地雷被害者のシッティングバレーチーム支援報告 全国大会で銅メダルを獲得しました
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ピースボートは、カンボジアのNGO「アンコール障がい者協会(AAD)」が行なうシッティングバレーボール選手育成プロジェクトを支援しました。このプロジェクトは2024年の1年を通して行なわれ、地雷被害者など12名が参加しました。
- プロジェクト: 地雷廃絶キャンペーン(P-MAC)
INFO
2025.1.24
2025.1.24
ピースボートは、カンボジアのNGO「アンコール障がい者協会(AAD)」が行なうシッティングバレーボール選手育成プロジェクトを支援しました。このプロジェクトは2024年の1年を通して行なわれ、地雷被害者など12名が参加しました。
シッティングバレーボール選手育成プロジェクトを支援しました
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地雷被害者の多くは長年、貧困や差別、健康の問題などを抱えながら生きています。AADはそんな人々が尊厳を持って生きていけるように、障がい者の権利向上、職業訓練、障がい者スポーツなどに取り組んでいます。
障がいを持つ人々がスポーツをすることは彼らの心を癒し、生きる気力にもつながっています。また、大会の賞金は貴重な収入源にもなります。
2024年のシッティングバレーボール選手育成には20~60代の12名(地雷被害者11名、ポリオによる障がい者1名)が参加して、トレーニングを受けました。
このプロジェクトはカンボジア教育・青少年・スポーツ省などからの支援も受けて行なわれていましたが、資金不足は大きな問題でした。そこでピースボートは、少しでもサポートをしようと国内とピースボート船上で募金を呼びかけ、集まった募金約168,000円を送りました。
ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。
障がいを持つ人々がスポーツをすることは彼らの心を癒し、生きる気力にもつながっています。また、大会の賞金は貴重な収入源にもなります。
2024年のシッティングバレーボール選手育成には20~60代の12名(地雷被害者11名、ポリオによる障がい者1名)が参加して、トレーニングを受けました。
このプロジェクトはカンボジア教育・青少年・スポーツ省などからの支援も受けて行なわれていましたが、資金不足は大きな問題でした。そこでピースボートは、少しでもサポートをしようと国内とピースボート船上で募金を呼びかけ、集まった募金約168,000円を送りました。
ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。
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AADのチームは週5日、早朝と夕方にトレーニングを行なっていました。彼らの多くは家族を養う立場ですが、多くが貧しい生活をしています。そのような状況で毎回トレーニングに参加するのは大変な事です。
生活のために仕事を優先しなければならず、全員がそろうことはまれでした。それでも仲間と一緒に楽しみながらも真剣にスポーツに打ち込んでいる様子から、このトレーニングの場が彼らにとってかけがえのない場所になっていることがうかがえました。
そして、11月には全国パラ競技大会に出場することができ、銅メダルを獲得しました。これは選手たちにとって大きな自信となりました。
生活のために仕事を優先しなければならず、全員がそろうことはまれでした。それでも仲間と一緒に楽しみながらも真剣にスポーツに打ち込んでいる様子から、このトレーニングの場が彼らにとってかけがえのない場所になっていることがうかがえました。
そして、11月には全国パラ競技大会に出場することができ、銅メダルを獲得しました。これは選手たちにとって大きな自信となりました。
トレーニングを受ける選手たちの声
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左からチエンさん、ソウン・サットさん、サングクレムさん
8月にはこのプロジェクトを視察し、トレーニングを受けている選手やコーチに聞き取りを行ないました。一部紹介します。
<チエンさん>
1996年、当時22歳で兵士だったときに地雷を踏み、右足をなくしました。スポーツが好きで昔はバレーをやっていたこともあります。現在は、建設現場で働きながらトレーニングに通っています。シッティングバレーを通じて、ここで仲間と出会い、一緒に練習したり話したりしている時がすごく楽しいです。
<ソウン・サットさん>
兵士だった1986年に左腕を失いました。16歳の時です。昔はアンコールワット前でお土産を売っていましたが、規制が厳しくなってそれができなくなりました。収入がなくなって生活が大変だった時にAADのことを知りました。シッティングバレーをして、練習の成果を発揮できる場(試合)がたくさんあって嬉しいです。
<サングクレムさん>
AADのチームにはコーチとして関わっています。選手たちは障がいを持っていることで仕事の幅が狭まるし、練習をしたいと思っていても、やはり自身の生活面を優先しないと生きていけません。ここに来るための交通費もかかるので、練習にメンバー全員が集まれることはありませんが、実力は伸びてきています。1人でも多くの選手が参加できて強いチームを作れるよう、指導を続けています。
<チエンさん>
1996年、当時22歳で兵士だったときに地雷を踏み、右足をなくしました。スポーツが好きで昔はバレーをやっていたこともあります。現在は、建設現場で働きながらトレーニングに通っています。シッティングバレーを通じて、ここで仲間と出会い、一緒に練習したり話したりしている時がすごく楽しいです。
<ソウン・サットさん>
兵士だった1986年に左腕を失いました。16歳の時です。昔はアンコールワット前でお土産を売っていましたが、規制が厳しくなってそれができなくなりました。収入がなくなって生活が大変だった時にAADのことを知りました。シッティングバレーをして、練習の成果を発揮できる場(試合)がたくさんあって嬉しいです。
<サングクレムさん>
AADのチームにはコーチとして関わっています。選手たちは障がいを持っていることで仕事の幅が狭まるし、練習をしたいと思っていても、やはり自身の生活面を優先しないと生きていけません。ここに来るための交通費もかかるので、練習にメンバー全員が集まれることはありませんが、実力は伸びてきています。1人でも多くの選手が参加できて強いチームを作れるよう、指導を続けています。
選手たちとピースボート参加者が交流しました
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ピースボートの船旅では、カンボジアの地雷問題を学ぶオプショナルツアーを開催しています。ツアー内でAADを訪問して、シッティングバレーチームとも交流を続けています。
2024年は3月(Voyage116)、8月(Voyage118)、12月(Voyage119)にAADを訪問して、ツアー参加者がシッティングバレーを体験しました。
コートに座って選手たちと同じ目線で、同じ条件でバレーをすることは、これまで遠い存在だった地雷被害者の存在をより身近に感じられる経験となりました。また、多くの参加者にスポーツが心のリハビリに繋がっていることを知ってもらえる機会になりました。
今後もシッティングバレーチームとの交流を続けていく予定です。
2024年は3月(Voyage116)、8月(Voyage118)、12月(Voyage119)にAADを訪問して、ツアー参加者がシッティングバレーを体験しました。
コートに座って選手たちと同じ目線で、同じ条件でバレーをすることは、これまで遠い存在だった地雷被害者の存在をより身近に感じられる経験となりました。また、多くの参加者にスポーツが心のリハビリに繋がっていることを知ってもらえる機会になりました。
今後もシッティングバレーチームとの交流を続けていく予定です。
※ピースボート地雷廃絶キャンペーンP-MACは、みなさまからのご寄付によって地雷除去支援や被害者への支援を行なっています。下のリンク【「カンボジアから地雷をなくそう100円キャンペーン」募金にご協力ください】をご覧いただき、地雷廃絶のための募金にご協力ください。