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ラテンアメリカで、「災害に強い都市作り」のための会議を開催しました

ラテンアメリカで、「災害に強い都市作り」のための会議を開催しました
サン・マルティン地区の若者代表、アルゼンチン
ピースボートは、国連国際防災戦略事務局(UNISDR)のパートナー団体として、世界各地で防災や減災に関わる会議の開催やアピールを行ってきました。そして第90回ピースボートのラテンアメリカ区間では、防災・減災に取り組む地元の団体とともに会議や記者会見を行いました。

ラテンアメリカで防災に取り組む団体に、ピースボート災害ボランティアセンター(PBV)が2011年3月の東日本大震災以降続けてきた活動について知ってもらう機会にもなりました。
サン・マルティン地区の若者代表、アルゼンチン
ピースボートは、国連国際防災戦略事務局(UNISDR)のパートナー団体として、世界各地で防災や減災に関わる会議の開催やアピールを行ってきました。そして第90回ピースボートのラテンアメリカ区間では、防災・減災に取り組む地元の団体とともに会議や記者会見を行いました。

ラテンアメリカで防災に取り組む団体に、ピースボート災害ボランティアセンター(PBV)が2011年3月の東日本大震災以降続けてきた活動について知ってもらう機会にもなりました。

ウルグアイ(モンテビデオ) 2016年2月13日

ラテンアメリカで、「災害に強い都市作り」のための会議を開催しました
洋上フォーラム参加者
船がウルグアイのモンテビオに寄港した際、50人以上の代表者がピースボートの船上にて記者会見と意見交換フォーラムに参加しました。参加者とは、ウルグアイの政府関係者や災害や防災に関わる民間のNGO等多数のメンバーです(※)。市民社会と行政が互いに協力し、災害に強い街作りのために、意見交換を行いました。

ウルグアイ国家緊急対策室のディレクターのフェルナンド・トラベーサさんは、新しい変化生まれる場や平和構築に関して議論ができるイベントなどの重要性に焦点を当てました。

イベントでは若者の積極的な参加が目立ちました。フォーラムの中で、ウルグアイのスカウト運動の若者たちが「平和へのメッセンジャー」というキャンペーンを通じた国内の活動を紹介しました。このスカウト団体は、世界中161カ国に及び、各地域では植林から紛争地域の平和構築まで、様々なプロジェクトを行っています。

また、地方から参加した学生たちからは、100校以上もの学校が一緒に行っている活動を紹介し、水の大切さや、産業の重要さとそのリスクについての発表が行われました。

※参加団体は、ウルグアイ国家緊急対策室、社会開発・社会政策庁、NGO「風の仲間たち」、各国で災害救援や防災に取り組む市民団体の国際ネットワーク(GNDR)、ウルグアイのスカウト運動、災害に強い都市(「レジリエント・シティ」)をキャンペーンするメンバーなど。

アルゼンチン(ブエノスアイレス) 2016年2月14日 

ラテンアメリカで、「災害に強い都市作り」のための会議を開催しました
ブエノスアイレスで行われた洋上フォーラムの様子
アルゼンチン北東部は2013年の洪水によって甚大な被害を受けました。この経験を教訓にすべく、国内では防災意識を高めるため多くのプロジェクトやキャンペーンが行われています。

ブエノスアイレスへ寄港中、パートナー団体「人間開発のための国際委員会(CISP)」や地元NGOの協力のもと、災害に強い都市と若者のエンパワーメントをテーマにイベントを実施しました。市内から地域コミュニティの代表や、複数のNGOが参加して、それぞれの地域での経験や、若者の社会変革の大切さなどについて意見交換しました(※)。

「人間開発のための国際委員会(CISP)」のクラウディア・ガティさんは、問題を自分たちでマネージメントできる能力を身につけるために、若者や大学生と連携した取り組みについて話しました。そこでは、NGOと一緒に危機管理教育を地域で行い、気づきを与えられ仕組みを作りをしているという自身の経験を共有してくれました。

イベントの最後には、広島の被爆者である三宅信夫さんと参加者が集う機会もありました。

※参加団体はサン・マルティニ地区の若者、市民防衛の代表者、NGO「人間のための住居」、災害に強い都市「レジリエント・シティ」キャンペーンを広める人たちなど。

チリ(バルパライソ) 2016年2月26日

ラテンアメリカで、「災害に強い都市作り」のための会議を開催しました
チリ タルカウアノ市長 
ピースボートがバルパライソへ寄港した日は、チリ大地震(2010年2月27日)から6周年目の前日で、現地の団体とともにイベントを開催しました。

イベントでは、悲惨な震災から学んだことを共有し、国連国際防災戦略事務局(UNISDR)により2010年に始まった災害に強い都市を作るキャンペーン「私たちの都市は準備できている」を広める機会となりました。これは、防災や地方政府の気候変動への対応としての政治的責任を果たしていくことが目的です(※)。

タルカフアノ市長率いる市の代表者たちは、プログラムの一環として、地域の防災活動を紹介しました。

また地域の人々で構成される「市民防衛隊」は、より進んだ災害の予防、被害の緩和、問題解決に向けて、政府と民間セクターを統合した制度や機関の大切さを強調しました。市民防衛隊とサンティアゴの地方自治体の代表者たちは、チリが直面するさまざまな危険や、ネットワーク作り・能力強化プログラムを共同で行うことなどについて説明してくれました。

ラテンアメリカの多くの国では、軍隊の下部組織として市民防衛隊という地域ごとに分けられた若者のグループが存在しています。この市民防衛隊は、戦争だけでなく、災害対応も行います。日本でいうと、地域の消防団のようなものだと考えてください。

今回のイベントは、地震、津波、噴火、洪水など日本と共通する災害リスクに直面しているチリとの災害経験を通して、両国をつなげる役割を果たすと当時に、両国の技術や能力強化プログラムにおける協力を深めることができました。

ピースボート災害ボランティアセンターはこのような分野を横断する問題について、ラテンアメリカのパートナーや利害関係者と協力を続けていきます。

※このイベントは、災害に強い都市を作るキャンペーンを広めるチリの政府間準備会合「プレップコム」のスザンナ・フェンテスさんや、災害に強い街づくりを広めるキャンペーン、そして、国連国際防災戦略事務局(UNISDR)とサンティアゴの地方自治体、タルカフアノ市の代表者たちに協力していただきました。

ピースボート災害救援ボランティアセンター(PBV)の活動については以下のリンクを参照してください。


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