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北朝鮮の核実験に抗議し、 即時対話を求めるピースボート緊急声明北朝鮮の核実験に抗議し、 即時対話を求めるピースボート緊急声明北朝鮮の核実験に抗議し、 即時対話を求めるピースボート緊急声明

1.10月9日午前、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)政府は核実験を実施し たと発表しました。私たちは、核実験に対して強く抗議します。核実験は、周辺住民の生命を脅かしています。核開発は北朝鮮に暮らす人々の飢餓、貧困、人権 抑圧を悪化させ、核保有は朝鮮半島、日本、そして東アジア、ひいては世界全体に対する深刻な脅威をもたらします。私たちは北朝鮮政府に対して、さらなる核 実験や核兵器開発の一切を即時中止し、核兵器計画の完全放棄のために直ちに行動することを強く求めます。
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1.10月9日午前、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)政府は核実験を実施し たと発表しました。私たちは、核実験に対して強く抗議します。核実験は、周辺住民の生命を脅かしています。核開発は北朝鮮に暮らす人々の飢餓、貧困、人権 抑圧を悪化させ、核保有は朝鮮半島、日本、そして東アジア、ひいては世界全体に対する深刻な脅威をもたらします。私たちは北朝鮮政府に対して、さらなる核 実験や核兵器開発の一切を即時中止し、核兵器計画の完全放棄のために直ちに行動することを強く求めます。
2.北朝鮮を「悪の枢軸」と断じ、軍事的・経済的圧力をかけ続けてきた米ブッシュ政権の政策が、北朝鮮の核兵器開発をエスカレートさせこの事態を招いたこ とで、米国中心の敵視・圧力外交の失敗は明白になりました。対話なき圧力は、問題の解決にはつながりません。ましてや軍事的対処や軍事的圧力は、かえって 核危機を悪化させ、朝鮮半島における武力衝突を誘発する可能性を大いにはらんでいます。私たちは今こそ、北朝鮮に対する敵視外交の根本的な変更が必要であ ると考えます。

3.各国政府はただちに、今回の危機を平和的に解決するため、北朝鮮との対話に向けた外交を行うべきです。その場合、昨年9月の六カ国共同声明の原則、す なわち、北朝鮮が核を放棄すると共に、日米が北朝鮮の安全を保証し国交正常化と経済協力への努力を行うという包括的枠組みが、対話の土台となるべきです。 6カ国政府は、6カ国首脳会談の緊急招集や、二国間直接対話など、あらゆる形で北朝鮮とのハイレベル対話を即時に行うべきです。これから行われる国連安保 理の審議においても、同じ原則が適用されなければなりません。

4.私たちは、ヒロシマ・ナガサキの人類史的経験に基づき、一日も早い核兵器の全面的廃絶を改めて求めます。今なお被爆に苦しむ朝鮮半島の被爆者も、同じ 願いをもっていると確信します。アメリカをはじめとする核保有国は、核軍縮交渉を誠実に行い完結するという国際合意を遵守していません。私たちは、すべて の核保有国に対して核廃絶へ向けた具体的行動を求めると同時に、核兵器全面禁止条約の即時交渉開始を求めます。私たちは、北朝鮮の核実験を口実に日本や他 の周辺諸国で核保有を主張しようとするいかなる動きに対しても、強く反対します。

5.北朝鮮の核危機は、南北朝鮮の分断に象徴される東北アジア地域の冷戦構造の表象でもあります。すなわち核危機は、日本による過去の戦争責任および冷戦 構造下における拉致問題が未解決であることと同じ根をもつ問題であると私たちは考えます。日朝国交正常化交渉の空白が、今回の事態をもらたしたとも言えま す。核危機の真の解決には、政府および市民のレベルで、この地域に脱冷戦をもたらし、地域に協調的な平和体制を作り出していくための幅広い取り組みが不可 欠です。。このような状況の実現のために私たちは、朝鮮半島および朝鮮半島をはじめとする東北アジア地域の市民・NGOと連帯して、積極的に行動しいてい きます。

2006年10月9日
ピースボート協同代表
川崎哲、櫛渕万里、吉岡達也