●古都フエのいまむかし●


ベトナムでの私のオプショナル・ツアーは、ずばり『古都フエのいまむかし』である。フエとは‘詩の街’という意味で、「そこに住む人は貧しいけれども気品がある。」とは、バスガイドも兼ねた『フエ子供の家』の責任者小山さんの言葉。日本でいう京都のような街である。バスに乗りダナンからフエに向かったのだが、ダナンからはいかにもベトナムという感じでパワー溢れる町並みや店が続いた。(特に看板はカラダのカブが走り回っていた。)しかし、いざフエに入ってみると急に落ち着いた雰囲気になった。昼食後(地ビールの『fudaビール』は他の『tigarビール』などに比べると、かなり味が薄かった。)

 いよいよベトナム最後の王朝グエン朝王宮などを見て回る。かつては絶大な力を持ち活気があったのだろうが、現在は観光地として静かなイメージである。そして、暑い・・・。暑すぎる・・・。汗が吹き出して止まらなかった。外に出れば直射日光で、中に入れば蒸暑い・・・。この王宮で最も心に残っていることは、子供たちにカメラを向けた時に起こった。女の子5人組はカメラに異常に反応し、キャーキャー言いながら逃げ回る。恐らく撮られたいのだが恥ずかしいのだろう。(最後の最後に、逃げ惑いながらもシャッターを押す寸前に自らやって来て、ポーズをとっていたのは可愛らしかった。)

 フエの『子供の家』では、小雨の振る中多くの子供たちが待っていた。私が最初に子供たちに感じたイメージは眼光が鋭く表情も硬いというもので、心を通わすことができるのかと内心は不安であった。が、10分もすると打ち解けあい、折り紙をする者、紙風船で遊ぶ者、ギターに合わせて歌う者、スーパーボールをサンダルで打ちあう者(すべて私を含むが。)いっぱいになった。(私はあまりに熱中し、バスの集合に一人遅れ、皆さんに多大な迷惑をおかけしました。この場を借りて謝ります。ゴメンナサイヨ。)
ここでの子供たちの笑顔、強さは私にとって忘れることのできない思い出になるだろう。

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