国名
 エルサルバドル共和国 Republic of Salvador

ことば
 スペイン語
・歴史
 古代マヤ文明が栄えたあと、16世紀からスペインの植民地に。19世紀にグアテマラなど中米4カ国とともに「中央アメリカ連邦」として独立、1841年に単独政権を樹立する。しかし独立後も、「14家族」と呼ばれる、スペイン時代の支配層の流れをくむ特権階級による富の支配と独裁が続いた。1932年には、これに反対する農民たちが蜂起するが失敗。3万人が政府軍の鎮圧によって殺された。
 1980年、反政府ゲリラグループが集まってファラブンド・マルチ民族解放戦線(FMLN)を結成。政府軍との間に勃発した内戦は、アメリカが政府軍に莫大な援助を行ったことでさらに長期化した。1992年にようやく停戦が成立、現在はFMLNも合法政党となっている。
 今年1月には大地震に襲われ、700人以上が犠牲となった。

エコロジーな社会から地球へ向けて
急速な復興開発による大気汚染が問題となりつつあるエルサルバドル。国際的に評価の高い環境NGO「CESTA」の人たちと共に、「環境に優しい移動手段」である自転車でサンサルバドルの街中をサイクリング。CESTAの本部であるエコロジーセンターの訪問や、密漁で絶滅の危機にあるウミガメの保護プロジェクトの視察、有機農法の村の訪問など、盛りだくさんのコースだった。

中米ジェンダー事情
「ジェンダー」とは、社会的・文化的に形成される性別のこと。このコースでは、エルサルバドル国内で、性(ジェンダー)差別の問題に取り組んでいるNGOや、女性たちのための施設を訪問。さまざまな苦境の中でも「ラテン的」に元気で陽気な、自立と平等を目指す女性たちと、ワークショップや音楽を通じて交流した。

マヤ遺跡・ティカル
エルサルバドルの隣国グアテマラに残る、マヤ最大の遺跡ティカルを巡った。国立公園に指定されたジャングルの中に、突如現れる巨大遺跡の姿に圧倒された。

自立を目指す若者と農村で交流
首都サンサルバドルの喧騒を離れ、ふたつの農村を訪問するコース。夜はホームステイで現地の人々の暮らしを垣間見たり、内戦当時や今年2月の震災のときの話を聞いたり…。観光客も訪れない、小さな村での貴重な経験がぎっしり詰まった2日間だった。ここでは、1日目に訪れたリュバチ村での様子をレポート。

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