第40回ピースボート地球一周クルーズレポート
バルパライソ

国名
チリ共和国 (Republic of Chile)

ことば
スペイン語  
--解説--
 16世紀まで、北中部はインカ帝国の支配下にあった。1540年ごろからスペイン人の侵略がはじまり、1557年、サンチアゴに総督府が置かれた。19世紀ごろからクリオージョ(南米生まれのスペイン人)たちを中心に独立への機運が高まり、1810年に自治政府が樹立。スペイン軍との戦いをへて、1818年、正式に独立宣言が出される。1879年からはボリビア、ペルーとの間に「太平洋戦争」が勃発、これに勝利して新しく領土を広げた。
 1930年代から保守勢力と左翼勢力の対立が続き、70年、アジェンデ政権が成立。世界初の民選社会主義政権だったが、これに反発したピノチェト将軍率いる軍部が1973年にクーデターを強行。1989年の大統領選挙までの長い軍政下、政府によって処刑されたり、行方不明となった人は数多い。1998年、スペインの要請によりイギリスで逮捕されたピノチェトは、翌年「健康上の理由」でチリへ帰国。その処遇をめぐっては、今も論議が続いている。

チリ・デ・サッカー交流
 2万人収容できる大きな競技場で、チリのアマチュア・サッカーチーム「サンティアゴ ワンダラーズ」の15歳以下代表と対戦!ピースボールの寄せ集め集団は、シュートもなかなか打たせてもらえず、一点もとれないままに敗北…。そんな試合のあとは、混合チームになりユニフォームを交換して対戦。
  へとへとに疲れ、みんなでサンドイッチをほおばッてるときに突然登場したのは、なんと「習字セット」。せっかくなので、交流相手の名前を漢字で書いてみた。「カルロス」=「狩瑠露素」、「リカルド」=「理狩流度」「セルシオ」=「瀬流志男」…ちょっと変だけど、漢字で書かれた自分の名前を見て、みんなも喜んでくれたみたい。体力勝負、と思われがちなサッカー交流での、意外な一コマでした。
(田村和美)

チリのワイナリーをたずねて
 日本でも紹介され、人気となった「チリワイン」。このツアーは、実際にワイナリーを見学し、ワインを思う存分楽しもうというツアー。2日間に渡り、コンチャ・イ・トロ、ヴェラモンテの2つのワイナリーを訪問。ワインに詳しい人も、これからワインを知ろうという人も、真剣に耳を傾け、そして数種類のワインを試飲し、大満足な2日間だった。

首都サンチアゴ観光
 チリの人口の約3分の1にもなる、550万の人口を抱えるチリの首都・サンチアゴ。スペイン植民地時代に建てられた、重厚な建物や石畳が数多く残る旧市街地の観光スポットを巡る。観光と同時に、チリの歴史をたどることのできる1日でもあった。

チリUPAスタディーツアー
 UPA国際協力プロジェクトでは、チリに寄港した際、NGO「CDI(情報技術民主化委員会)」にパソコンを届けた。「CDI」は、パソコンやインターネットをすべての人に広めていこうというブラジル生まれのNGOで、南米全体に活動を広げている。
  今回は、チリにある麻薬中毒患者のリハビリセンターで運営されているパソコン教室を訪問するとともに、そこで働く人やコンピューターを学ぶ人たちから話を聞くことができた。

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