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船体に国連「SDGs」のロゴマークを刻み、第92回ピースボート地球一周の船旅が出航!

船体に国連「SDGs」のロゴマークを刻み、第92回ピースボート地球一周の船旅が出航!
船体にあしらわれたSDGsのロゴマーク
8月18日、第92回ピースボート地球一周の船旅が約1000人の参加者を乗せて横浜港より出航しました。105日間、21カ国25寄港地をめぐる船旅では、米国(ニューヨーク)や、米国との国交を回復したキューバなども訪れ、11月29日に横浜港に戻ります。出航に先立って、記者会見が実施されました。また、国連で2015年に決議された持続可能な開発のための目標(SDGs)のロゴマークを船体に入れた除幕式も行われています。記者会見では、国連広報センターの根本かおる所長をはじめ、船旅で実施されるプロジェクトに関わる方々からコメントを頂きました。
船体にあしらわれたSDGsのロゴマーク
8月18日、第92回ピースボート地球一周の船旅が約1000人の参加者を乗せて横浜港より出航しました。105日間、21カ国25寄港地をめぐる船旅では、米国(ニューヨーク)や、米国との国交を回復したキューバなども訪れ、11月29日に横浜港に戻ります。出航に先立って、記者会見が実施されました。また、国連で2015年に決議された持続可能な開発のための目標(SDGs)のロゴマークを船体に入れた除幕式も行われています。記者会見では、国連広報センターの根本かおる所長をはじめ、船旅で実施されるプロジェクトに関わる方々からコメントを頂きました。

SDGsのロゴをつけた船が世界を回る。本当にワクワクします

船体に国連「SDGs」のロゴマークを刻み、第92回ピースボート地球一周の船旅が出航!
根本かおるさん
◆根本かおるさん(国連広報センター所長)

国連SDGs(持続可能な開発目標)のマークを船体にあしらった船が世界をめぐるということに、本当にわくわくしています。SDGsというのは、その前に国連で採択されたMDGs(ミレニアム開発目標)という主に途上国を対象にしたものがあったのです。

MDGsは、「世界の貧困人口を半分にする」などの8つの目標を、2015年を期限として採択されたものです。これはある程度実現できまたのですが、その間に新たな問題が出てきました。その顕著なものが気候変動です。南の島の国々が消えてしまうかもしれない。また、途上国だけでなく先進国でも格差が広がっているという問題もあります。そこで、MDGsの後を受けて、2015年に国連総会で採択されたのが新たな17の目標を掲げたSDGsです。

このSDGsというのは、MDGsとは違って途上国だけでなく日本を含めた先進国にもあてはまるものです。例えば貧困です。日本の子どもの6人に1人が貧困ライン以下で暮らしています。途上国だけでなく先進国の問題もどうにかしていかないといけない。そのためには国連だけでなく一般市民の方々も動いてもらう必要が出てきています。そういう意味でも、このマークをつけた船が世界を回って行動を起こすことはとても重要です。

世界の問題を若者たちが議論する場は重要

船体に国連「SDGs」のロゴマークを刻み、第92回ピースボート地球一周の船旅が出航!
忍足謙朗さん
◆忍足謙朗さん(国連世界食糧計画「WFP」元アジア地域局長)

洋上で平和学を学ぶ地球大学(特別プログラム)で、ナビゲーターの一人をさせていただきます。私自身、ピースボートに乗船するのは初めてなのでとても楽しみです。今回のプログラムは、アジア5カ国から13名が参加して横浜からシンガポールまでの15日間、英語で授業を行います。

「人間の安全保障」をテーマに、貧困や紛争、災害について若い人たちが色々な角度から議論し、問題解決について率直に話すことはとても大事なことです。私はアジアの貧困や紛争の現場で40年にわたって活動してきましたから、地球大学はもちろん、一般の乗客の方に向けても伝えていければ良いと思っています。

爆心地近くで被爆した亡き兄の写真とともに世界へ

船体に国連「SDGs」のロゴマークを刻み、第92回ピースボート地球一周の船旅が出航!
◆田河豊子さん(長崎出身・被爆者)

私は6歳のときに被爆して、外傷はなかったのですが貧血がひどく、すぐに倒れるような症状が続きました。

一方、兄は爆心地から500メートルの距離にある現在の長崎医大で授業を受けているときに被爆してひどい状態でした。被爆の3日後からものすごく苦しむようになって、最後は氷を欲しがって亡くなりました。

氷は、簡単には手に入れられません。兄に氷をあげられなかったことを悔んでいた母は、自分が亡くなるまで氷はいっさい口にすることがありませんでした。

本日8月18日は、被爆した兄の命日です。私は今回、その兄と、母の写真を抱えて世界を回って証言してきます。核兵器がいかに恐ろしいものであるか、知っていただきたいと思っています。

被爆者の声をわかりやすく届けたい

船体に国連「SDGs」のロゴマークを刻み、第92回ピースボート地球一周の船旅が出航!
◆山崎御園さん(ユース非核特使)

原爆投下から71年がたち、被爆者の方の証言を直接聞く機会が少なくなってきています。そのこともあって、私たち若い世代は、歴史の授業で聞いたことがある程度で、核兵器への関心は高くはありません。

でも、被爆者の方の証言を聞けば、何か行動しようと思うかもしれません。私は、船で被爆者の方の証言を若い人たちに届ける立場で乗船します。役者という仕事を活かして、絵本や朗読を使ってよりわかりやすく伝えていけたらいいと思っています。

核のない世界をめざす「国連平和ポスター展」

船体に国連「SDGs」のロゴマークを刻み、第92回ピースボート地球一周の船旅が出航!
記者会見のあとは、持続可能な開発のための目標(SDGs)のカラフルなロゴマークを船体に入れたお披露目となる除幕式も行われました。

これは、教育の必要性や貧困の解消、気候変動対策、紛争解決、政府と市民社会のパートナーシップなど多数のテーマに取り組み、次の世代に良い環境をつなげられるような発展をめざしていくことを定めたもので、ピースボートとしてもその目標を世界に広げ、達成できるよう貢献するためにロゴマークをつけました。

また、今回の船旅では、「核のない世界」や「軍縮」をテーマにした国連平和ポスター展の優秀作品など12点をパネルにして船に乗せ、世界中で被爆者の証言とともに紹介していく予定です。

なお今回の出航の様子は、共同通信の配信を通じて「共同ニュース」「47NEWS」「毎日新聞神奈川版」「北海道新聞」「カナロコ(神奈川新聞のネットニュース)」など多数に掲載されました。また、神奈川新聞でも紹介されました。

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