6月9日  ▼サバンナの動物たち/神戸俊平(獣医)
モルディブから乗船された水先案内人、神戸俊平さん。今回で6回目の乗船となる。ケニア在住の獣医で、象の密猟をなくすための象牙不買運動「NO NO アイボ リー運動」を展開する神戸さんが、野生動物と人間の関係に関わる様々な問題について話してくれた。
「野生動物の密猟には、さまざまな背景があります。
たとえば、これはケニアの5シリング金貨(アルミ貨)です。隣にそれと同じ大きさの毛玉が写っていますが、これはライオンが殺された後に胃から出てきた毛玉です。
この毛玉は、アフリカでは『ライオンの魂』などと呼ばれていて、喧嘩に強くなるとか、泥棒に勝つ、などと言われています。それで、観光客がこれを買うんですね。そうすると、この毛玉のためにライオンが殺されるようになるんです。
毛玉といっても、毛のある動物を食べると、消化されない毛が胃の中に残って出来るというもので、決して珍しいものではありません。それが珍重されるのは、ちょっと売りに出してみたら、たまたま売れたからでしょう (笑)」
(稲富ひろみ・宮武礼乃)
みみずの目から見た日本〜日本の将来のために〜
トム・ハイランド(東ティモール・アイルランド団結キャンペーン)
アイルランドのNGOで職員を勤めるトム・ハイランドさん。彼が、ピースボートへの参加を決めた時、専門である東ティモール問題のほかに、もう一つ話をしたいと思ったのは、「豊か」でモノが溢れる中に暮らす私たち日本人に対する「警告」であるという。今回の講座では、日本を含む「先進国」が、ほかの国々に与える影響について、身近な例を挙げながら話してもらった。
「世界の資源の80%は、私たち『先進諸国』と呼ばれる国に住む、世界の人口の約20%に過ぎない人々が使っているんです。例えば、日本は資源が少ない国なので、東南アジアなどから輸入していますね。そうすると、現地の人たちは、収入を得るために開発を進め、自然環境に取り返しのつかないダメージを与えてしまいます。さらに、もともとその土地に住んでいた人々を追い出したりと、人権侵害につながるケースもあるんです。
政府や企業に、『私たちは、環境を破壊したり、人権を侵害したりして作り出されるものはいらない』と伝えなくてはいけません。彼らは、私たちが欲しがっていると思うから作るのです。もう一度身の回りの物を、これは本当に必要なのかと見つめ直してみましょう。」
船上最大!!ファッションショー
連日の数時間にも及ぶリハーサルを経て、ついに開催されたファッションショー本番。香港、ベトナムなど、これまで訪れてきた寄港地で購入した民族衣装に身を包んだモデルたちが、インド洋の激しい揺れにも負けず、特訓の成果を発揮して見事なウォーキングを披露した。モデルが登場するたびに客席からは歓声が上がっていた。
(光崎佳世)
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サダコの部屋(1) 酒寄健治さん
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6月9日
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