紀元前から、西岸部から中央平原部にファースト・ネイション(いわゆる「インディアン」)が、北部海岸部にイヌイットが、それぞれ独自の文化を発展させた。16世紀ごろからイギリスとフランスによる植民化がはじまり、東から進出したフランスと、西から進出したイギリスの間で激しい領土争いが起こる。1756年には「英仏七年戦争」が勃発、全土がイギリスの支配下に入った。1867年に、隣国アメリカの脅威に対抗するために、カナダ連邦政府が成立。1885年にはイギリスからの完全独立を果たした。
近年、アジアからの移民が急増しているほか、旧ユーゴの難民を積極的に受け入れるなどの政策でも知られる「多民族国家」だが、ファースト・ネイションの人々への差別や、フランス文化を守るケベック州の独立問題など、課題も多く残されている。
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