第88回ピースボートで「ガラパゴスの森再生プロジェクト」植林ツアーを実施しました
第88回ピースボートで、2015年10月末にガラパゴス諸島を訪れるツアーを開催しました。参加者はパナマのクリストバルで一時船を離れ、エクアドル領のガラパゴス諸島を訪問しました。自然の宝庫として有名なガラパゴスの珍しい生き物を見学し、ガラパゴスの森再生のための植林をおこないました。
- プロジェクト: ガラパゴスの森再生プロジェクト
- 寄港地エリア: 南北アメリカ&カリブ
- クルーズ: 第88回 地球一周の船旅
- 関連キーワード: 環境・エコ
船
2016.3.14
2019.3.26
第88回ピースボートで、2015年10月末にガラパゴス諸島を訪れるツアーを開催しました。参加者はパナマのクリストバルで一時船を離れ、エクアドル領のガラパゴス諸島を訪問しました。自然の宝庫として有名なガラパゴスの珍しい生き物を見学し、ガラパゴスの森再生のための植林をおこないました。
危機に瀕するガラパゴスの自然
ダーウィンの進化論の発祥地として有名なガラパゴス諸島は、火山活動によって約1,000万年前に誕生しました。その後、南米大陸から渡ってきた生き物は、その厳しい環境に適応することで独自の進化を遂げ、世界に類のない生態系が誕生しました。
人間が初めてガラパゴス諸島に来たのは約500年前です。海賊や捕鯨船の漁師は陸ガメを食用として大量に捕獲しました。多くの人が住み始めた20世紀前半以降、外来生物が持ちこまれたり、農地開拓のため、自然破壊が進みました。
特に深刻なのは森林破壊だと、ツアーに同行したガラパゴス国立公園の職員は言います。近年になって持ち込まれた繁殖力の強い植物が大量に増え、ガラパゴスの固有種を枯らしてしまいます。
そのため、ガラパゴス国立公園では外来種の駆除と固有種の植林活動に取り組んでいます。ピースボートはガラパゴスの自然を守るため、「ガラパゴスの森再生プロジェクト」を立ち上げ、2007年から継続的にガラパゴスを訪問して固有種であるスカレシアの苗を植えています。
人間が初めてガラパゴス諸島に来たのは約500年前です。海賊や捕鯨船の漁師は陸ガメを食用として大量に捕獲しました。多くの人が住み始めた20世紀前半以降、外来生物が持ちこまれたり、農地開拓のため、自然破壊が進みました。
特に深刻なのは森林破壊だと、ツアーに同行したガラパゴス国立公園の職員は言います。近年になって持ち込まれた繁殖力の強い植物が大量に増え、ガラパゴスの固有種を枯らしてしまいます。
そのため、ガラパゴス国立公園では外来種の駆除と固有種の植林活動に取り組んでいます。ピースボートはガラパゴスの自然を守るため、「ガラパゴスの森再生プロジェクト」を立ち上げ、2007年から継続的にガラパゴスを訪問して固有種であるスカレシアの苗を植えています。
今も残る大自然を体感
ガラパゴス固有の自然を見学するため、小型船に乗り込んで離島をまわります。南プラザ島には海イグアナと陸イグアナ、そしてこの2種の交配によって生まれたハイブリッドイグアナが生息しています。
また、断崖絶壁の崖に巣を作る無数の海鳥を見学することができました。尻尾が体長の半分以上あるネッタイチョウとグンカンドリによる餌をめぐる空中の争いは、参加者にとって忘れられない光景となりました。
岩肌がむき出しになったバルトロメ島では、真っ白の美しい砂浜でくつろぎました。シュノーケリングをすると、色鮮やかな熱帯魚を始め、ヒトデ、珊瑚、海イグアナ、美しい海藻などを見ることができました。ガラパゴスペンギンや鮫の一種であるネムリブカとともに泳いだ参加者もいました。
また、断崖絶壁の崖に巣を作る無数の海鳥を見学することができました。尻尾が体長の半分以上あるネッタイチョウとグンカンドリによる餌をめぐる空中の争いは、参加者にとって忘れられない光景となりました。
岩肌がむき出しになったバルトロメ島では、真っ白の美しい砂浜でくつろぎました。シュノーケリングをすると、色鮮やかな熱帯魚を始め、ヒトデ、珊瑚、海イグアナ、美しい海藻などを見ることができました。ガラパゴスペンギンや鮫の一種であるネムリブカとともに泳いだ参加者もいました。
地元の高校生と共に植林活動
ツアー参加者は、地元の高校生と共にサンタクルス島の山に向かいました。ここは、ガラパゴス国立公園の職員が駆除するまでは、山全体が外来種のキイチゴなどに覆われていました。
参加者と高校生は山肌がむき出しになった土地で植林活動に挑みました。わずかなスペイン語を使ったり、身振り手振りでなんとかコミュニケーションをはかりながら、固有種のスカレシアの苗を植えます。言葉の垣根を乗り越えながらの共同作業は、参加者にとってもこの島に暮らす高校生にとっても、ガラパゴスの環境をより深く考えるきっかけになりました。
参加者と高校生は山肌がむき出しになった土地で植林活動に挑みました。わずかなスペイン語を使ったり、身振り手振りでなんとかコミュニケーションをはかりながら、固有種のスカレシアの苗を植えます。言葉の垣根を乗り越えながらの共同作業は、参加者にとってもこの島に暮らす高校生にとっても、ガラパゴスの環境をより深く考えるきっかけになりました。
絶滅から救われた陸ガメ
植林後に近くの農場を訪問すると、何十頭もの陸ガメが草を食む、のどかな風景が広がっていました。この大きくて丸い甲羅を持つ陸ガメは、かつて絶滅の危機に瀕していました。
この島に移り住んだ人々は農場をつくるために木々を伐採し、陸ガメが家畜の餌を食べてしまうことを恐れて殺しました。しかし、国立公園による粘り強い啓発活動のおかげで、農家にとって陸ガメに対するイメージが一変しました。
現在、観光客は陸ガメを見るために、農場にやってきます。入場料金を徴収することで、陸ガメは農家の大切な収入源になるため、今では陸ガメの保護に協力しています。農地のために切り開かれた土地を自然な状態に戻すため、ここでも植林活動をしました。今回の植林活動では合計50本のスカレシアを植えました。
この島に移り住んだ人々は農場をつくるために木々を伐採し、陸ガメが家畜の餌を食べてしまうことを恐れて殺しました。しかし、国立公園による粘り強い啓発活動のおかげで、農家にとって陸ガメに対するイメージが一変しました。
現在、観光客は陸ガメを見るために、農場にやってきます。入場料金を徴収することで、陸ガメは農家の大切な収入源になるため、今では陸ガメの保護に協力しています。農地のために切り開かれた土地を自然な状態に戻すため、ここでも植林活動をしました。今回の植林活動では合計50本のスカレシアを植えました。
ガラパゴスの自然を未来へ受け継ぐために
一緒に植林をした生徒たちが通う高校を訪れ、交流会をおこないました。高校生によるバンド演奏や伝統舞踊の後、ピースボートの参加者も交えてのダンスパーティーとなりました。この高校では、観光業について学ぶこともできます。
付属の調理学校で学び、将来はホテルで働くことを夢見る高校生が多くいます。環境保全に配慮した観光業に携わることによって、地元の貴重な生態系を守りつつ、有望なキャリアを築き上げることができます。この夜の食事は、この大きな夢を見ている高校生の手によって作られたものでした。
ガラパゴスの自然を未来へ受け継ぐために活動を続ける人々と出会い、その活動の1つである植林に参加したことは、ピースボートの参加者にとって大変貴重な経験となりました。
付属の調理学校で学び、将来はホテルで働くことを夢見る高校生が多くいます。環境保全に配慮した観光業に携わることによって、地元の貴重な生態系を守りつつ、有望なキャリアを築き上げることができます。この夜の食事は、この大きな夢を見ている高校生の手によって作られたものでした。
ガラパゴスの自然を未来へ受け継ぐために活動を続ける人々と出会い、その活動の1つである植林に参加したことは、ピースボートの参加者にとって大変貴重な経験となりました。