向けにはテヘラン平和博物館の紹介を行い、自らの戦争体験や平和のためにどのような活動をしているかをお話いただきました。その後イランの文化を紹介し、イランのナッツやスイーツの試食もありました。
寄港地の一つであるバレンシア(スペイン)では、おりづるプロジェクトの被爆者とともにバレンシア大学を訪れ、証言しました。
化学兵器の被害を乗り越えて
今回イランから参加された方々は、化学兵器の被害者であるため健康障害とともに生きているものの、船内では非常に充実した時間を過ごすことができました。
自身の人生のお話や戦争の影響を話し、つらい経験を乗り越えて、熱心に戦争廃絶と平和に向けた博物館の活動を語っていました。
自身の人生のお話や戦争の影響を話し、つらい経験を乗り越えて、熱心に戦争廃絶と平和に向けた博物館の活動を語っていました。
次回のイランからの参加者は今年9月に第95回ピースボートに乗船し、ドイツのチュービンゲン大学の学生とともにプログラムを行う予定です。ピースボートとテヘラン平和博物館の協力は今後も続きます。