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●NO.5 6月21日号 |
先週のピースボート |
香港軍票訴訟判決 報告集会に参加 (6月17日)
旧日本軍が1941年12月から1945年8月まで香港を占領した期間に、軍用手票(軍票)とよばれる通貨を発行し、現地通貨と強制的に交換させられて財産を失ったとして、香港索償協会の代表17名が東京地方裁判所に提訴した、いわゆる「香港軍票補償請求訴訟」の判決が6月17日にあった。日本政府が軍票を発行し、強制交換させたこと、その結果、香港住民に犠牲を強い、損害を与えたことを認定したが、軍票はすでに無効になっていて、損害賠償請求権は認められなかった。
判決後、弁護士会館でおこなわれた報告集会で、原告側弁護団長の内田雅敏弁護士が「裁判所が日本軍政下の歴史事実を認めたことは一定の評価ができる。今後、国の賠償責任を規定する法整備が必要」とコメントした。
ピースボートでは今年の10月22日、「北回り地球一周の船旅」で香港に寄港するさいに、原告のひとり呉溢興(ンー・ヤヒン)さんをゲストとして船上に招く予定。
ハーグ国際平和会議報告会 (6月20日)
5月12~15日に、オランダのハーグで開催された国際平和NGO会議に、ピースボートからも約50名が参加し、多くの成果をあげて帰国した。この報告集会が6月20日(日)、東京都新宿区の日本キリスト教会館で開かれ、約40名が来場した。まずハーグ会議に先立って実施された北アイルランド・スタディツアー「ピースバス」についてビデオを交えて参加者がレポートし、その後、ハーグ会議の概要とピースボートがおこなった分科会「エリトリアとエチオピア――今の国境紛争をどう解決するのか」「韓国と北朝鮮――NGOがつくる北東アジア非核地帯構想」の成果を説明した。
ピースボート「地球一周の船旅」の通訳スタッフ募集中 面接おこなう
ピースボート事務局では「北回り・南回り地球一周」(99年10月~2000年4月)に乗船する通訳ボランティアスタッフ選考のために面接を、6月13日、20日の2回にわたって、シニアワーク東京(東京都新宿区)でおこなった。英字新聞『ジャパンタイムズ』などの情報欄を見て集まった約20名のボランティア希望者の年齢層は18歳から60歳まで、日本をはじめ、フランス、ペルー、ウクライナ、カナダ、オーストラリア、スペインなどと国籍も幅広い。「NGO活動にかかわりたい」「日本人といっしょに何かをつくりたい」「異文化の橋渡しの役割を担いたい」など、国際交流にたいする期待の声が聞かれた。すでに11名のスタッフが決定したが、引き続き募集中である。
「何だろう地雷教室」 兵庫県尼崎市で開催
「カンボジアから地雷をなくそう」と呼びかけて、1997年末から東京や長野で「100円キャンペーン」街頭募金をつづてきたピースボートカンボジアチームのメンバーがじっさいにカンボジアを訪れ、現地で見た地雷撤去の状況、地雷被害の現状を、ビデオや地雷模型を使ってわかりやすくレクチャーする「何だろう地雷教室」。「電話一本で全国各地どこでも出前します」を合い言葉に活動を重ねてきた移動教室も、すでに40回以上を数えた。
6月14日(月)、兵庫県尼崎市立啓明中学校で、カンボジアチームのスタッフ中原大弐(23歳)が3年1組の生徒約40人を相手に講師を務めた。これは平和学習授業の一環としておこなわれたもので、今回が第1回目。この中学校では、校長みずからがカンボジアを訪れたということもあり、生徒の関心もひじょうに高かった。
また、6月20日(日)には、同じくスタッフ中原大弐が、静岡青年会議所主催のフォーラムで、「紛争のない21世紀を実現するために――対人地雷からみた20世紀」と題して講演した。会場は、静岡県清水市浜田小学校体育館で、約200名が集まった。同市では、町を活性化するために、地域でつくる国際貢献にとりくんでおり、講演の後、活発な質疑応答が交わされた。
在日キューバ大使館の参事官が来訪
18日(木)午後2時より在日キューバ大使館のガレゴ参事官が、ピースボート東京事務局を訪問された。20名のピースボートスタッフに囲まれ、キューバの暮らしぶりなどについてレクチャー。そして、ピースボートへ協力要請をされている「新ラテンアメリカ国際映画祭」(通称ハバナ映画祭。本PPCのNo.004にて詳述)についても詳しく討議。この中で参事官は、ピースボートがハバナに寄港する本年12月6日に「ジャパン・デイ」を設け、日本映画の上映と日本からのゲスト(未定)のスピーチなどを公式プログラムとして加えることを提案された。ピースボートとしても映画監督の北野武氏や映画評論家の佐藤忠男氏の出演交渉に当たることを約束し、そのための推進チームが結成された(毎週木曜日20時より定例会議)。
電子メールでの問い合わせが急増中
ピースボートが企画する国際交流の船旅には、週に300件を越える問い合わせ(資料請求)があるが、この間、電子メールを使った問い合わせが急増している。これまでは、電話での問い合わせが圧倒的多数を占めてきたが、今月1日から21日までを例にとれば、総数1070件中の2割にあたる200件が電子メールを使っての問い合わせとなっている。これは、昨年同時期の5%未満と比較しても飛躍的な増大といえる。大学生を中心にパソコンを活用する人が増えていることも要因と考えられるが、ピースボートが開設しているホームページへのヒット数が54,000件以上(97年1月以降)とNGOのホームページとしては群を抜くヒット数を誇っていることが最大の要因と分析できる。このホームページもピースボートのボランティア・スタッフが作り上げており、本PPCも毎週更新されている。
ボランティアセンター福岡のスタッフがFMに出演
先日開設されたボランティアセンター福岡の中心メンバーである井上貴利が、熊本のFM局である熊本シティエフエムの国際交流情報番組「くまもと発ワールド99」に生出演した。18日(金)15時から15分間の出演だったが、ラジオ以外のメディアを含めてマスコミ初出演のためひどい緊張に悩まされた。番組では、ボランティアセンター福岡の開設にいたった経緯やピースボートの国際交流プログラムの具体的な内容をはじめ、今後の福岡でのプロジェクト案を語った。特に長崎での原爆被害を世界の人々に知ってもらうための写真展プロジェクトは高い関心を呼んだ。
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今後のピースボート |
ピースボートセミナー2000
「サッカーから見たクロアチアとユーゴスラビア」 金丸知好 (自由文筆業)
6月26日(土) 18:00~ ピースボート東京事務局 参加費:500円
旧ユーゴを描いた「廃墟からのW杯」の著者が語るバルカン半島の今。
「なぜ? 路上へこぼれ落ちる子どもたち」 下郷さとみ(フリーライター)
7月3日(土) 18:00~ シチズンプラザ2F C室 参加費:500円
ブラジルのスラムで活動してきた下郷さんが南米の大国の光と陰を語る。
「スリランカの大衆音楽と民族問題」 渋谷利雄(和光大学教授)
7月10日(土) 18:00~ シチズンプラザ2F C室 参加費:500円
フィールドワークをつづけてきた渋谷さんが、大衆文化を軸にしてスリランカを語ります。
ONE KOREA SEMINAR (ワンコリア・セミナー)
ニッポンのお隣にあっても、まだまだ遠い国、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)。2002年にはW杯を共催し、若者たちどうしの交流もますます深まる日韓。日常生活からスポーツや政治、はたまた軍事面までともに語りあって学んでみませんか? ピースボートでは二人のスペシャリストを招いてセミナーを開催。
●「朝鮮半島と日本の非核化への道」 講師:川崎哲(ピースデポ・スタッフ)
7月3日(土) 14:00~16:00 参加費:500円
会場:新宿リサイクル活動センター(東京・JR高田馬場駅、戸山口徒歩1分)
日本で初めて誕生した「市民の手による平和のためのシンクタンク」がピースデポ。平和資料協同組合とも呼ばれるNGOで、調査や研究、情報活動を行っています。その中心メンバーとして活躍されている川崎哲(かわさき・あきら)さんに、東アジアの非核地帯化という大きなテーマを中心に語っていただきます。「NGO界の知恵袋」の異名もあって、今年5月のハーグ平和国際会議でも大活躍された川崎さんのお話はきっとあなたの眼のウロコをはがしてくれることでしょう。
●「NGOによる北朝鮮への人道支援」 講師:熊岡路矢(日本国際ボランティアセンター代表)
7月17日(土) 14:00~16:00 参加費: 500円
会場:シチズンプラザAホール(東京・JR高田馬場駅、早稲田口徒歩6分)
職業訓練指導員などを経て、82年から日本国際ボランティアセンター(JVC)で活動を開始された熊岡路矢(くまおか・みちや)さん。カンボジア、ベトナムなどの現地で活躍されて、95年からはJVCの代表に。北朝鮮での大水害以来、現地の子どもたちを支援するためのコメ支援など人道支援を展開されている熊岡さんに「なぜ北朝鮮を支援するのか」という素朴なギモンをぶつけてみよう。欧米のNGOともネットワークをもつ、日本NGO界の第一人者の声を直接に聞くチャンスです。
報告会「フィリピン・マパニケ村で起きたこと」 ~戦時下の集団レイプ事件を考える~
7月4日(日) 13:30~16:30 シニアワーク東京・地下1階講堂 (飯田橋駅東口下車、ホテルエドモンド隣)
講師: 内海愛子 (恵泉女学園大学教授)、石田甚太郎 (作家) 報告: ピースボート「ハルモニ・ロラ」チーム
参加費: 500円 協賛: 週刊金曜日、ピースボート「ハルモニ・ロラ」チーム、カトリック東京正義と平和委員会
ピースボートで1997年夏にフィリピンのルソン島・マパニケ村を訪問したさい、村のロラ(おばあさん)たちから、第2次大戦中、旧日本軍が村の住民を大量虐殺、強姦したという証言を聞いた。昨年9月にその報告会をおこなったが、今回はそのパート2として、その後のロラたちや村の様子をレポートする。そして、戦後補償の提訴準備もふくめ、わたしたちに何ができるのかを討議する予定。
さらに、7月24日~28日に内海愛子、石田甚太郎を中心に「マパニケ調査団」を現地に派遣。より詳細な被害者からの聞き取りと公文書の発掘をおこなう予定。現在、調査団員のボランティアを募集中。
ピースボート専属カメラマンの地球一周上映会
95年からピースボートの専属カメラマンとして世界中を巡っている牛島有(うしじま・ゆう。30歳)が、これまで撮りためたスライドの数々を上映する。ベトナム、キューバ、エリトリアといった未知の国を含めた現地に暮らす人々の表情がたいへん印象的だ。彼の写真、とくに子どもたちの暮らしを映し出した写真は、ピースボートのオフィシャル・カードやカレンダーなどにもなっており、ピースボートの船旅のイメージがよく分かる。上映会後は、カメラマンによる写真教室もある。入場無料。
東京会場 7月4日(日) 13:30~15:30 中野区勤労福祉会館(中野駅南口徒歩5分)
大阪会場 7月10日(土) 18:30~20:00 ハービスPLAZA 3F(大阪駅桜橋口徒歩5分)
キューバ、ブラジルのボランティア体験希望者の募集開始
ピースボートの寄港地としても熱狂的な人気を誇るキューバとブラジルでボランティア体験してみようという特別プログラムの参加者を募集開始。これは下記の日程で現地を訪れ、キューバでは「農作業体験ボランティア」、ブラジルでは「ストリートチルドレン施設ボランティア」を体験してみようというもの。いずれもピースボートが企画し、現地の民間団体との協力体制で日本の多くの若者を現地に招く。NGO活動の有無や経験、語学力は問わないので、だれもが気軽に参加できるようになっているのも特徴だ。
●キューバ(ハバナ)へ行こう
期間:7月15日~8月7日(24日間)
費用:349,000円(往復代金、宿泊費、食費などを含む)
締切:6月30日(水)
●ブラジル(リオデジャネイロ)へ
期間:8月27日~9月14日(19日間)
費用:349,000円(往復代金、宿泊費、食費など含む)
締切:7月30日(金)
お問い合わせ:ピースボート野平晋作(のひら・しんさく)
電話 03-3363-7561 ファクス 03-3363-7562
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