【出航】船体にICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)ロゴを掲げ、第96回ピースボートが出航しました!
2018年1月8日(月)、第96回ピースボート「オセアニア一周クルーズ」が、横浜港を出航しました。2017年、ピースボートが国際運営団体を務める核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞しました。ピースボートでは、世界各地で被爆者とともに核廃絶を訴える「おりづるプロジェクト」を実施しています。今回も、広島・長崎の被爆者とともに各地で証言会を開催します。なお今回、ピースボート船体にはICANの大きなロゴをペイントしました。核廃絶に向けてよりいっそう力を入れる、新年の船出となりました。出航に先立ち開かれた記者会見の様子をお伝えします。
- プロジェクト: おりづるプロジェクト
- 寄港地エリア: 太平洋
- クルーズ: 第96回 オセアニア一周の船旅
船
2018.1.8
2019.3.26
2018年1月8日(月)、第96回ピースボート「オセアニア一周クルーズ」が、横浜港を出航しました。2017年、ピースボートが国際運営団体を務める核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞しました。ピースボートでは、世界各地で被爆者とともに核廃絶を訴える「おりづるプロジェクト」を実施しています。今回も、広島・長崎の被爆者とともに各地で証言会を開催します。なお今回、ピースボート船体にはICANの大きなロゴをペイントしました。核廃絶に向けてよりいっそう力を入れる、新年の船出となりました。出航に先立ち開かれた記者会見の様子をお伝えします。
ICANと共同でオーストラリア・スピーキングツアーを実施
今回のクルーズでは、ICANが誕生したオーストラリアで多数の寄港地をめぐります。そして「おりづるプロジェクト」はICANオーストラリアと連携して、5都市(パース、アデレード、メルボルン、ホバート、シドニー)で、核の非人道性と核兵器禁止条約の重要性を訴えるイベントや記者会見を実施することになりました。
航海には、オーストラリアの核実験被害者や、福島の原発事故の被災者も参加し、船内や寄港地で議論や交流を深めていきます。
記者会見では、ICAN国際運営委員を務める川崎哲(ピースボート共同代表)や、乗船する広島と長崎の被爆者の方がそれぞれコメントを発表しました。
■川崎哲(ICAN国際運営委員/ピースボート共同代表)
先日、オスロでノーベル平和賞の授賞式に参加してきました。これは核兵器禁止条約という歴史的条約が成立したことを受けて、今後の動きを後押しするためにICANがノーベル委員会から平和賞を与えられたものだと思っています。
この賞を一過性の祝福として終わらせずに活かしていくためには、今年なんとしてもこの核兵器禁止条約を発効させるということが重要になります。発効のためには多くの国が署名をして、批准をしなければなりません。世界各地の人たちが声を上げて、それぞれの国々に働きかけをしていくことが大切です。
ピースボートはこれまでも世界各地で働きかけをしてきましたが、今年はさらに力を入れてこの動きを進めていきたいと思います」。
航海には、オーストラリアの核実験被害者や、福島の原発事故の被災者も参加し、船内や寄港地で議論や交流を深めていきます。
記者会見では、ICAN国際運営委員を務める川崎哲(ピースボート共同代表)や、乗船する広島と長崎の被爆者の方がそれぞれコメントを発表しました。
■川崎哲(ICAN国際運営委員/ピースボート共同代表)
先日、オスロでノーベル平和賞の授賞式に参加してきました。これは核兵器禁止条約という歴史的条約が成立したことを受けて、今後の動きを後押しするためにICANがノーベル委員会から平和賞を与えられたものだと思っています。
この賞を一過性の祝福として終わらせずに活かしていくためには、今年なんとしてもこの核兵器禁止条約を発効させるということが重要になります。発効のためには多くの国が署名をして、批准をしなければなりません。世界各地の人たちが声を上げて、それぞれの国々に働きかけをしていくことが大切です。
ピースボートはこれまでも世界各地で働きかけをしてきましたが、今年はさらに力を入れてこの動きを進めていきたいと思います」。
オーストラリアの草の根市民運動に学びたい
■田中熙巳(たなか・てるみ)さん/日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員、長崎被爆者
これまでは被爆者団体の事務局長をしていたので、なかなか船に乗れなかったのですが、ノーベル平和賞の受賞というこんなに素晴らしいタイミングで乗せていただくことになって大変嬉しく思っています。
これから訪問するオーストラリアでの活動でさまざまな人にお会いするのも楽しみです。草の根の運動は非常に大事なのでそのあたりを注目したいと思います。
(田中さんは、日本被団協としてではなく個人として参加されています)
■三宅信雄さん/広島被爆者
広島で爆心から1・8キロの市内電車の中で被爆しました。ほとんどの方はなくなったのに不思議な事に私は助かりました。再び被爆者をつくらない、ということが大勢の亡くなった方の追悼になるだろうと考えて行動していました。
ようやく昨年、核兵器禁止条約ができました。この核兵器禁止条約が実際に実現するにはずいぶん長い時間がかかるはずです。しかしICANのメンバーは若い方々が多い。運動を続けて核兵器がなくなるまで実現してもらいたいと思っています。
これまでは被爆者団体の事務局長をしていたので、なかなか船に乗れなかったのですが、ノーベル平和賞の受賞というこんなに素晴らしいタイミングで乗せていただくことになって大変嬉しく思っています。
これから訪問するオーストラリアでの活動でさまざまな人にお会いするのも楽しみです。草の根の運動は非常に大事なのでそのあたりを注目したいと思います。
(田中さんは、日本被団協としてではなく個人として参加されています)
■三宅信雄さん/広島被爆者
広島で爆心から1・8キロの市内電車の中で被爆しました。ほとんどの方はなくなったのに不思議な事に私は助かりました。再び被爆者をつくらない、ということが大勢の亡くなった方の追悼になるだろうと考えて行動していました。
ようやく昨年、核兵器禁止条約ができました。この核兵器禁止条約が実際に実現するにはずいぶん長い時間がかかるはずです。しかしICANのメンバーは若い方々が多い。運動を続けて核兵器がなくなるまで実現してもらいたいと思っています。
ニュージランドはなぜ非核地帯になれたのか?
■平田道正さん/広島被爆者
私はピースボートには2度目の乗船になります。今回、ICANの発祥の地であるオーストラリアに行けるというのは非常に嬉しいことです。
そのオーストラリアはまだ核の傘の下にあります。その後に行くニュージーランドは、原爆もないし原発もない非核地帯です。すぐ近くにあるのに、どうしてニュージーランドはそれができたかについて学びたいと思います。それは核兵器についてダブルスタンダードの政策を掲げている日本政府にとっても参考になるはずです。
■杉野信子さん/広島被爆者
1歳のときに被爆しまして、兄と姉を亡くしました。4年前のピースボートに乗って母から聞いた話を証言して、手応えを感じました。
こんな記憶のない1歳のときの体験でも役に立てるかなと自信もわきました。この私でもできることがあれば頑張りたいと思います。
私はピースボートには2度目の乗船になります。今回、ICANの発祥の地であるオーストラリアに行けるというのは非常に嬉しいことです。
そのオーストラリアはまだ核の傘の下にあります。その後に行くニュージーランドは、原爆もないし原発もない非核地帯です。すぐ近くにあるのに、どうしてニュージーランドはそれができたかについて学びたいと思います。それは核兵器についてダブルスタンダードの政策を掲げている日本政府にとっても参考になるはずです。
■杉野信子さん/広島被爆者
1歳のときに被爆しまして、兄と姉を亡くしました。4年前のピースボートに乗って母から聞いた話を証言して、手応えを感じました。
こんな記憶のない1歳のときの体験でも役に立てるかなと自信もわきました。この私でもできることがあれば頑張りたいと思います。
第96回ピースボートに参加し「おりづるプロジェクト」に関わる主な方々(敬称略)
・田中熙巳/日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員 長崎被爆者
・三宅信雄/広島被爆者
・平田道正/広島被爆者
・杉野信子/広島被爆者
・長谷川健一/飯舘村前田行政区長
・長谷川花子/伊達市伊達東仮設住宅管理人
・カリナ・レスター/アデレード大学先住民族言語専門家、父はオーストラリアにおける核実験被害者ヤミ・レスター
・ジェム・ロムルド/ICANオーストラリア広報担当
・スコット・ラドラム/元オーストラリア上院議員
・高瀬毅/ジャーナリスト、ノンフィクション作家
・豊田直巳/フォトジャーナリスト
・安藤真子/神戸大学大学院、おりづるユース特使
※現在、「おりづるプロジェクト」で被爆者による証言会を日本全国で行うためのクラウドファンディングを行っています。詳しくは、下記の記事とリンクを御覧ください。
※ICANとピースボートとの関係性については以下の「ICANとは?ノーベル平和賞受賞の背景を解説します」という記事を参照ください。
・三宅信雄/広島被爆者
・平田道正/広島被爆者
・杉野信子/広島被爆者
・長谷川健一/飯舘村前田行政区長
・長谷川花子/伊達市伊達東仮設住宅管理人
・カリナ・レスター/アデレード大学先住民族言語専門家、父はオーストラリアにおける核実験被害者ヤミ・レスター
・ジェム・ロムルド/ICANオーストラリア広報担当
・スコット・ラドラム/元オーストラリア上院議員
・高瀬毅/ジャーナリスト、ノンフィクション作家
・豊田直巳/フォトジャーナリスト
・安藤真子/神戸大学大学院、おりづるユース特使
※現在、「おりづるプロジェクト」で被爆者による証言会を日本全国で行うためのクラウドファンディングを行っています。詳しくは、下記の記事とリンクを御覧ください。
※ICANとピースボートとの関係性については以下の「ICANとは?ノーベル平和賞受賞の背景を解説します」という記事を参照ください。