6月29日  ▼寺子屋しらべ初級編〜人権はじめの一歩〜
/山田しらべ(NGO活動家)
地球大学イスラエル/パレスチナ番外編として、パレスチナ難民キャンプの子供たちを保護するNGOで活躍中の山田しらべさんによる講座が行われた。人権とは何なのか、 世の中ではどのような問題が起きているのかを知り、最終的には、人権を守るために自分たちはどう動いていけばいいかを考えていこうという企画の第一弾である。
山田さんはまず、国連の「世界人権宣言」の内容について説明。「これは、人間が普通に平等に生きていくための、基本的な当たり前の権利なんです」。パレスチナへ行った直後ということもあったのか、参加者からも多くの意見が出され、関心の高さが伺えた。
「ここで説明することは、私の考えであり、これが絶対という訳ではありません。しかし皆さんが人権について考える参考になり、何かに取り組んでいく、そのきっかけにして欲しいと思います。
全ての人は、生まれながらに平等であって、自由に生きる権利や尊厳を持っています。その権利が守られず、世界中で不平等が生じているというのが現状です。」
(斉藤隆行)
救世主の国エルサルバドル/山本奈美(ピースボートスタッフ)
12年間に及ぶ内戦の傷も癒えないうちに、ハリケーン、水害、大地震など、さまざまな災害にも襲われてきた中米・エルサルバドル。2001年1月の大地震による被害は、世界のニュースに飲み込まれ、日本ではほとんど報道されなかった。今クルーズの寄港地のひとつでもある、「救世主」 という名を持つこの国の現状を、ピースボートスタッフの山本奈美が語った。
首都サンサルバドルの隣、ラス・コリーナスの町では、90年代に政府が押し進めた都市開発計画によって、森林破壊を伴う「開発」が進められた。その「開発」が、地震の際には大規模な土砂崩れを引き起こしたのだという。天災ではなく人災によってもたらされた被害の増大。現在も家を失った人々の支援、被害を受けた子供たちの精神的なケアの遅れが問題となっている。政府の対策が遅れる一方で、NGOの活動などを通じ、国民自身の手での復興が行われている。
「エルサルバドルは、メキシコなど他の中南米諸国に比べ、世界的に注目を集めることの少ない国です。けれども、長い内戦で抑圧されてきたという辛い経験を持つせいかもしれませんが、人々は明るく、自分達の手で人生を変えていこうという意識が非常に強いんです。NGO等の活動も盛んです。今回の訪問を機に、エルサルバドルに注目してもらえたら幸いです。」
(光崎佳世)
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