7月9・10日
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ラバトとアルジャディーダ
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アフリカ大陸一の港町カサブランカ。このコースでは、その近郊の街、モロッコの首都ラバトとアルジェディーダを訪問。1日目のラバトでは、王宮やムハンマド5世廟どの美しい建築と、歴史を感じさせるシェラ遺跡を見学した。2日目は現地の人も休暇を過ごしに訪れるというアルジェディーダへ。ポルトガル文化の影響を受けた古い街並みをのんびりと散策した。
ラバトにある、現モロッコ国王が住んでいる王宮。広大な敷地の中は公園のようになっていて、美しく整備されている。他の国の王宮は、国王が外遊などで不在の時は国旗を下げるが、ここの王宮では常に国旗が掲げられている。これは、「国王はいつも国民と共にいる」ということを表しているのだという。
ローマ時代に造られた街の遺跡・シェラ遺跡(別称サラコローニャ)。ローマ帝国崩壊後も、乾燥した気候のためそのままの形を留めていたが、1755年の大地震で一部を除き崩壊してしまった。写真は唯一地震の被害を受けなかった場所で、当時のお風呂場の跡。
白とエメラルドグリーンの対比が美しいこの建物は、フランスの植民地からモロッコの独立を勝ち取ったムハンマド5世の霊廟。中に納められている棺は、オニキスでできているという。天井と壁は金箔やタイルで、豪華な装飾が施されている。後ろに見える茶色の塔は「ハッサンの塔」。未完成ながら44mの高さを誇る。
ジュラバ(民族衣装)や銀・銅の食器、アクセサリーから日用雑貨まで、ありとあらゆるものを売る店がならぶスーク(市場)。観光客向けの民芸品や革製品の店もあるが、地元の人たち向けの店が大半で、実際に買い物をするのはもちろん、見ているだけでもおもしろい。
かつてはポルトガル人が住んでいたアルジェディーダ。ポルトガル風の建物が街のあちこちに見られる。
16世紀、ポルトガル人によって造られた地下貯水池。上部の穴からバケツを降ろして水を汲んでいた。水源は近くの湧き水と雨水。レンガ造りの天井がフィルターの役目をはたし、雨水がろ過される仕組みになっている。
ポルトガル時代、人口の大半はキリスト教徒が占めていたが、他の宗教にも寛容だったらしく、街にはユダヤ教のシナゴーグやモスクも残されている。
(森由香)
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