6月23日  ▼ふたつのコソボ〜セルビア人・アルバニア人双方の視角から〜
/アレクサンダー・リスティック、クレシュニク・ベリシャ(ピースボート国際奨学生)
千田善(ジャーナリスト)
ユーゴスラビアの自治州の一つ、コソボ。セルビア共和国の中に位置しながら、その人口の大多数を占めるのはアルバニア人。彼らにとっては、「2000年以上前から暮らしてきた土地」だ。いっぽう、小数派のセルビア人にとっては、ここは古くからの聖地なのだという。1999年には、セルビアからの独立を求めるアルバニア人と、セルビア政府との対立のすえに「コソボ紛争」が勃発した。
この講座では、水先案内人の千田善さんをコーディネーターに、ISのアレクサンダー ・リスティック(セルビア人)と、クレシュニク・ベリシャ(アルバニア人)が、それぞれの民族の立場から発言。コソボの歴史、95年のボスニア紛争停戦から99年のNATO空爆、そしてこれからのコソボについて、双方の意見を聞くことができた。
千田:「現在、コソボには新しい変化が生まれています。去年の秋の選挙の時、多くの市民が集まった抗議集会で、(前セルビア大統領の)ミロシェビッチが敗北を認める『事件』がありました。こういった変化が今後の平和に役立つのでしょうか。」
アレクサンダー:「もちろん平和になる可能性はあると思います。ミロシェビッチ政権が倒れて、コソボのアルバニア人は、ベオグラードにいるユーゴスラビアの政府と交渉する機会が持てるようになりました。セルビアの警察も、アルバニア人に対する間違った行い、罪を認め始めています。セルビア内の警察にいた大多数のアルバニア人は釈放されました。コソボにいるNATO軍は、過激派の武装解除などに努めてもらうべきだと思います。武装解除が終わった後にまたセルビアの警察がコソボに入ることで、コソボがまたセルビアの一部となって、また平和な生活が送れると思います。」
クレシュニク:「セルビアが民主的で、人権を尊重するような国家になれば、コソボがまたセルビアの一部になるという可能性があるにはありますが、非常に低いでしょう。皮肉なことなのですが、国際社会から非難されていたミロシェビッチがセルビア政権にいた事で、コソボ側としては、独立できるチャンスがより増えたのだと思います。」
(森一成)
ジュンとテルのボクササイズ
元ボクサーの山路光輝、現役ボクサー廣瀬淳により毎朝行われているボクササイズ教室。船内での運動不足を解消するために始まったこの企画。シェイプアップにも効果的とあって女性の参加者も多い。ロックミュージックに合わせステップを踏み、ワンツー、フック、アッパーと軽快にパンチを繰り出す。主催者の丁寧な指導に参加者の動きも日々なめらかになる。船を下りる頃には、みんなスリムになっているか…ボクサーになってるかも!?
(光崎佳世)
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