核兵器禁止条約の採択を歓迎します
7月7日、ニューヨーク国連本部において核兵器禁止条約が採択されました。ピースボートは同条約の交渉会議に被爆者やスタッフを派遣し、国際NGOとして条約交渉に対して積極的に参加、貢献してきました。条約採択にあたり、NGOピースボーとしての声明を以下の通り発表しました。
- プロジェクト: 核廃絶
INFO
2017.7.8
2020.9.15
7月7日、ニューヨーク国連本部において核兵器禁止条約が採択されました。ピースボートは同条約の交渉会議に被爆者やスタッフを派遣し、国際NGOとして条約交渉に対して積極的に参加、貢献してきました。条約採択にあたり、NGOピースボーとしての声明を以下の通り発表しました。
声明 ピースボートは核兵器禁止条約の採択を歓迎します
2017年7月7日
本日、世界の過半数の国々がニューヨーク国連本部での交渉を終え、核兵器禁止条約を正式に採択しました。ピースボートは、核兵器が非道徳的であるばかりでなく非合法であることを明白に宣言したこの歴史的な条約の採択を歓迎します。
核時代が始まって以来初めて、法的拘束力ある国際条約が核兵器を全面的に禁止したのです。核兵器の開発、実験、保有、移譲、使用また使用の威嚇が禁止され、さらにこれらの行為をいかなる形でも援助、奨励、勧誘することも禁止されました。この条約はさらに、核保有国が条約に加入したうえで保有核兵器を時間枠の伴う検証可能かつ不可逆的な方法で解体していく道筋を定めています。
ピースボートは、この条約が国際人道法にしっかりと依拠して、核兵器のもたらす破滅的な人道上の結果を認識し、原爆の「ヒバクシャ」と核実験の生存者らが体験してきた受け入れがたい苦難を認めたことを評価しています。この条約はまた、核兵器およびその関連活動が先住民族や女性、少女らに対してとりわけ偏った悪影響を与えることを明確に認めています。
核兵器の人道上の影響に関する意識を高めるために、ピースボートは2008年以来、「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」を実施しています。これまでに170人以上の広島・長崎の被爆者らがこのプロジェクトに参加し、彼らの悲惨な体験を語ると共に、核兵器を禁止し廃絶することが人道上の要請であることを世界に伝えてきました。この条約の採択は、自らが受けた苦しみを他の誰もが味わうことがあってはならないという、被爆者たちのたゆみない訴えが結実したものだといえます。
核兵器禁止条約交渉には130以上の国々が参加しました。そうしたなか日本政府がこの条約の交渉プロセスを、日本の人々の広範な支持にもかかわらずボイコットしたことは、きわめて遺憾なことです。私たちは日本政府に対して、政策を変え、この条約に加入することを求めます。日本は、いかなる状況下でも核兵器の使用に関与することはないと公約すれば、核兵器禁止条約に加入しこれを遵守することができます。この条約は実際、核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずという日本の非核三原則とまさしく合致するものです。
ピースボートは、核軍縮と核廃絶のために長く活動をしており、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)に積極的に加わっています。ピースボートは今後も、被爆者や、核の連鎖の中で他の形で被害を受けてきた人々とともに、核兵器の人道上の影響についての意識を高め、被爆者のメッセージを世界に伝えるために活動してきます。ピースボートはさらに、核兵器禁止条約を広め、世界中の国々の政府に対して条約に署名、批准し、もって条約の早期発効を実現するように促すとともに、条約の履行を支援していきます。
人道的な軍縮プロセスの成果とし採択されたこの核兵器禁止条約は、明確で強力な禁止規定を持ち、核時代を終わらせ、自らが生きているうちに核兵器のない世界を実現したいという被爆者たちの願いを実現するための本質的に重要な一歩となるものです。
本日、世界の過半数の国々がニューヨーク国連本部での交渉を終え、核兵器禁止条約を正式に採択しました。ピースボートは、核兵器が非道徳的であるばかりでなく非合法であることを明白に宣言したこの歴史的な条約の採択を歓迎します。
核時代が始まって以来初めて、法的拘束力ある国際条約が核兵器を全面的に禁止したのです。核兵器の開発、実験、保有、移譲、使用また使用の威嚇が禁止され、さらにこれらの行為をいかなる形でも援助、奨励、勧誘することも禁止されました。この条約はさらに、核保有国が条約に加入したうえで保有核兵器を時間枠の伴う検証可能かつ不可逆的な方法で解体していく道筋を定めています。
ピースボートは、この条約が国際人道法にしっかりと依拠して、核兵器のもたらす破滅的な人道上の結果を認識し、原爆の「ヒバクシャ」と核実験の生存者らが体験してきた受け入れがたい苦難を認めたことを評価しています。この条約はまた、核兵器およびその関連活動が先住民族や女性、少女らに対してとりわけ偏った悪影響を与えることを明確に認めています。
核兵器の人道上の影響に関する意識を高めるために、ピースボートは2008年以来、「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」を実施しています。これまでに170人以上の広島・長崎の被爆者らがこのプロジェクトに参加し、彼らの悲惨な体験を語ると共に、核兵器を禁止し廃絶することが人道上の要請であることを世界に伝えてきました。この条約の採択は、自らが受けた苦しみを他の誰もが味わうことがあってはならないという、被爆者たちのたゆみない訴えが結実したものだといえます。
核兵器禁止条約交渉には130以上の国々が参加しました。そうしたなか日本政府がこの条約の交渉プロセスを、日本の人々の広範な支持にもかかわらずボイコットしたことは、きわめて遺憾なことです。私たちは日本政府に対して、政策を変え、この条約に加入することを求めます。日本は、いかなる状況下でも核兵器の使用に関与することはないと公約すれば、核兵器禁止条約に加入しこれを遵守することができます。この条約は実際、核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずという日本の非核三原則とまさしく合致するものです。
ピースボートは、核軍縮と核廃絶のために長く活動をしており、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)に積極的に加わっています。ピースボートは今後も、被爆者や、核の連鎖の中で他の形で被害を受けてきた人々とともに、核兵器の人道上の影響についての意識を高め、被爆者のメッセージを世界に伝えるために活動してきます。ピースボートはさらに、核兵器禁止条約を広め、世界中の国々の政府に対して条約に署名、批准し、もって条約の早期発効を実現するように促すとともに、条約の履行を支援していきます。
人道的な軍縮プロセスの成果とし採択されたこの核兵器禁止条約は、明確で強力な禁止規定を持ち、核時代を終わらせ、自らが生きているうちに核兵器のない世界を実現したいという被爆者たちの願いを実現するための本質的に重要な一歩となるものです。