PEACEBOAT PRESS CLUB


●NO.42 5月30日号
先週のピースボート
中学生たちが東京事務局に来訪
 三重県内の中学生たちが、修学旅行のプログラムとして、ピースボート東京事務局を訪問した。5月19日には三重県大山田村立大山田中学の生徒たち20名が、24日には同じく三重県の一志町立一志中学の生徒8人が来訪した。ピースボートでは一昨年から中高生の修学旅行グループを受け入れ、国際交流活動や援助活動ボランティアをはじめ、クルーズの楽しみなど、ピースボートの多岐に渡る活動について紹介してきた。今回はとくに、世界各地に向けてサッカーボールを贈り、子どもたちといっしょにサッカーの試合をおこなって交流している「ピースボール」について、くわしく説明した。同世代の子どもたちが、世界ではどのように暮らしているかに興味をもった中学生たちは、地元に帰ってからサッカーボールを集める活動をはじめると約束してくれた。6月7日には、同じく三重県の桑名市立光陵中学の生徒たちが来訪することが決定している。

第28回ピースボート「地球一周の船旅」が出航
 5月22日(月)、第28回ピースボート「地球一周の船旅」が東京・晴海港から出航した。ピースボートにとって10周目となるこの地球一周クルーズは、アジア、地中海、中南米、北大西洋などをめぐる93日間の航程である。晴れ渡った空のもと、642名の乗船者が見送りにきていた家族や友人たちに手を振った。
 目をひいたのは、なんといってもオリビア号の船体に鮮やかにペイントされた「PEACE BOAT」の文字と、ピースボートが署名活動を続けているユネスコの平和宣言文「マニフェスト2000」のロゴマーク。出航式には、今回の寄港地のひとつでもあるキューバの大使夫妻、朝日新聞記者の伊藤千尋さん、レゲエDJのランキンタクシーさんらのほか、日本ユネスコ協会連盟の鈴木理事も来訪し、それぞれ激励のスピーチを送ってくれた。

「ユネスコ平和宣言2000」をダンスパフォーマンスでアピール 香港市民が大喝采
 東京を出港したピースボートは、5月26日(金)午後にどんよりと曇った香港に入港。船が着岸したオーシャンターミナルからほど近い、尖沙咀(チムサーチョイ)のスターフェリー乗り場前の広場で、約40名のチームユネスコメンバーが、ヒップホップやロックンロールのリズムに乗って、ダンスパフォーマンスを演じ、平和宣言への署名呼びかけをおこなった。
 チームユネスコは、ピースボートの参加者によって船内で結成されたグループ。出港して間もないので、練習もまだ十分ではなかったが、集まった数百名の香港市民や観光客の大きな拍手を浴びた。香港の地元紙10社ほどが取材に訪れ、翌日の『アップルデイリー』『明報』『東方日報』はそれぞれ、この様子を写真入りで報じた。なかには、折からの森首相の「神の国発言」と関連づけて、過去の戦争を検証するために香港を訪れたピースボートの若者たちは、森首相の不穏当な発言に憤りを感じていると解説するものもあった。
 なお、香港から水先案内人としてピースボートに参加する予定だった、香港民主化運動団体「四五運動」メンバーの梁國雄さんは、ちょうどこの日、香港立法議会での抗議行動により審議を中断させたという件で、有罪判決が確定し、乗船が不可能となった。

ピースボート、国連NGOに申請へ
 現在、米国ニューヨークで開かれている「ミレニアム・フォーラム」にメンバーを派遣しているピースボートでは、今年度の国連NGO認定へ向けての申請をすることを正式決定した。この国連NGOに認定されると、国連総会へ意見書を提出できるなどの特典を得ることができる。日本国内ではAMDAなどがすでに認定を受けているが、ピースボートでは今年度中の認定をめざす。そのための専属スタッフ1名を5月28日にニューヨークへと派遣した。


今後のピースボート
紛争解決にむけてNGOが結集 エリトリア・エチオピア和平会議開催
 6月3日(土)、東京・青山のウィメンズプラザにて、公開シンポジウム「紛争解決にNGOは何ができるか?〜エリトリア・エチオピア和平のための市民会議」が開催される。
 1993年に独立したアフリカの小国・エリトリアと、その旧支配国であるエチオピアとの間の国境紛争が再燃して2年あまり。ピースボートは、99年5月にオランダのハーグで開催された平和会議において、エリトリア・エチオピア両国からNGO関係者などを招いての対話の場をつくった。そこでは具体的な成果は得られなかったものの、両国の代表から「和平に向けて、さらなる対話の場を持ちたい」との要望の声が上がるなど、国益に左右されないNGOが、平和に向けて果たすことのできる役割の大きさを再確認する機会ともなった。
 今回のシンポジウムは、その成果を受けて、ピースボートが主催する形で実現したもの。エリトリア、エチオピア両国から、各2名の代表団が参加を予定している。

ピースサポート2000〜エリトリア・エチオピア和平のための市民会議
日時:6月3日(土) 13:30〜
場所:東京ウィメンズプラザ(地下鉄表参道駅下車徒歩7分/JR渋谷駅下車徒歩12分)
参加費:1000円
エチオピア市民代表:
 アンドレアス・エシェテ(アジスアベバ大学法学部教授)
 キフレ・ワダジョ(元エチオピア憲法制定委員会委員長)
エリトリア市民代表:
 ベレケット・ハブテ・セラシ(元エリトリア憲法制定委員会委員長)
 アセフェ・テケステ(アスマラ大学公衆衛生学部学部長)
ゲスト:
 岡本三夫(広島修道大学法学部教授)
 首藤信彦(東海大学政治経済学部教授)

「バックパッカーの神様」の講演会などを開催
 来たる6月9日(金)18:00より、ピースボート東京事務局において、旅行作家・下川裕治さんの講演会が開かれる。下川さんは、『12万円で世界を歩く』(朝日新聞社刊)などで知られる「バックパッカーの神様」。世界を「貧乏旅行」する若者たちに絶大な人気を誇る。ピースボートには、98年に水先案内人として乗船した経験もある。ピースボートに参加を予定している人以外も気軽に参加でき、今回は参加費無料というチャンス。
 また、6月15日(木)には、人気バンド「東京ビビンパクラブ」などでの活動経験をもつ朴保(パクポ)さんの講演会も予定されている。現在は、朴保バンドのリーダーとして活躍する彼がルーツを語るのはめったにないこと。こちらも参加費は無料なので、お気軽にどうぞ。

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