6月12日
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マサイ〜サバンナで生きる人々/神戸俊平(獣医)
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アフリカ・ケニアで獣医として活動している神戸俊平さん。現在、生活をともにしているという、サバンナに暮らすマサイ族の人々の生活や家畜との関わりについてお話しいただいた。
「マサイの人々は、サバンナで牛などの家畜を飼って生活しています。その家畜の生産物から人間の必要な食料が得られる訳です。彼らの生活の主体、価値は、その家畜にあるといってもいいでしょう。牛がいるということは彼らにはとても幸せなことなんです。
私たちの価値観というと、いい学校に行って、いいところに就職して、結構な家を建てて、お金持ちになって嬉しい、というようなことですよね。マサイなどの牧畜民の価値観は、これとは全く違う。私達から見ると、全く理解しがたいものであったりもします。彼らは、彼らの価値観に基づいた生活スタイルで日々を暮らしているんです。
2、3ヶ月前にヨーロッパで「口蹄疫」が流行って沢山の牛を殺しました。牛の蹄間と舌に潰瘍が出来るという病気です。アフリカのサバンナにもこの病気は広がってきましたが、マサイの人々はヨーロッパみたいに全頭を殺すようなことはしません。アフリカの牛は抵抗力が強く生き残るからです」
(稲富ひろみ)
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海を越えた公共事業〜ケニアとダムの話〜
田中優(環境NGO「市民フォーラム2000」代表)・神戸俊平(獣医)
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地方公務員として勤務するいっぽう、いくつものNGOで活躍中の環境活動家・田中優さんと、ケニア在住の獣医で、やはり環境保護や地域格差のもんだいなどに取り組む神戸俊平さんのおふたりに、ケニアで建設中の「ソンドゥ・ミリウダム」の問題について話していただいた。
「このダムの建設は日本のODA(政府開発援助)のもとに行われていますが、その援助のあり方、事業形態等には疑問がもたれています。
そもそも、大規模なダムについては、その有用性・必要性はほとんど無いばかりか、ダムを造る事による環境破壊、地域社会への影響、災害の誘発など様々な問題をはらんでいるのです。私たちは、そういった問題をじゅうぶんに認識した上で、この事業の必要性や妥当性、およびODAの使われ方に関して、分析・検討していかなければなりません。」
(藤江)
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Jambo!借金〜債務に追われるケニアの人々〜
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