地球大学UNIT2-1 ワークショップ〜モノからみた世界〜
/田中優(環境NGO・「市民フォーラム2000」代表)
地球大学UNIT2の初回は、環境問題に取り組む水先案内人の田中優さんに、「モノ」から見た「グローバリゼーション」をテーマに、日本のODA(政府開発援助)が発展途上国でどういった問題を引き起こしているのかを語っていただいた。講義後には、地球大学生それぞれが興味を持った「モノ」ごとにグループ分けをおこない、UNITの最終回におこなわれる発表会でのプレゼンテーションについても話し合った。
「アルミの話を例に取って考えます。日本はODAとして発展途上国にお金を貸しつけています。しかしそのお金はその国の人々のために使われるのではありません。
その仕組みはこうです。発展途上国では、ODAの借金を返すために外貨を稼がなくてはいけません。その為、先進国に輸出できる原材料の生産をします。例えばアルミです。アルミというのは、膨大な電力を使って生産されます。そこでまず日本は、ODAを使って途上国にダムを造らせます。大きなダムを造る作業は現地の技術では不可能なため、日本の企業が受注することになります。
つまり日本のODAは日本の企業にそのまま流れていくわけです。そのダムで作られる電気の90%以上はアルミの精製に使われます。生産されたアルミは日本に輸出されますが、途上国に支払われるべき生産費はすべてODAの返済に回ってしまいます。結局発展途上国には、何の利益ももたらしません。」
(斉藤隆行)
フリーター集まれ
フリーター経験を持つ人を集め、フリーターについて語り合おうという企画。
参加者は少数ではあったものの、自己紹介から始まりフリーターになったきっかけ、過去のアルバイト歴、おもしろ体験などを、笑いを交えながら語り合った。
「フリーターをやって良かったと思う?」という質問には、参加者全員が「フリーターの見方が変わったし、良い経験になった。」との答え。帰国後は、それぞれ「社会復帰」を目指すとか。
(光崎佳世)
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