第91回ピースボートで「ガラパゴスの森再生プロジェクト」植林ツアーを実施しました
第91回ピースボートでは、ガラパゴス諸島を訪れるツアーを開催しました。参加者31名が2016年6月28日~7月1日、ガラパゴスを訪問して、地元の高校生と植林をしました。2007年に始まったこの植林活動は、ピースボートとして18回目になります。
- プロジェクト: ガラパゴスの森再生プロジェクト
- 寄港地エリア: 南北アメリカ&カリブ
- クルーズ: 第91回 地球一周の船旅
- 関連キーワード: 環境・エコ
船
2016.10.11
2019.3.26
第91回ピースボートでは、ガラパゴス諸島を訪れるツアーを開催しました。参加者31名が2016年6月28日~7月1日、ガラパゴスを訪問して、地元の高校生と植林をしました。2007年に始まったこの植林活動は、ピースボートとして18回目になります。
危機に直面したガラパゴスの自然
1978年、世界で初めてユネスコ世界自然遺産に登録されたガラパゴス諸島は、陸地の97%が保護区に制定されていて、残りの3%のみが居住地と農地、さらに訪問者が上陸出来る場所は全体の1%というまさに自然の宝庫です。しかし、2007年にはユネスコ危機遺産リストに登録されてしまいます。
世界遺産登録当初は、年間約18,000人が入島者でしたが、2006年には145,000人までに急増しました。それに伴い、人口の増加、環境汚染、過剰な漁獲、密漁、外来種の繁殖などがガラパゴスの生態系を重大な危機にさらしてしまいました。特に、海でのナマコやサメ、イセエビの乱獲、そして陸では人間が持ち込んだヤギやブタが野生化して増殖し、生物多様性の保全に深刻な打撃を与えました。
これを受けて、エクアドル政府や様々な機関、島民らによるガラパゴス固有の自然を守るための様々な取り組みが実を結び、2010年には危機遺産リストから除外される事になりました。これらの取り組みがあったからこそ、今もガラパゴスにのみ生息する多くの動植物を見ることができます。
ツアー参加者がここに滞在した3日間、様々な島をめぐり、陸ガメ、海ガメ、カツオドリ、ダーウィンフィンチ、イグアナ、アシカなど、貴重な動物たちを間近に観察しました。
世界遺産登録当初は、年間約18,000人が入島者でしたが、2006年には145,000人までに急増しました。それに伴い、人口の増加、環境汚染、過剰な漁獲、密漁、外来種の繁殖などがガラパゴスの生態系を重大な危機にさらしてしまいました。特に、海でのナマコやサメ、イセエビの乱獲、そして陸では人間が持ち込んだヤギやブタが野生化して増殖し、生物多様性の保全に深刻な打撃を与えました。
これを受けて、エクアドル政府や様々な機関、島民らによるガラパゴス固有の自然を守るための様々な取り組みが実を結び、2010年には危機遺産リストから除外される事になりました。これらの取り組みがあったからこそ、今もガラパゴスにのみ生息する多くの動植物を見ることができます。
ツアー参加者がここに滞在した3日間、様々な島をめぐり、陸ガメ、海ガメ、カツオドリ、ダーウィンフィンチ、イグアナ、アシカなど、貴重な動物たちを間近に観察しました。
ガラパゴスの森再生プロジェクト
ガラパゴスが危機遺産に登録された2007年、ピースボートはガラパゴス自然保護基金代表であり、フォトジャーナリストの藤原幸一さんと共にガラパゴスの森再生プロジェクトを開始しました。ガラパゴスの自然保全と環境教育をおこなうチャールズ・ダーウィン研究所とガラパゴス国立公園の協力の下、植林活動を続けています。
プロジェクト開始当初は、広大な土地に1つ1つの苗を植えていくという計画に、現地でも疑問の声がありました。「なんにもないところに植林して意味はあるのか」「森になるのに何年かかるのか」そんな声に対しての丁寧な説明と、地道な植林活動が実を結び、今ではエクアドル政府や地元の人々の協力も得ながら、植林活動が進んでいます。
プロジェクト開始当初は、広大な土地に1つ1つの苗を植えていくという計画に、現地でも疑問の声がありました。「なんにもないところに植林して意味はあるのか」「森になるのに何年かかるのか」そんな声に対しての丁寧な説明と、地道な植林活動が実を結び、今ではエクアドル政府や地元の人々の協力も得ながら、植林活動が進んでいます。
未来のために高校生と植林活動
ピースボートの植林活動には毎回、地元の高校生も参加しています。植林を通して、自分たちが暮らすガラパゴスの自然を学ぶことで、その自然を保護していくことの重要性を伝える役割も担っています。今回は高校生15名が、ピースボートの参加者と共に植林をおこないました。お互い、ジェスチャーや身振り手振りで交流しながら苗を植えていきます。ピースボートの参加者は、船内で事前に少しスペイン語を勉強してきたので、つたないスペイン語でコミュニケーションを取ります。
ガラパゴスの固有種であるスカレシア、カフェティーユ、グワヤビユの計180本を植えました。これらの苗を植える事によって、これまで更地だった場所に森ができます。そうすることで陰ができ、他の植物も成長しやすくなります。この地道な作業が今のガラパゴスを支えています。
ガラパゴスの固有種であるスカレシア、カフェティーユ、グワヤビユの計180本を植えました。これらの苗を植える事によって、これまで更地だった場所に森ができます。そうすることで陰ができ、他の植物も成長しやすくなります。この地道な作業が今のガラパゴスを支えています。
また、2007年から始めたこの活動がしっかりと形になっている事を確認することもできました。これまで植えた植物が成長して生い茂り、立派な小さな森になっていました。破壊された森を取り戻すことは、想像すると本当に気が遠くなる作業だと思いますが、少しずつ確実にその活動が実を結んでいます。
参加者の声
「小学校の教科書で習った、『ダーウィンの進化論』の島に実際に行けるなんて、本当に感動しました。小学生の頃、いつか絶対ここに来たいと強くねがっていたんです。そうしたら本当に来られた!」
このツアーに参加した80代の女性が、嬉しそうに話していたのが印象的でした。多くの参加者が「もう一度来たい」「この島は絶対になくしてならない」と語ってくれました。
この島を危機遺産にしてしまったのは結局私たち人間のせい、生かすも殺すも私たち次第です。自然と共に生きていくことの難しさと素晴らしさを学ぶ事ができました。これからもピースボートは毎年ガラパゴスを訪れて、このプロジェクトを進めていきます。
※2017年4月出航の第94回ピースボート、2017年8月出航の第95回ピースボート「地球一周の船旅」内でも、同様のツアーを予定しています。参加者を募集中ですので、詳しくはピースボート事務局までお問い合わせください。
ピースボート事務局 メール:info@peaceboat.gr.jp
このツアーに参加した80代の女性が、嬉しそうに話していたのが印象的でした。多くの参加者が「もう一度来たい」「この島は絶対になくしてならない」と語ってくれました。
この島を危機遺産にしてしまったのは結局私たち人間のせい、生かすも殺すも私たち次第です。自然と共に生きていくことの難しさと素晴らしさを学ぶ事ができました。これからもピースボートは毎年ガラパゴスを訪れて、このプロジェクトを進めていきます。
※2017年4月出航の第94回ピースボート、2017年8月出航の第95回ピースボート「地球一周の船旅」内でも、同様のツアーを予定しています。参加者を募集中ですので、詳しくはピースボート事務局までお問い合わせください。
ピースボート事務局 メール:info@peaceboat.gr.jp