社会課題をテーマにしたカンファレンス「R-SIC(アールシック)」で、スタッフの恩田夏絵がモデレーターを務めました

プロジェクト:グローバルスクール
社会課題をテーマにしたカンファレンス「R-SIC(アールシック)」で、スタッフの恩田夏絵がモデレーターを務めました『ニュースでは教えてくれない「引きこもり」の真因』の登壇者。左端が恩田夏絵。
7月27日・28日、有楽町BASE Qにて、一般社団法人リディラバが主催する、社会課題をテーマにした日本最大規模のカンファレンス「R-SIC(アールシック)*」が開催され、ピースボートスタッフの恩田夏絵が登壇しました。

*Ridilover-Social Issue Conference 2019

自治体・NPO・企業など各分野の最前線で課題解決に取り組む100名以上が、教育、人口減、選挙などさまざまなテーマにおいてパネルディスカッションに登壇し、課題解決の糸口を語り合いました。

ひきこもり当事者が求める支援の形とは

社会課題をテーマにしたカンファレンス「R-SIC(アールシック)」で、スタッフの恩田夏絵がモデレーターを務めました
恩田は、<社会課題の最前線>と位置付けられたセッションの『ニュースでは教えてくれない「引きこもり」の真因』に登壇し、モデレーターを務めました。

他には、自身のひきこもり経験から当事者活動をしている一般社団法人ひきこもりUX会議代表理事の林恭子さん、VOSOT代表のぼそっと池井多さん、オープンダイアローグという手法で家族支援に携わる医師の大井雄一さんが登壇し、ひきこもり当事者がかかえる葛藤や、“支援”の形、ひきこもりに対する社会の偏見について語りました。

ぼそっと池井多さんは、『自分がひきこもり状態にあったとき、自室の窓のカーテンの裏に光が揺らめくのを見て外の世界が動いていることを知り、動けない自分はダメな人間だと感じていた。社会に適応できない自分を責め、自尊心が削がれていき、とても苦しい思いをしていた』と話します。

林さんは、ひきこもり支援が始まった20年前から当事者活動に携わってきた中で、『支援をする側・される側が向き合ってしまうと上下関係ができてしまうと感じてきました。向き合うのではなく、横に並んで同じ方向を向き、一緒にどうなっていきたいか考えるのが本当の支援だ』と話します。

続いて大井さんは、困り感をもつ家族を草木に例え、『草木の成長を促そうとして引っ張ったら根がぬけてしまう。草木自身が成長する力を持っていて、周りの環境である太陽や土、水の必要な質や量は変わってくるように、その人によって適切な環境を整えることが大切』と話します。

包容力のある社会をつくるために

社会課題をテーマにしたカンファレンス「R-SIC(アールシック)」で、スタッフの恩田夏絵がモデレーターを務めましたグローバルスクール
恩田は、自身が代表理事を務めるひきこもりUX会議が2016年から全国で行っている「ひきこもり女子会」やピースボートグローバルスクールを運営している経験から、ひきこもり当事者が別のひきこもり当事者の体験談を聞くことで、自身が言語化できなかったことを言語化されることをきっかけに元気になっていった人も多いと言います。

ぼそっとさんが、支援者は当事者がほんとうに望んでいることを社会に通用する言葉にする翻訳者になってほしい、と言っていたのも印象的でした。

5月に起こった川崎殺傷事件を伝える報道の中には、犯人がひきこもり状態にあったことから、ひきこもりに対する社会の偏見が助長される恐れのある内容も見受けられました。

実際には、東京新聞の調べによると1999年以降の犯罪情勢をもとに殺人事件の認知件数におけるひきこもり経験者が関与しているものは全体の0.2%だそうです。誤解と偏見の広がりによって、さらに不安や苦しみが増す当事者も少なくありません。

恩田は、『社会とは、一人ひとりがどう生きていくかでつくられるもの。困っている人がいたときにどう寄り添うのか、何を発言し、どう行動するか、私たち一人ひとりの行動や意識が、包容力のある社会をつくっていく上で大切なのではないか』、と締めくくりました。

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