7月16日 ▼キューバ!?〜あの頃には戻りたくない〜
/フランシスコ・ミヤサカ(キューバ日系人会会長)
日系移民の2世で、キューバ日系人会の会長を務める水先案内人フランシスコ・ミヤサカさんが、キューバについての講座を開いた。ミヤサカさんは1959年の、カストロらによるキューバ革命に参加した経験を持つ。
キューバの歴史を語る際、キューバ革命は欠かせない。本日は革命を理解するための前段階として、革命が起こる以前のキューバの歴史をお話しいただいた。
「1492年10月27日、コロンブスがキューバに上陸し、スペインの植民統治時代が始まりました。彼らは金を手に入れるために先住民族を強制的に働かせ、過酷な労働によりその数が少なくなるとアフリカから黒人奴隷を連れてきました。19世紀初期からキューバでも独立の気運が高まり、1868年には独立戦争が起こりましたが、10年続いたこの戦争は結局スペインの勝利に終わりました。
1895年の第2次独立戦争ではアメリカが戦争に介入、キューバは独立を達成したものの事実上アメリカの支配下に入れられてしまったのです。アメリカ大使がキューバ大統領より権限があったという現実や、アメリカマフィアのキューバ流入を危惧する声などが、のちにキューバ革命が起こる下地となりました。」
(北村美希子)
悪者は国連?もしかしてアメリカ?〜PKOの真相に迫る〜
/フィリス・ベニス(国連専門家)
冷戦後の世界各地での紛争に次々と介入、その活動に対する認知と評価を高めたPKO(平和維持活動)。しかし一方で、自国の利益に関わらないPKOをおこなわない、というアメリカの姿勢は、旧ユーゴ紛争に対して悪影響を与え、大量虐殺を生む結果にもなった。こういったPKOの歴史と、これから期待される活動について、国連専門家のフィリス・ベニスさんに語っていただいた。
「これまでのPKOは紛争が起こってからの後処理のみしかできていないという状態ですが、本来は、軍隊を送らなくてはならない事態まで発展してしまうこと自体がPKOの失敗であると言えます。これからは、紛争が起こる前の『予防外交』にもっと取り組むべきです。そのためには市民からの各国政府や国連への働きかけと共に、『安全保障』の定義を再確認しなければなりません。
国家間だけでなく、個人レベルでの安全保障を考え、子供や女性の権利を保障した上で、その地域が安定した状態になるように目指すべきです。そして『平和』の定義自体を考え直すことで『平和維持活動』の意味もまた変わってくるのではないでしょうか?」
(高橋留美)
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