被爆75年、核軍縮を進めることが国際的責任―NPT加盟国に共同声明を送りました

プロジェクト:核廃絶
被爆75年、核軍縮を進めることが国際的責任―NPT加盟国に共同声明を送りました
この4~5月、5年に一度の核不拡散条約(NPT)再検討会議がニューヨーク国連本部で開催される予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となりました。しかし、核軍縮・不拡散の取り組みを停滞させてはいけません。特に今年は、広島・長崎への原爆投下から75年、またNPTが発効して50年という節目でもあります。NPTで定められた核軍縮の義務を加盟国がしっかりと実行するように、世界の市民の声を各国政府に届ける必要があります。
そこで、核兵器廃絶に取り組む世界のNGOが協力して共同声明をまとめ、5月11日、世界80団体以上の連名のもとですべてのNPT加盟国政府に対して送付しました。12ページにわたる声明のとりまとめをしたのは婦人国際平和自由連盟(WILPF)で、ピースボートは団体として連名しました。なお、ピースボートの川崎哲は声明の起草に参加しています。

共同声明は、核兵器の脅威は新型コロナウイルスや気候変動の危機と同様、国境を越える地球規模の脅威であり、核保有国間の緊張や核使用の脅威は増大していると警告しています。そして、だからこそ、NPT加盟国が条約の義務を完全に実施することが重要だとしています。とりわけ、サイバー活動や人工知能などの新しい技術が核の危険を高めているなか、核兵器が引き起こす非人道的な影響を認識して行動することを各国に求めています。そして、2017年に国連で採択された核兵器禁止条約は「核戦争の脅威を除去し核兵器を廃絶するという共通の目標に向けて、重要な貢献」をしていると評価しています。さらに、核保有国が安全保障の「環境」を理由に核軍縮に動こうとしてないことを批判し、国際的な責任を果たすよう求めています。

共同声明はさらに、米国とロシアによる戦略核兵器削減条約(新START)の延長、中東や北東アジアでの地域的な核軍縮・不拡散の交渉、「核の傘」の下にある国々も安保政策における核兵器の役割を減らす義務があることなどについて具体的に提言しています。そして、核軍縮における世界の議員や都市、企業や銀行の役割、女性が「完全かつ効果的」に議論に参画すべきことについても論じています。さらに被爆者、被爆二世や核実験被害者への援助の必要性に触れ、世界で1,000万人以上の賛同を集めている「ヒバクシャ国際署名」にも言及しています。また、軍縮教育と若者たちの役割、宗教者の役割にも触れています。声明は、新型コロナウイルスのパンデミックは「もはやこの世界に核兵器の居場所はないということを示した」と締めくくっています。

共同声明の英語全文と日本語訳(冒頭2ページの総論は全訳、残りは概要訳)は、以下のリンクからダウンロードできます。

共同声明はこちらから

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