第43回ピースボート地球一周クルーズ寄港地インフォメーション
アカフトラ
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国名
エルサルバドル共和国 (Republic of Salvador)

ことば
スペイン語
・解説
image 古代マヤ文明が栄えたあと、16世紀からスペインの植民地に。19世紀にグアテマラなど中米4カ国とともに「中央アメリカ連邦」として独立、1841年に単独政権を樹立する。しかし独立後も、「14家族」と呼ばれる、スペイン時代の支配層の流れをくむ特権階級による富の支配と独裁が続いた。1932年には、これに反対する農民たちが蜂起するが失敗。3万人が政府軍の鎮圧によって殺された。
 1980年、反政府ゲリラグループが集まってファラブンド・マルチ民族解放戦線(FMLN)を結成。政府軍との間に勃発した内戦は、米国が政府軍に莫大な援助を行ったことでさらに長期化した。1992年にようやく停戦が成立、現在はFMLNも合法政党となっている。

アカフトラ先遣報告
 アメリカ大陸の中でもいちばん小さな国、エルサルバドル。「救世主」と名づけられたこの国は、弾圧・内戦・大地震…など、幸福な歴史を歩んできたわけではありません。しかし、そんな中でも人々は一歩ずつ、生活を立て直すための取り組みを続けています。その中には、いわゆる「先進国」が学ぶべきプロジェクトも――先遣スタッフ・助川紋子が、そんなエルサルバドルを一足先に訪れました。

[寄港地担当者より]
 マヤ文明の栄光を今に伝える遺跡、スペインの征服者達が築き上げたコロニアル建築、そして開発が進む現代が混沌と混じり合ったエルサルバドル。この国を訪れると、1992年に終わった内戦が、いまだに「過去の出来事」ではないことに気付かされます。「素朴な」と表現されることの多いエルサルバドルの人たちの、芯に秘めた強さと温かさは、さまざまのつらい経験を乗り越えてきてこそのものなのかもしれません。
 小さな国土に生まれた大きな自然、そして光と影をあわせもつ歴史。そんなエルサルバドルに生きる人たちに、ぜひ出会ってみてください。
(山本奈美)

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