核兵器禁止のための国連作業部会に参加し、その様子がNHK等で広く報道されました
5月2~13日、核兵器禁止に向けた国連作業部会がジュネーブで開催され、ピースボートはNGOとしてこれに参加しました。ピースボートの川崎哲とセリーヌ・ナオリは、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)に集う国内外のNGOと共に核兵器禁止条約の早期交渉に向けた意見表明や働きかけを積極的に行い、その様子はNHKの全国ニュースをはじめ広く報道されました。
- プロジェクト: 核廃絶
INFO
2016.6.1
2020.9.15
5月2~13日、核兵器禁止に向けた国連作業部会がジュネーブで開催され、ピースボートはNGOとしてこれに参加しました。ピースボートの川崎哲とセリーヌ・ナオリは、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)に集う国内外のNGOと共に核兵器禁止条約の早期交渉に向けた意見表明や働きかけを積極的に行い、その様子はNHKの全国ニュースをはじめ広く報道されました。
非人道性から禁止条約へ
核兵器の非人道性に対する近年の国際的関心の高まりを受け、昨年秋の国連総会で、核兵器のない世界のための法的措置に関して議論する国連作業部会を設置することが決定されました。これを主導したのはメキシコ政府ですが、その背景には、世界90カ国400団体を超すNGOの連合体である核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)や、広島・長崎両市が主導する平和首長会議などが主導する市民社会の声の後押しがありました。ピースボートは、ICANの国際運営グループに参加しています。
核兵器の非人道性についての認識が高まってきたのは、国際赤十字や民間の研究者、スイスやノルウェーなどの人道問題に熱心な国々の努力など、近年のさまざまな要素が相乗効果をもたらしたものです。そうした中で広島や長崎の原爆被爆者が世界に向けて証言を広げてきたことも大きな役割を果たしており、ピースボートはおりづるプロジェクトを通じて世界に核被害の実相を届ける活動を進めてきました。
核兵器の非人道性についての認識が高まってきたのは、国際赤十字や民間の研究者、スイスやノルウェーなどの人道問題に熱心な国々の努力など、近年のさまざまな要素が相乗効果をもたらしたものです。そうした中で広島や長崎の原爆被爆者が世界に向けて証言を広げてきたことも大きな役割を果たしており、ピースボートはおりづるプロジェクトを通じて世界に核被害の実相を届ける活動を進めてきました。
核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のキャンペーン会議
国連作業部会は今年2月に第一会期を開き、このときはピースボートからヤスナ・バスティッチが参加しました。5月には第二会期が開かれ、これがもっとも主要な議論を行う場となりました。
ICANは、5月の第二会期が始まる直前の4月30日~5月1日にジュネーブでキャンペーン会議を開催し、全世界から約130人が参加しました。ここにはピースボートから川崎哲とセリーヌ・ナオリの2名参加しました。川崎哲は、被爆者らと連携した日本のNGOの取り組みを報告すると共に、自らは核を保有しないものの「核の傘」に頼るという形で核兵器に依存した政策をとっている国々の問題点を報告しました。日本もこうした国の一つです。
ICANは、5月の第二会期が始まる直前の4月30日~5月1日にジュネーブでキャンペーン会議を開催し、全世界から約130人が参加しました。ここにはピースボートから川崎哲とセリーヌ・ナオリの2名参加しました。川崎哲は、被爆者らと連携した日本のNGOの取り組みを報告すると共に、自らは核を保有しないものの「核の傘」に頼るという形で核兵器に依存した政策をとっている国々の問題点を報告しました。日本もこうした国の一つです。
核兵器を禁止することこそ、真の安全への道
このたびの作業部会では、オーストリアなど120カ国以上が核兵器禁止条約の交渉開始を求める態度を文書にて明らかにしました。マレーシアやコスタリカは、禁止条約交渉のための会議を来年に開催することを国連総会が決定すべきだと主張し、多くの支持をえました。これに対して日本など「核の傘」の下の国々は、「核保有国が議論に参加していない段階で禁止条約の話を進めるべきではない」などと主張して、核兵器禁止条約の交渉開始に反対する姿勢を示しました。しかし、明らかに多数の国は禁止条約の交渉開始を求めています。
こうした中で、ICANに集うNGOは次々と国連の会議場で発言し、核兵器禁止条約の交渉開始を求めました。川崎哲は5月4日、ピースボートを代表して発言し、日本など「核の傘」の下の国々が核兵器が「安全保障」のために必要だという立場をとっていることを批判し、核兵器が意図的にであれ偶発的であれ使用された場合には地球全体が甚大な被害を受けることになることを指摘し、核兵器を禁止し廃絶することがすべてにとっての安全保障にプラスであると訴えました。
こうした中で、ICANに集うNGOは次々と国連の会議場で発言し、核兵器禁止条約の交渉開始を求めました。川崎哲は5月4日、ピースボートを代表して発言し、日本など「核の傘」の下の国々が核兵器が「安全保障」のために必要だという立場をとっていることを批判し、核兵器が意図的にであれ偶発的であれ使用された場合には地球全体が甚大な被害を受けることになることを指摘し、核兵器を禁止し廃絶することがすべてにとっての安全保障にプラスであると訴えました。
今年秋の国連総会が焦点
国連作業部会は8月に第三会期を開き、国連総会に対する勧告を含む報告書をとりまとめます。その後今年10月にニューヨークで開催される国連総会第一委員会で、その報告書がどのように取り扱われるのか、核兵器禁止条約の交渉開始が決定されるのかが焦点となります。ピースボートはその時期にニューヨークに寄港する予定です。第92回ピースボートが、おりづるプロジェクトの被爆者、被爆二世、ユース特使や世界中からの学生らと共にニューヨーク国連本部で関連行事を行うことにしています。
NHK等で広く報道されました
国連作業部会へのピースボートの参加の様子は、NHKの全国ニュース(ニュースウォッチ9)等、国内外で広く報道されました。折しもこの頃オバマ大統領の広島訪問が発表されたことから、ピースボートの川崎哲による関連コメントも多く報道されました。以下は、その一部のリストです。
◆2016年6月1日(水)
朝日新聞(広島版)「オバマ大統領演説どう聴いた "期待裏切られた""中身ない"」
◆2016年5月28日(土)
ビデオニュース・ドットコム マル激トーク・オン・ディマンド 第790回 「『核なき世界』の実現を阻むもの」
◆2016年5月27日(金)
時事通信 「『核の傘』でジレンマ=問われる日本の軍縮外交」
◆2016年5月26日(木)
豪州The Age(メルボルン)、Sydney Morning Herald(シドニー):Barack Obama goes to Hiroshima while Australia stops worrying and loves the bomb
◆2016年5月25日(水)
NHK・BS1「国際報道2016」 特集:「核兵器のない世界」は実現できるか
◆2016年5月23日(月)
NHK広島 「お好みレポート」 核兵器禁止条約は進むのか
◆2016年5月19日(木)
NHK World: Toward a Nuclear-Free World
◆2016年5月18日(水)
NHKニュースウォッチ9 特集:「米大統領広島訪問も 核兵器禁止への高い壁」
◆2016年5月17日(火)
毎日新聞(広島版) 広島訪問 「オバマ氏謝罪、不可欠」 NGO要請文 27日、シンポも
◆2016年5月11日(水)
朝日新聞(大阪本社版) (オバマ大統領広島訪問に対する川崎哲のコメント)「非人道性 認めるか注目」
◆2016年5月11日(水)
静岡新聞ほか(共同) (オバマ大統領広島訪問に対する川崎哲のコメント)「惨状伝える努力を」
◆2016年5月8日(日)
沖縄タイムス(共同) 「核なき世界」すれ違い 核兵器禁止条約の議論
◆2016年6月1日(水)
朝日新聞(広島版)「オバマ大統領演説どう聴いた "期待裏切られた""中身ない"」
◆2016年5月28日(土)
ビデオニュース・ドットコム マル激トーク・オン・ディマンド 第790回 「『核なき世界』の実現を阻むもの」
◆2016年5月27日(金)
時事通信 「『核の傘』でジレンマ=問われる日本の軍縮外交」
◆2016年5月26日(木)
豪州The Age(メルボルン)、Sydney Morning Herald(シドニー):Barack Obama goes to Hiroshima while Australia stops worrying and loves the bomb
◆2016年5月25日(水)
NHK・BS1「国際報道2016」 特集:「核兵器のない世界」は実現できるか
◆2016年5月23日(月)
NHK広島 「お好みレポート」 核兵器禁止条約は進むのか
◆2016年5月19日(木)
NHK World: Toward a Nuclear-Free World
◆2016年5月18日(水)
NHKニュースウォッチ9 特集:「米大統領広島訪問も 核兵器禁止への高い壁」
◆2016年5月17日(火)
毎日新聞(広島版) 広島訪問 「オバマ氏謝罪、不可欠」 NGO要請文 27日、シンポも
◆2016年5月11日(水)
朝日新聞(大阪本社版) (オバマ大統領広島訪問に対する川崎哲のコメント)「非人道性 認めるか注目」
◆2016年5月11日(水)
静岡新聞ほか(共同) (オバマ大統領広島訪問に対する川崎哲のコメント)「惨状伝える努力を」
◆2016年5月8日(日)
沖縄タイムス(共同) 「核なき世界」すれ違い 核兵器禁止条約の議論