3月24日
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国境の町・古都コロニアへ
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アルゼンチンの首都ブエノスアイレスから、海と見まごうばかりの広大なラ・プラタ川を高速フェリーで渡ると、そこはもう隣国ウルグアイ。
世界遺産に登録される、古く小さな港町「コロニア」(正式名称コロニア・デル・サクラメント)を訪れ、雨に煙るしっとりと落ち着いた町を散策。再び戻ったブエノスアイレスでは、タンゴ発祥の地・ボカ地区を訪れ、外壁がカラフルに塗装された家々が並ぶカミニート(小径)を散策。2カ国をまたに掛けた、欲張りなコースでした。
かつてポルトガルの貿易港として発展し、のちにスペインの植民地支配下に置かれたコロニア。300年の歴史を持つ街並みには、ポルトガルとスペインの建築様式が混在し、不思議な一体感を感じさせる。石畳が続き、雨に濡れ霞む町並み。時には馬車が通り、ダルメシアンが気ままに散歩する…。どこを切り取っても絵になるこの町に暮らす人々が羨ましい。
港の先端部にある灯台からは、世界遺産の旧市街を一望することができる。1時間ほどで散策できる町は、どこかのテーマパークのような可愛らしさがある。
ボカ地区といえば、官能的なアルゼンチン・タンゴの発祥地。移民時代には労働者が集まる安酒屋やバーが密集していて、タンゴのステップは、そんな暗いバーの片隅から生まれたらしい。ところが100メートルほどのカミニートの現在は、そんな大人の雰囲気とは随分と変化。見てのとおり家々の壁やテラス、屋根など原色を使って大胆に塗り分け、まるでおもちゃの国に迷い込んだよう。
壁を塗り分けるアイデアは、ボカ生まれの画家「キンケラ・マルティン」によるもの。彼にあやかってか、ここには画家のタマゴ達が作品を持って集まってくる。絵画やオブジェ、パントマイムのパフォーマンスも楽しめ、あたりはミニ美術館のよう。お気に入りの絵画を見つけた人もいたようです。
(逸見)
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