11月11日 異文化選挙の交通整理〜選挙に見るお国柄〜
/依田 博(京都女子大学教授)

京都女子大学の政治学の教授である依田博さんは、カンボジア、ボスニアなどへ国連選挙監視員として赴いている。そこで、あまり聞き慣れない選挙監視団という仕事がどんなものなのか、また、派遣される際の注意点や、派遣される国による進め方の違いなどを語った。

「選挙監視といっても、完全に仕切るタイプの“信託統治型”や、オブザーバーとして不正がないかどうかチェックするだけの“自立型”、あるいはその中間など、状況によって様々なスタイルがあります。最終的には現地の人だけで運営していかなくてはならないので、できるだけ自立型の状況をつくっていくのが選挙監視員の理想の仕事なのだけれど、派遣される国によってはそのお国柄を反映して、自分たちの型に当てはめようとしてしまう国も多いんです。」
「日本での報道ではとかく危険度が注目される仕事ですが、たいていは国連の選挙は安全が確保されてから行われることが多いので、日本で騒がれたカンボジアも実際はとても安全でした。例外にあたるのが、最近の東ティモールです。多くの妨害や、選挙後の虐殺事件などにつながるという残念な結果となりました。選挙によって現れる影響が充分に考慮されないまま実施してしまったのが失敗につながった要因でしょう。」
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11月11日
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