紀元前にイスラエル王国が栄える。のちにローマなどに征服されたあと、紀元600年ごろからイスラム化。第一次世界大戦後、イギリスの委任統治領となった。第二次世界大戦後、ユダヤ人が「約束の土地」を主張してイスラエル建国を宣言。それまでそこに暮らしていた多くのパレスチナ人が難民となって土地を追われた。以後、イスラエルと、PLO(パレスチナ解放機構)に代表されるパレスチナ人とイスラエルとの間に長い対立が続いている。
近年、一部でパレスチナ人による自治が開始されるなど、和平へ向けての前進も見られたが、「首都」エルサレムの帰属などをめぐって交渉は難航。2000年10月には、イスラエルの右派政党リクードのシャロン党首が、エルサレムのイスラム教聖地を訪問したことをきっかけに、イスラエル治安部隊とパレスチナ住民との衝突が発生した。今年2月の選挙でシャロンが首相に就任したこともあり、和平のゆくえが懸念されている。
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