7月30・31日
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自立を目指す若者と農村で交流
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首都サンサルバドルの喧騒を離れ、ふたつの農村を訪問するコース。夜はホームステイで現地の人々の暮らしを垣間見たり、内戦当時や今年2月の震災のときの話を聞いたり…。観光客も訪れない、小さな村での貴重な経験がぎっしり詰まった2日間だった。ここでは、1日目に訪れたリュバチ村での様子をレポート。
エルサルバドルの首都サンサルバドルからバスで2時間。さらにトラックの荷台に乗ってでゴトゴトと揺られる。参加者は「トラックの荷台なんて初めて乗った!」と大はしゃぎ。着いた場所から車も通れないほどの山道を徒歩で20分。長い道のりの先にあったのは、リュバチ村というこぢんまりとした村だった。 ここには、66家庭、約200人の村人が住んでいるという。
最初に目に入ったのは、色とりどりに飾られた広場のようすと、そこに集まった村の人たち。村全体で私たちを歓迎してくれているのが一目でわかった。スペイン語圏のためコミニュケーションをとるのもひと苦労。それでも、時間がたつにつれ、だんだんとうちとけていった。
歓迎会では村の子供たちがダンスやパントマイム、民族舞踊を披露してくれた。ピースボート側からも、相撲や長縄などの「伝統芸能」を披露。村の子供たちは初めての長縄に必死で挑戦していた。
今年の初めに起きた 2度にわたる大地震で、多大な被害を出したエルサルバドル。このリュバチ村も例外ではない。ここでの具体的な復興作業は、トタン板や鉄柱を組み立てて自分たちの家をつくること。街からこの村までは車が通れるような道もないため、資材もひとつひとつ手作業で運ぶ。
朝、リュバチ村での別れの時。涙が溢れて、何も言えなくなってしまう人も。一晩だけの滞在だったけれど、忘れられない思い出になった。
(高橋文)
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