Dコース ゆったり離島で珊瑚や魚と戯れよう
-座間味島-
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私にとって沖縄クルーズは6回目のピースボート乗船になる。それも、4年ぶりの乗船だ。かつては、交流コースばかりを制覇したものだったが、今回はDコース。座間味島と無人島でのんびり海を満喫、というお気楽コースだ。のんびり、だらだらできるゾ、というこんなコースにふらふらと惹かれるとは、4年の歳月のせいか?いや、じめじめとした梅雨の気候がこのコースを選ばせたに違いない、そう思おう、と言い聞かせ、20人ばかりのメンバーを見渡せば、およそ3分の1は顔見知りばかり。おなじ企てに、したり顔の私達にも沖縄の海は優しく、そしてあまりにも美しかった。 それは、いかほどかというと、シュノーケルをつけて、海から泳ぐこと10Mで「わあー水族館にいるみたい」と思わせるくらい。私は本気でそう思ったのだが、もともと水族館は海に行かなくても海にいる気分になれるように作ったものだろう。海に入って水族館にいる気分になるとは、あべこべだ。第一、私が子供の頃から海水浴で慣れ親しんでいるのは、熱海とか伊豆とか江ノ島の、あの夏休みのピークには、人で埋め尽くされて、色で言えばくすんだ緑かグレーに近いのが、私の中の『海』だったのに、この透明度とエメラルドグリーンとブルーのハーモニーったら何なんだ、一体!?そしてさらに驚くべき事実は、島の人に言わせたら、その日は大雨が去った後なので、砂が混ざったしまって、あまりキレイではない、とのこと。また、島のおじいちゃんの、「昔はきれいだったのにねえ。今じゃ生活排水ですっかり濁ってしまって」という言葉を聞いてしまっては、もう本来の海の美しさはいかほどか、計り知れなくなる。
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サンゴの海 |
でもそうは言っても沖縄の海はダイバー達の間では「世界で一番」と言わせる程、やはり美しいのだそうだ。私も、その世界で一番の海で初めてのダイビング体験にトライした。他9名の挑戦者もほとんどが初めての体験だそうで、「あのお、あまり泳げなくても大丈夫ですかあ?」「耳抜きできなくても大丈夫ですかあ?」と次々、不安げな質問が飛び出す。その度にインストラクターのお姉さんはにっこりと「ぜえーんぜん、大丈夫ですよお」と答えてくれるので、一同、ほっと胸をなでおろすのだった。 |
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私の一番の気掛かりな点はコンタクトをつけたままで潜れるか、ということだったのだが、ぎちぎちにマスクをつけてもらい、インストラクターと手をつないで、いざ、ぶくぶくと海の世界へ。およそ、15Mは潜っただろうか。やはり、水面から覗くのと、海底でサンゴや魚に囲まれるのとでは全然違う。きらきらと海面から差し込む光を見つめながら、あー、人間の祖先をさらに遡れば、こんなところから這い上がってきたのだなあ、としみじみ感動しているところへ、横で手を振っているのは、我がOPのリーダー!何と彼は素潜りでここまで来れてしまうのだ。彼にはエラがついているのではないだろうか…そう思うと人間が地上で生活し始めたことなど、そう遠い昔のことではないように思えたのだった。
(中村 佐知江)
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