PEACEBOAT PRESS CLUB


●NO.28  1月11日号
先週のピースボート
ブラジルのスラムへ贈るパソコンが目標の120台に達する
 ピースボートでは、ブラジル、リオ市内のスラムに暮らす子どもたちのパソコン教 室で使用する機材を届ける活動(Passoプロジェクト)を続けてきたが、目標として きた120台を突破した。きたる16日出航のピースボート「南回り地球一周クルーズ」 に積み込んで、2月末にブラジルに到着し、現地NGOの「CDI(コンピュータ科学民主 化委員会)」に届けることになっている。CDIでは、通常の教育を受ける機会も少な いスラムの子どもたちに「人生のチャンスを与える」(ロドリゴ・バッジオ代表)た めに、格安のパソコン教室を開いている。これまでも存在してきた貧富の格差だけで なく、情報格差が深刻化するといわれるハイテク分野での溝を埋めるための画期的な 試みといえる。
 これらの学校で使用する機材として、中古のパソコンを全国各地に呼びかけてき た。世界標準でもあるDOS-Vマシンに限定されていたため、目標数を集めるまで予想 以上に時間を要したが、出航を直前にして達成できた。今回は、募集を締め切った が、今後も世界の各地へ届ける予定があるので、中古のDOS-Vマシンがあれば、ピースボート東京事務局までお問い合わせを。


今後のピースボート
台湾に神戸の被災者たちが訪問へ
 今月16日に出航するピースボートのクルーズで、神戸震災の被災者とボランティア が乗船し、台湾地震の被災地を訪問することが決まった。訪台するのは、神戸市長田 区内で自動車部品業を営んでいた田中保三さんと、震災直後に現地で地域情報紙を発 行した関根美子さん(東京・新宿区)。二人は、95年の震災直後にピースボートが救 援活動のために神戸入りしたことをきっかけに出会い、田中さんが被害にあった自宅 工場の土地を提供し、印刷業を営む関根さんが中心となって情報紙『デイリー・ニー ズ』を3カ月間にわたって毎日発行した。
 今月19日に、台湾の被災地である南投県の福亀村へピースボートの参加者とともに 訪れ、現地のボランティア団体「台湾希望工程協会」との交流をもつことになってい る。同協会の設立者である、邱明民さんは、「神戸の被災者はもちろん、ボランティ アを経験した人との交流ができることは、すごく楽しみだ」とのこと。おたがいのノ ウハウなどを伝え合う機会が望まれている。

「地球の友」の代表がピースボートで来日 東海村など視察
 世界50カ国以上に支部をもつ、環境団体の国際的ネットワーク「地球の友」の代 表、リカルド・ナバロさんが、1月15日に東京晴海に帰港するピースボートに乗って 来日、臨界事故による放射能漏れで国際的にも大きな話題となった東海村を訪れ、村 役場ほか行政の担当者や地元の市民団体との会見を予定している。ナバロさんはエル サルバドルの環境団体「セスタ」の代表でもあり、1995年以来、数回にわたってピー スボートに参加、エルサルバドルでの農村訪問、学生、NGOとの交流をアレンジして きた。
 今回の訪日では、4日間と滞在期間は短いが、核廃棄物の問題、エネルギー政策な どについてコメントしたり、時間があれば、広島の反核団体との交流も希望してい る。

「北回り地球一周」帰港、「南回り地球一周」出航
 昨年の10月18日に東京を出航した客船オリビア号が、この1月15日(土)の正午、 約550名のピースボート参加者をのせて、ふたたび東京の晴海港に戻ってくる。乗船 者のほとんどは日本人だが、ボスニア人のヤスミナさん、エルサルバドルからのナバ ロさんなど、約40名の海外からの参加者が含まれている。帰国後、報告会を予定して いる。
 翌16日の12時には、この同じオリビア号によるピースボート「南回り地球一周ク ルーズ」が、約600名の参加者で船出。うち約20名は北回りから帰港して、そのまま2 周目の地球一周に参加する。この出航前、午前11時から晴海の客船ターミナルで出港 式を開催する。

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