Life Onboard

『シンガポール近現代史検証プログラム』
9月7日(月)
現在は日本からほど近い観光地として知られるシンガポールですが、かつて、日本軍が侵攻し占領や虐殺が行われた歴史も忘れてはなりません。シンガポールの歴史を知るこのプログラムでまず訪れたのは、こちらチャンギミュージアムです。館内には、日本軍が行った戦勝捕虜への拷問や虐殺の様子を示す資料や、当時刑務所に収容されていた人々が描いた絵や手紙などが展示されています。
こちらは、ミュージアム内に復元された教会です。当時、チャンギ刑務所の中にあった教会を復元したものなんだそう。拷問や虐殺が日常化した刑務所の中で、人々がどんな思いで教会に祈りをささげていたのか。「想像するだけでも苦しくなる」そんな声も聞かれます。
教会内には、たくさんの献花や千羽鶴があります。中には、日本の学校からおくられたと見られる千羽鶴も。負の歴史を次の世代にも引き継いでゆく、その大切さを感じさせるものでした。
ミュージアムを後にし、訪れたのは「血債の塔」です。正式名称は「日本占領時期死難人民記念碑」といい、直訳すると「人々を殺害した罪と血の負債」となります。日本軍による虐殺の歴史を忘れず、償いと平和な未来を求める運動の中、1967年に造られたこの塔。天に伸びる4本の柱はシンガポールの多民族共生を表し、アジアの人々、世界の人々と共に平和を作っていこうという思いがこめられています。