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白い布に描かれているのは「リンガ」といって、ヒンドゥー教の破壊神・シヴァを象徴する形。そして描かれているのは、南インドで有名な「映画スター」の似顔絵です。
映画があれば「スター」が生まれ、スターがいれば「ファンクラブ」ができるのはインドも日本と同じ。人気の高い俳優さんの中には、自分のファンになってくれた人に「社会的活動」にも目を向けてもらおうと取り組んでいる方々もいます。似顔絵の彼もそのひとり。たとえば彼が「献血」や「寄付」などを呼びかけると、多くのファンがそれに応えてくれるのだそうです。 |
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最近、日本でも人気のあるインド映画。ここは『フィルム・シティ』というインド版「映画村」。私たちが訪れたときは撮影の真っ最中でした。南インドでは映画そのものだけでなく、映画にまつわる副産業もさかんです。特に映画館の前に立てる大きな看板を描く、という仕事は人気が高いそう。ちなみに、一緒に先遣に行ったインド出身のスタッフは「たいていの日本人にとっては、インド映画というとやっぱり『ムトゥ・踊るマハラジャ』なんだよね」という私の説明に、いたくショックを受けてました(笑)。インド映画にもいろいろあるんですよ、ホントに。 |
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20以上の州があり、かつそれぞれに「公用語」を持っている広ーいインド。隣州に住む人の言葉がわからない、なんて当たり前のこと。そんなインドでも「貧富の差」の広がりが問題になってます。たとえば、都会に住んで高等教育を受けている「豊かな」人だけがインターネットを駆使し、英語で話すことができる。そのような状況では、経済的に豊かでない地域にはなかなか情報が伝わらない、ということになってしまいがち。そんな情報の「格差」を埋めていこうと、パソコンを利用したテレビ電話を使って情報を発信・交信していこうという取り組みもおこなわれています。インドは、アジアの中でもとりわけこういった市民活動がさかんな国でもあるんですね。 |