11月1日  ▼「娯楽漬け」〜エンターティメントの先に見えるもの〜
明日、インドで下船されるサイードさんを取り囲む形で討論会が開かれた。映画『ナシーム』の制作者でもある彼が考えるエンターテイメントについて、熱い議論が交わされた。
「エンターティメントは産業化されてしまった。そのことが私達人間に、考えること、疑問を抱かせることを失わせてしまった。今や戦争ですらエンターティメントである。また現実に起こった出来事をきちんと覚えていることができないといったような記憶の喪失が起こっている。今日において私達はベトナム戦争やパレスチナで起こっていることに関してさえも忘れてしまっている。ニュースさえもエンターティメント化しているために現実と非現実の境目が曖昧になっているからだ。」
ケーララ州への招待(2)〜NGOから観光まで〜/K.P.ラビンラドン
水先案内人、K.P.ラビンラドンさんによる、2回目の講座。今日は、昨日の講演を受けて参加者から寄せられた質問に対して、ラビンドランさんが回答される形式で行われた。その内容はケーララ州にボランティアが根付いている理由や、KSSPが識学率を100%にまで高めたその戦略や政府との関係など多岐に渡るものであった。話の最後に「KSSPは自分たちをNGOと呼んでほしくない、ボランティア・エージェンシーと呼んでいただきたい。」という言葉が印象的だった。
井上孝代さんを囲んで
水先案内人の井上孝代さん(異文化間カウンセリング専門家)を囲んで話そうというこの集まりには、年代の違う女性たちが15人ほど顔をそろえた。井上さんへの質問を中心に、どのようなきっかけで船に乗ったのかなどを語り合った。
井上さんは最後に「これからの時代、女性が進出して行かなきゃだめですよ。ピースボートでなければ世代を越えて話す機会はあまりないでしょうから、こういう機会をもっとたくさん作って下さいね」と言われた。普段なら話す機会のない人とも気軽に話すことができる、「船」という空間だからこその場だ。
サイードさんと大交流
インド・コーチンで下船するサイードさん。講義の最終回では、サイード流映画の作り方について彼の監督映画『ナシーム』を例に、テクニカルな部分から裏話まで分かりやすく気さくにレクチャーしてくれた。
「今回は、私がどのように映画を作るかをお話します。それは私自身の作り方で、他の人とは違っているかもしれません。
 1992年の事件(ボンベイの街でイスラム教のモスクが破壊された事件。映画『ナシーム』でキーワードとなる。)では、自分自身信じられないような憤りを感じると共に、この国にいったい何が起きているのかわかりませんでした。しかし、映画を作るには、まず私自身の個人的感情をコントロールする必要があると気づきました。そして、それには3年もの時間がかかりました。」
地球小学校
地球小学校の2時間目は、インド編。今日は金子貴一さんが担当して下さった。
金子さんは、インドの人口、面積、民族の割合、宗教についてとインドの基本と自分のインドでの体験、驚いたこと、やってはいけないことを話してくれた。
「インドの人は、動物を同等に見るんです。牛や猿が道路を横断していたら、ちゃんと渡り終わるまで待っているんです。また僕の知り合いの犬はご主人が話す3カ国語を理解しているんです。僕よりかしこいんです。」
巨人優勝祝賀会
熱狂的巨人ファンによる巨人優勝祝賀会が行われた。巨人ファン以外は近づけない様子の飲み会。なにはともあれ、あめでとう!主催者は誕生日が今日というヤスさん。喜びも倍で大盛りあがりだった。
▼船内タイムテーブル▼
11月1日
▼おまけ▼
今日の海と空(10/30)
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■11月1日のお誕生日
★田中熱さん(65歳・山梨から参加)
やっと65歳になりました。現在ベトナムとタイの2カ国に在住ですがピースボートに乗るために日本に戻り乗船。お酒(噛み酒)に興味があり、タヒチ・フィジーで自分で体験してみたいと思いました。
★マグロリー・ジェーンさん(29歳・オーストラリアから参加)
今回のクルーズの通訳として大活躍のマグロリー・ジェーン(Mcgrory, Jane)さん。1971年、オーストラリアのアドレード生まれ。「通訳の仕事も含め、船の旅は毎日楽しいです。」明日の寄港地インドの多彩な色と香りが、今から待ちきれないと満面の笑顔を見せてくれた。
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