8月13日  ▼日本ママチャリの旅/志村洋一(ピースボートスタッフ)
ピースボートスタッフ・志村洋一が、19歳の時に達成した、自転車による日本一周の旅を語った。千葉県の実家を97年5月に出発し、8カ月かけて、北は北海道の知床から南は沖縄の屋久島までをひた走った。食費は1日300円。「主食だった」というマヨネーズ食パンを食べ続け、自転車をこぎ続ける日々。そんな中で、一つの転機となったのが仙台でのトラック運転手との出会いだった。
「それまで実は内気で、知らない人に声をかけるなんてできなかったんだけど、思いきって明るく『おっちゃん!仙台に行くにはどっち行ったらいいの?』と言ってみました。そのおじさんはすごくいい人で、トンカツをおごってくれ、お風呂にも入れてくれたし、昼寝までさせてくれた。その時思ったのが、旅に出れば自分の事を知っている人がいないから、自分を変えることができる、ということ。それから気持ちがマイナスだと、周りのきれいな景色まで汚く見えてしまう。でもプラスに持っていけば、いろんな事に感動できる。要は気持ちの持ちようなんですよ。
日本一周ってすごく大きいことのように思えるけど、1日1日の旅の積み重ねなんですよね。そして、1日として同じ日はなくて、おもしろいおばちゃんや、美しい景色と出会える。それが旅の醍醐味で、だから旅はいいんですよ。この地球一周の旅ももうすぐ終わってしまいますが、1日1日を全力で楽しみましょう!」
(森由香)
皆殺しの思想〜バーチャルでない戦争ゲーム〜
/前田哲男(軍事ジャーナリスト)
アジアを中心とする軍事問題、核問題などのジャンルで活躍中のジャーナリスト、前田哲男さんの初講座。本日は「20世紀の戦争と民衆」シリーズの第一回目として、2回の世界大戦を通じて兵器や戦術がどのように変化してきたのかについて話していただいた。
「20世紀は『戦争が突然変異を遂げた』世紀です。刈り入れ後の畑や平原で行われていた戦争は海や空へと 立体化し、その後地球全体に拡大しました。戦闘員同士の一対一の殺し合いは核爆弾に象徴される“皆殺し”兵 器の登場によって一般市民を巻き込んだものになりました。
1937年、スペイン市民戦争に介入したドイツは、北部のゲルニカという街を空爆しました。それが、一般の 人々、兵士たちが残してきた家族を無差別に殺戮することで戦意をくじき、降伏をうながす新しい形の戦争の始 まりだったのです。
その後、兵器の進歩によって99.%が目標に命中するというピンポイント爆撃が可能になりましたが、目標とされる鉄道や工場等の施設には、その中で働く非戦闘員がいます。目標設定における無差別性が常に存在する以 上、“ピンポイント爆弾”とは、“正確な無差別爆撃”に過ぎないのです。『皆殺しの思想』は20世紀に始まり ましたが、それが20世紀で終わったわけではありません。」
(北村美希子)
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