PEACEBOAT PRESS CLUB


●NO.14  8月30日号
先週のピースボート
トルコ大地震 ピースボート緊急支援活動はじまる
 8月17日に発生したトルコ大地震では、現在、死者が約1万3000人、最終的には犠牲者が4万人を超すのではないかとの予想もでている。住居を失った人びとも多くいて、緊急の救援活動が必要となっている。
 ピースボートでは、今年の10月18日に東京を出航する「北回り地球一周クルーズ」の使用客船オリビア号に救援物資を積み込んでトルコまで届けるようにプロジェクトを開始した。
 現地の情報を把握するために、ピースボートスタッフの山本隆が8月25日にイスタンブール入り。27日にはイズミットで現地調査。28日には、さらに2名のピースボートスタッフが合流。具体的に何が必要なのか、他のNGOとどうやって連携をとっていくのか、今後の救援活動スケジュールは、といった情報のとりまとめをするセンターがないというのが最大の問題という。

●トルコの人たちに暖かい毛布を
 これから冬を迎えるトルコの被災地に、厳しい寒さをしのぐための毛布とセーターを集め、現地に届ける支援活動。第一次締め切りは9月末。送付先は以下のとおり。なお、仕分け作業や運搬のボランティアスタッフも募集中。

 〒220-0004
 神奈川県横浜市西区北幸2-11-2 ミツウロコビル506号室
 ピースボート・ボランティアセンター横浜
 (木曜休み、水曜は12:00〜17:00)

●街頭募金活動
 救援活動の運営資金、援助物資の運搬、保管などにかかる経費を基金として集めるため、街頭募金活動をおこなっている。先週は8月26日、28日、29日、東京新宿のアルタ前で10名あまりのピースボートスタッフがそれぞれ2時間ほど道行く人たちに募金の協力を呼びかけ、合計18万5000円が集まった。
 次回は9月1日の震災記念日に、以下のとおり全国3カ所で街頭募金をおこなう。

  東 京  新宿アルタ前 12:00〜14:00
  神 戸  元町駅南口 16:00〜19:00
  博 多  JR博多駅前 11:00〜15:00

●郵便振替による募金の呼びかけ
 街頭募金以外にも、郵便振替による募金の協力も呼びかけている。振込口座は以下のとおり。

 郵便振替口座 00180-6-705651  口座名 ピースボート援助プロジェクト
 ※通信欄にかならず「トルコ大地震被災者救援募金」と明記のこと。

「ピースボート奨学生」募集中 大きな反響をよぶ
 ピースボートが企画する「北回り地球一周クルーズ」の船上で10月18日に開校される「ピースボート地球大学」の奨学生の募集が開始され、50名あまりの問い合わせが寄せられている。
 ほとんどが日本在住の外国人で、バングラデシュ、インド、ブラジル、フランス、トルコ、スペイン、タイ、メキシコ、フィリピン、ギリシア、クロアチアなど、国籍は多岐にわたっている。
 9月5日、6日に面接がおこなわれ、約20名を選考する予定。奨学生は船賃が無料となるが、ピースボート地球大学の必修科目を履修し、7コースのフィールドワーク実習に参加し、4科目のレポートと卒業論文を提出しなければならない。

ハーグ国際会議 8つの成果に「エリトリア・エチオピア平和対話」が選定される
 さる5月11日から4日間にわたってオランダのハーグで開かれた「ハーグ国際平和市民会議」には、100カ国以上から1万人近くの平和活動家、政府代表などが集まり、400以上の講演会、ワークショップ、会談が催され、戦争放棄と21世紀の「平和文化」創造に大きな成果をあげた。ピースボートからも約50名のスタッフが参加し、いくつかの分科会を担当。
 先頃、このハーグ国際平和市民会議の400以上のセッションのなかから、とくに大きな成果を挙げた会議が8つ選定されたが、ピースボートが主導した「エリトリア・エチオピアの紛争解決のための対話」が、そのひとつとしてノミネートされた。
 同時に選ばれたのは、「1500名の若者たちでつくりあげた平和と正義のための若者提言」「カシミール問題における和平合意」「トルコ系キプロス人とギリシア系キプロス人で共同作成したキプロス和平アクションプラン」「6人のノーベル賞受賞者やコフィ・アナン国連事務総長が出席した会議」「ハシナ・バングラデシュ首相が全世界の国家首脳にハーグアピールを郵送すると決定したこと」などであった。


今後のピースボート
北朝鮮最新情報報告会 〜南北サッカー大会から原爆展まで〜 9月5日
 8月10日から1週間にわたって北朝鮮を訪問していた「ピースボート東北アジア非核化のための訪朝団」が18日。朝鮮人被爆者と日本人被爆者のはじめての交流、板門店での汎民族大会、南北朝鮮サッカー大会など、盛りだくさんのイベントに参加した。政府間の日朝関係が悪化しているなか、市民レベルで日本と北朝鮮の理解を深めようという趣旨で、北朝鮮側の受け入れを担当した市民団体「朝鮮反核平和委員会」のメンバーと朝鮮半島を含む東北アジアの非核地帯化について協議した。
 この訪朝団の帰国報告会を以下の日程でおこなう。

  日 時  9月5日(日)14時
  場 所  シチズンプラザ セミナールームA (東京・高田馬場駅7分)

タヒチ先遣にスタッフ3名が出発
 地球一周クルーズの寄港地のひとつタヒチでの交流会、オプショナルツアーのアレンジのため、ピースボート共同代表の野平晋作、井上誠、喜多彩の3名が、8月31日(火)に出発。モルロアでフランスがおこなった核実験の影響で被爆した労働者や、タヒチの先住民族マオヒの独立をめざす運動を展開しているグループとの交流プログラムを企画している。帰国は9月7日の予定。

ポストハーグ・アジア地域会議(バングラデシュ)に出席
 5月にオランダのハーグで開かれたハーグ国際平和市民会議に出席していたシェイク・バングラデシュ首相が、ハーグでのさまざまな成果をアジア地域での平和実現に生かすために、9月1日から4日まで、バングラデシュの首都ダッカで、「平和と協力のためのアジア国会議員会議」を開催する。
 これと同時に、同会場で、アジア各地の市民団体から平和活動家を招いて、協議の場が設けられるが、この市民会議に日本代表として、ピースボート共同代表の古山葉子が招待された。8月31日にダッカ入りする予定。「アジアにおける平和創造の役割の自覚」「アジアの人民が団結して平和をつくりだすためにアジアの人民をいかに啓蒙し団結させるか」などについて協議する予定。 

シンポジウム「抑止と対話」を越えて 9月11日に開催
 東北アジアの今後の情勢のカギを握るのは、日本と北朝鮮の関係といえる。日本政府は「抑止と対話」が外交政策の基本であるとしているが、現実には、ガイドラインによる「抑止」は強調されているが、「対話」による国交正常化への道筋は見えてこない。このような状況のなかで、日本の市民の果たす役割は何か、さまざまな立場の方々からの発言を受け、議論を進めるシンポジウムを、ピースボートとピースチェーン・リアクションとの共催で開催する。パネリストは、浅井基文(明治学院大学教授)、山中あき子(衆議院議員)のほか、ピースボートから櫛渕万里が「日朝市民のつながりを求めて」というテーマで発言する。外務省北東アジア課の担当者にもパネリストとして参加してもらうよう交渉中。コーディネイターはピース・デポの川崎哲がつとめる。

 日 時  9月11日(土)14時。
 場 所  東京大学農学部1号館 8番教室
  (地下鉄南北線「東大前駅」・千代田線「根津」下車)
 資料代  800円

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