ブエノスアイレス[アルゼンチン]
こんな国
・国名
 アルゼンチン共和国 Argentine Republic
・ことば
 スペイン語
・歴史
 16世紀からスペインの支配下に。18世紀末から、クリオージョと呼ばれる現地生まれスペイン人を中心に「独立」への動きが始まる。1810年、「本国」スペインがフランスに占領されたことを受け、ブエノスアイレスで「独立」宣言がなされた(五月革命)。1816年には正式独立。19世紀末、ヨーロッパでの人口過剰と、移民受け入れの政策を受けて、スペイン、イタリアなどからの移民が大量移入する。
 20世紀に入ってからは、クーデターや軍政と民政が繰り返される政情不安の時代が続いた。1976年からの軍政時代には、多くの罪なき人々が「反体制派」として処刑、もしくは行方不明となった。1983年、ようやく民政移管が成ったものの、当時政府に連行され、今も生死すら不明のままの人々は数多く、遺族らによる抗議行動が続けられている。

世界最大イグアスの滝へ
ブラジル・アルゼンチン・パラグアイにまたがる国境付近に位置するのは、世界遺産にも登録され、かつ世界三大瀑布の1つに数えられる『イグアスの滝』。その横幅なんと約4km!先住民族グアラニーの言葉で「すごい水」の意味を持つこの滝は、強固な岩盤の上を流れるため、何千年もその姿を変えていないという。太古の昔から変わらないその大迫力を、飛行機をチャーターし、ブラジル、そしてアルゼンチンの両方から観光した大感動の1日でした。

真実と正義のための平和行進
今から25年前の今日、3月24日はアルゼンチンに暮らす人々にとって忘れられない、忘れてはならない日となっている。国会から大統領官邸がある五月広場までの道のり、約2キロを埋め尽くしたのは、左右を問わない政党、あらゆる組合、そしてNGOの人々でした。彼らがともに訴えるのは、「25年前に起きた軍事クーデターをきっかけとした様々な悲劇を繰り返さない」ということ。
その中にはもちろん、「五月広場の母たち」のみなさんの姿もあり、ピースボートからのおよそ40名の有志は、軍事政権下の犠牲となった日系人の家族の方々といっしょに行進に参加しました。

国境の町・古都コロニアへ
アルゼンチンの首都ブエノス・アイレスから、海と見まごうばかりの広大なラ・プラタ川を高速フェリーで渡ると、そこはもう隣国ウルグアイ。
世界遺産に登録される、古く小さな港町「コロニア」(正式名称コロニア・デル・サクラメント)を訪れ、雨に煙るしっとりと落ち着いた町を散策。再び戻ったブエノス・アイレスでは、タンゴ発祥の地・ボカ地区を訪れ、外壁がカラフルに塗装された家々が並ぶカミニート(小径)を散策。2カ国をまたに掛けた、欲張りなコースでした。

ブエノスアイレス市内と大牧場
ミラノ座などと並んで「世界三大劇場」に数えられる『コロン劇場』や、ペロン元大統領夫人の「エビータ」らが眠る『レコレータ墓地』、そしてタンゴ発祥の地といわれる『ボカ地区』など、ラプラタ川河口に広がる大都市ブエノスアイレスを観光。その街並みは、スペイン、イタリアなどから来た多くの移民により形成されている歴史を色濃く反映し、まさしく「南米のパリ」と呼ばれるにふさわしいものでした。
続いて郊外の牧場へと足をのばし、『ガウチョ』と呼ばれる、カウボーイたちのショーを見学。広大な草原で馬を華麗に操り、そして音楽と共に優雅に踊る彼らはとってもフレンドリー。けれども、女性にばかり手をさしのべる様子には「ただのオジサンじゃ〜ん」なんて声も。都会的かつ素朴、そんなアルゼンチンを体験することが出来ました。

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